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横浜FC戦での劇的ゴールで新井一耀がジェフ最多ゴールに

 首位横浜FC戦では94分過ぎに、新井一耀が劇的なゴールを上げて引き分けに終えることが出来ました。
 アディショナルタイムの表示は4分ですから、数秒でも横浜FCがうまく時間を使っていれば、負けていた試合ということにもなります。

 試合終盤のジェフはパワープレーというか、もはやセットプレーのような状態でゴール前に人数をかけていました。
 レオンソ、サウダーニャ、米倉に加えて、チャン、新井一耀も前線に張るスクランブル状態での攻撃。
 ゴールシーンではそこに左サイドの末吉が相手をかわしきらずに、右足に持ち替えてシンプルなアーリークロスを供給しました。


 チャンがファーで折り返すと、新井一耀が外に流れながらもうまくヘディングで合わせてゴールを決めています。
 この時、横浜FCのゴール前は3バックの3人に加えて、武田と平塚がゴール前で対応。
 しかし、右CBの岩武はニアで少し離れた見木が気になって、中央からは少し離れていました。

 そのため横浜FCは4人、ジェフは5人でクロスを待っていたことになり、数的優位で勝負できる状況に。
 これによってファーのチャンがフリーになって、折り返せたことになります。
 チャンに対して遅れを取ったのは途中投入直後の中塩で、うまく試合に入りきれていなかったのかもしれません。


 さらに、最後のシュートを決めた新井一耀に、マッチアップしたのは手塚。
 柏アカデミーで小林の後輩にあたる手塚は、テクニカルなタイプで身長も176cm。
 186cmの新井一耀に対しては、ミスマッチになっていたと思います。

 それにしても見事なパワープレーで、末吉からファーへ供給しチャンが折り返したことによって、守備陣の視野が左右に揺さぶられ対応が難しくなった。
 さらに新井一耀の体を投げしながらのヘディングシュートも、素晴らしかったと思います。

 以前にも話しましたが、新井一耀はコンディションがよさそうで、今年は攻撃面でも貢献しています。
 横浜FC戦でも序盤に右サイドを駆け上がってのクロスがありましたし、新井一耀が好調なことで左だけでなく右からの攻撃も増えているのではないかと思います。

 2019年に名古屋からレンタル移籍した新井一耀ですが、初年度は攻守に安定感のあるプレーを見せていた印象でした。
 しかし、完全移籍に移行したそこからの2年間は、精彩を欠いていたように思います。
 怪我などの影響もあったのか、攻撃でもミスが増え、守備でも敏捷性において不安をのぞかせていたのですが、今年は復活となるでしょうか。


 チームとしてはビハインドの状況になると、攻撃面で手詰まりになることが多かったですので、パワープレーであっても1つゴールが生まれたのは大きいことだと思います。
 横浜FCペトロヴィッチ監督のコーチだった四方田監督が就任したこともあって、CBにSBやボランチなどでプレーしてきた和田を起用するなど、高さよりも技術面などを重視している印象です。
 そのため全体的に高さ不足の部分はあって、ジェフはそこをうまくつけたとも言えるでしょう。

 ただ、一方で後半に入ってからこのラストプレーまでは、セットプレー以外でシュートチャンスすら作れなかった。
 前半もペナルティエリア外からのミドルシュートばかりで、ゴール前へは侵入できなかった。
 この試合でも交代策で大きな変化を与えることが出来なかったですし、そこも悩ましいところですね。

 新井一耀はこれで2ゴールを上げ今季ジェフ最多得点者となりましたが、CBの新井一耀が最多スコアラーになることも、最多スコアラーが2ゴールであることも、ジェフの課題を感じさせる部分だと思います。
 ジェフはここまで9試合で7ゴールしかあげられていないことになり、そのうち約半数の3ゴールがセットプレーからとなっているそうです。
 今回のゴールもスクランブルのパワープレーからでしたし、流れの中からどうゴールを狙っていくのか、その共通理解をチームとして築き上げられるかが、やはり大きなテーマではないかと思います。