名古屋から佐藤寿人が完全移籍で、ジェフに加入することが発表になりました。
これに関しては昨日もお話したので、そちらに譲ります。
また、ピッチ外のことですので昨日は書きませんでしたが、戦力外になった時の対応が悩ましいという問題も出てくるのではないかと思います。
来年37歳にいなる大ベテランですから、契約満了となれば即引退という可能性も出てくる。
羽生、勇人などに契約延長をしていることから勇気を持って解雇するということも出来ない状況なのでしょうし、引退後にコーチとして残るというケースも極めて少ない状況になっていますから、その後も含めて難しい扱いになる可能性があると思います。
さて、昨日は大分へレンタル移籍している岡野のレンタル期間が、延長となる発表もありました。
先日21歳になったばかりの岡野は、2016年にジェフアカデミーからトップに昇格。
2016年終盤には関塚監督に代わって指揮を執った長谷部監督代行に見出されて、スタメンで6試合、合計で7試合に出場しました。
しかし、昨年は5月から6月中旬にかけての7試合でスタメン出場しますが、それ以降は途中出場のみと右肩下がりで終っています。
そして、2018年前半も3試合しか出場機会がなく、7月26日に大分へのレンタル移籍が決まりました。
エスナイデル監督としては岡野よりも、近藤、鳥海、増嶋、エベルトなどを選んだということになるのでしょう。
大分での岡野は6試合に出場していますが、すべて途中出場となっています。
しかし、大分は右CBに岩田、左CBに福森とSBでもプレーできる足元の技術のある選手を置いて、攻撃時にはサイドに開かせてビルドアップをするというサッカーをしていました。
その分、フィジカルやサイズ面においては若干の不安があるため、試合途中に岩田に代えて岡野を投入して守備固めをするというパターンが出来つつありました。
それだけ岡野は戦力として確実に計算されていた印象ですし、貴重な存在だったとも言えるのかもしれません。
また、大分は夏に元ジェフの竹内を讃岐にレンタルで放出して岡野を獲得しており、期待が高かったのかなとも思います。
さらに同時期には190cmの長身ブラジル人CBウィリアンを補強していますが、ウィリアンは出場機会がなく今オフに退団になっていることからも、岡野が控えCBの一番手としてポジション争いに勝ったと言えるでしょう。
ただ、今シーズン前半には刀根がCBでレギュラー出場していたものの、7月に右膝前十字靭帯損傷で全治8ヶ月の重傷を負い戦線を離脱していますので、来年序盤には刀根が復帰する可能性があります。
さらに今夏の動向を考えるとCBを補強ポイントと考えている可能性はあるでしょうし、来年はJ1で戦うことを踏まえると、さらなるCBを補強する可能性もあるのではないかと思っていました。
そう考えていくと、来年の大分での岡野は厳しいものになるかもしれません。
それだけに岡野の去就も読めないところがありましたが、ジェフは監督を継続しましたしエスナイデル監督体制では1年半コンスタントに試合に出れていなかっただけに、レンタル延長は仕方のないところがあるのでしょう。
大分以外への移籍も考えられたのではないかと思いますが、大分ではスタメンでこそなかったものの、スーパーサブとしては戦力として計算されていたこと。
さらにJ1を経験できるということや昇格してチーム状況も良好であることなどから、大分への延長となったのかなと思います。
オフをまたいでのレンタル移籍ということで、このまま大分へ完全移籍する恐れも出てきたように思います。
ただ、長谷部監督代行の頃は主力だったわけで、ジェフでも体制が変わって若手重視になれば、岡野を戦力として戻せる可能性もあるかもしれません。
しかし、こういった状況になると悩ましいのは、岡野が帰ってくるためには、現体制での失敗が条件になるかもしれない…ということですね。
今季ジェフで活躍した大卒ルーキーの鳥海は、どちらかと言えばクレバーでカバーリングなどが得意なCBだと思いますし、フィジカルがあってサイズもある岡野との相性は良いのではないかと思います。
そのため、ジェフとしては二人が将来的にCBでコンビを組む形が、1つの理想となるのではないでしょうか。
そうそう理想通りにいかないのがチーム作りの難しいところではあるのですが、それでも理想を掲げて努力していくことが大事なのではないかと思います。
岡野に関しても、大分で大活躍となればジェフ復帰は遠のくことになるのかもしれません。
それでもJ1で立派に活躍をして、ジェフ関係者を悩ましてほしいところですね。
それで残念ながらジェフ復帰が叶わなくなったとしても、それはレンタルで放出した時点で仕方のないことだと思います。