前半は比較的均衡した試合で、序盤はジェフの方が流れが良かったかなと思いますが、得点は動かず。
逆に後半は大分の方が良い動きを見せていたと思うのですが、ジェフが2点を取って勝利。
サッカーというのはわからないモノですね。
ジェフは大分のホームで負けなしを継続ということで、相性というものもあったのでしょうか。
これでジェフは4連勝となりました。
■大分が決定機を作るも0-0で折り返し
ジェフは前節負傷交代した真希が不在。
かわりに為田がスタメンか…という予想もありましたが、為田はベンチで町田がスタメン。
ベンチからはアランダが外れて、不祥事で出場停止となっていた熊谷が復帰しました。
負傷者の増えている大分は、前節から三平が離脱。
林もいないようで、前節から伊佐が1トップでスタメン。
山岸もここ数戦はベンチから外れています。
5分、大分の決定機
GK上福元のフィードから、浮き球のボールの処理で近藤と溝渕が重なったところを後藤が奪ってシュート。
しかし、バー直撃で失点を免れます。
9分にはジェフのチャンス。
右サイドの溝渕から船山がボールを受けラリベイへ。
ゴール前で清武も触って最後はラリベイがシュートを放ちますが、ゴールの右に逸れます。
大分は慎重な試合の入りをしてきた印象で、無理にプレスには行かずジェフにボールを持たせるような守り方でした。
ジェフはセカンドボールへの反応とカウンターで攻め込む展開。
一方の大分はパスワークで崩す形を狙っていましたが、ジョン版は若干ジェフが優勢だったでしょうか。
16分、ジェフの攻撃。
カウンターで船山が抜け出し、矢田と繋いで清武へ。
コースのないところからシュートを放ちますが、ゴールの左を逸れます。
17分には大分の決定機。
右サイドで後藤がキムを抜き去って、走り込んできた小手川へ。
小手川が足元で合わせますが、優也の正面。
しかし、この時間帯から大分がパスワークでリズムを作っていき、主に右サイドからチャンスメイクしていきました。
それでも、27分にはジェフのチャンス。
センターサークル付近でのファールから、勇人が素早く縦に繋いで矢田からラリベイにパス。
ラリベイが素早くシュートまで持ち込みますが、GK上福元がセーブ。
その後は試合が落ち着いていった印象です。
それでも大分はパスワークから、ジェフはラリベイを中心にチャンスを狙っていく。
前節は若干元気がなかったラリベイですが、この日は調子が戻りロングボールのターゲットになるだけでなく、難しいボールでもしっかりコントロールして攻撃の起点となっていました。
■2点を奪い猛攻を耐えて2-1の勝利
0-0で迎えた後半、ジェフはハーフタイムで清武に代えて、古巣対決となる為田を投入。
57分、ジェフが先制。
左サイドから為田がセンタリングを上げるとGK上福元が反応しますが、ボールをこぼしてしまいます。
これをラリベイが詰めて、1-0に。
59分、大分の攻撃。
右サイドの小手川からクロスを上げ、後藤がヘディングシュート。
しかし、ゴールの左を逸れます。
60分にも大分のチャンス。
左サイド前方で、後藤、川西と繋いで、最後は伊佐が振り向いてシュート。
しかし、ゴール右隅を逸れます。
1点を失って猛攻を仕掛ける大分でしたが68分。
ラリベイが頭で左前方に繋いで、為田が仕掛けてクロス。
船山が足で合わせて2-0に。
72分、大分がセットプレー後にセカンドボールを拾ったところから、鈴木義宜、伊佐と素早く繋いで裏へ。
川西が抜け出してゴールかと思いましたが、微妙な判定でオフサイド。
オンサイドとして判断されても、おかしくない状況だったと思います。
その直後、大分は岸田に代えてシキーニョ、竹内に代えて岩田を投入。
77分にはジェフのカウンター。
中盤でボールを奪ったところから、矢田が持ち上がり最後は町田がシュートを放ちますがゴール左隅を逸れます。
80分、ジェフは船山が足を釣って熊谷を投入し、矢田がトップ下に入り、熊谷と勇人のボランチコンビに。
82分にはシキーニョが触れば一点というクロスを供給しますが、中央であわず。
その直後のCKの流れから、松本がクロスを上げ、小手川がフリーで合わせますがゴールの左。
そして、84分。
右サイドで岩田がボールを奪ったところから後藤へ。
後藤が右サイドでスルスルと抜け出してシュートを決め、2-1に。
防戦一方となっていたジェフは89分、町田に代えて大久保を投入。
その直後、大分は小手川に代えて吉平を起用。
後半ATにも川平のミドルシュートや伊佐のクロスなど、大分が攻め続けますがジェフが何とかしのいで、2-1の勝利となりました。
■大分の相手を引き出すビルドアップ
前半途中までのジェフは、ここ数戦よりラインを積極的に上げ、前へのプレスもかけていた印象でした。
前節大分と対戦した松本もラインを積極的に上げていましたし、大分戦だからこそそうなったのかもしれません。
大分は相手を引き出して、前へボールを供給する展開を狙っていくチーム。
例えばボランチの鈴木惇がDFラインまで下がって、後方に人数を増やす。
それによって相手をおびき寄せておいて、中盤を空けて縦に供給したり。
あるいは、GKからDFに細かく繋いで、バックパスをさせる。
そして、相手選手を前に走らせておいて、GKから前線やワイドに張った選手にボールを供給する。
あえて相手にプレスをかけさせておいて、その裏を突こうというパスワークをやっていると思います。
市船出身のGK上福元は、相手のチェイスが来てもボールをコントロールできるだけの技術がある。
ちなみに、控えはジェフでもプレーした高木で、こちらも足元の技術があるタイプのGKですね。
この日も上福元は素晴らしいフィードを見せていましたが、キャッチングで致命的なミスをおかしてしまいました。
それに対して相手チームは前にプレスに行くだけでは、全体が間延びしてしまう。
かといって前に行かなければ、鈴木惇や上福元からフィードが出されてしまう。
だから、松本もジェフも序盤はDFラインを上げて、コンパクトにしつつプレスもかけようという対策だったのではないかと思います。
結果的に中盤などロングボールの供給先での勝負が、ポイントとなっていくことが多いと思います。
この日の序盤はセカンドボールでの対応で、ジェフが若干優勢に戦えていた印象でした。
しかし、徐々にジェフは左サイドを攻略されて、危ないシーンが増えていきます。
さらに、後半に入ってからは、セカンドボールも大分に奪われることが多かった。
大分は後半勝負から、勝負を仕掛けるプランだったのではないでしょうか。
後半のジェフは前へのプレスにもいけなくなり、後方でしのぐしかない状況になっていったと思います
それでも実際には後半にジェフが2点を取ってしまうのですから、サッカーはわからないですね。
決定機の数では大分の方が多いくらいだったのではないかと思いますし、決定力で決まった試合とも言えるのかもしれません。
大分としては序盤の決定機を決め、上福元のミスもなければ…という試合だったのではないでしょうか。
言い方を変えれば、ゴール前で得点に関わるミスが何度も出てしまえば、どうしても勝点は遠くなってしまうのでしょうが。
ジェフとしては無理にプレスには行かないサッカーにシフトしたにしても、さすがに後半はサンドバック状態でやられ過ぎだったと思います。
相手のミスを待つような状態でしたし、あまり良い展開ではなかったと思います。
本当に"なんとか"しのいだ展開でしたね。
ただ、前節も後半は押し込まれていましたし、防戦状態に慣れつつつあるのかなとは思います。
また、カウンターに関しては本数こそ少なかったですが、2点目などは見事な展開でした。
この日もボールを持たされる状況になると、なかなか攻撃が作れませんでしたし、カウンターの方が期待できるのではないかとも思います。
今後もそのカウンターを武器にしつつ、勝点を伸ばすことが出来るのか。
さらに守備に粘りが出てくれば…とは思うのですが、この日は1点を失っていますし、"粘り"と言うにはまだ早いのかなとも思います。
そこを残り少ない試合で、修正していければ良いですね。