J1昇格プレーオフも終わったということで、今年も私個人が選ぶJ2ベストイレブンを考えていきたいと思います。
ただ、今年は優勝した新潟がターンオーバーを敷いていましたし、2位横浜FCはシーズン中頃から失速してしまった印象も強かった。
飛び抜けたチームも現れず、怪我人やコロナ離脱者も多かったため、悩ましい状況です。
ということで、迷ったら自分の好みと、ジェフ戦での活躍を重視して選んでいきます。
他の試合もチェックはしているのですが、どうしてもジェフ戦でやられた相手の方がインパクトが強くなってしまいますね。
フォーメーションは4‐4‐2で、MVPも選んでいきます。
FW:小川航基(横浜FC)、高橋利樹(熊本)
前線は迷わず、この2人を選択。今年のJ2は若い日本人ストライカーの活躍が目立ちましたね。
小川航基は26ゴールをあげ、得点ランキング2位のチアゴ・アウベスを10ゴールも上回ってJ2得点王に。
高い打点からのヘディングや左足での正確なシュートを見せ、1トップだけでなくシャドーもこなしました。
何よりも攻撃的なチームに入って自信をつけたことが、ブレイクのキッカケだったのではないでしょうか。
高橋利樹は14ゴールでしたが、守備でも大きく貢献。
ヘディングの強さだけでなく、運動量も豊富で裏への動き出しの質も非常に高く、ジェフも高橋の飛び出しに四苦八苦しました。
熊本の先輩巻を彷彿とさせるFWといった意見もあります。
次点で考えたのが佐藤凌我(東京V)で、佐藤も守備が出来る上に得点感覚に優れた選手で、今季13ゴール上げています。
ただ、チームが好調だった終盤戦は、河村慶人にポジションを明け渡すことも増えていっただけに、尻すぼみな印象も残りました。
その他、中山仁斗(仙台)、チアゴ・アウベス(岡山)、ディサロ燦シルヴァーノ(山形)、デューク(岡山)、エジガル・ジュニオ(長崎)、林誠道(金沢)など。
SH:長谷川竜也(横浜FC)、高木善朗(新潟)
3‐4‐2‐1がメインだった横浜FCは、右シャドーに小川航基や伊藤翔、渡邉千真などCFもこなせる選手を置くのが特徴でしたが、それを可能にしたのが左シャドーの長谷川竜也の存在だったのではないかと思います。長谷部はビルドアップに貢献できるだけでなく、チャンスメイクや持ち上がりも期待できる。
11アシストと結果も残しており、なんでもこなせるMFがいたからこそ、他のFWが伸び伸びとできたのではないでしょうか。
もう1人を最後まで迷ったのですが、高木善朗にしました。
トップ下でうまくボールを受けられる選手は少なくないですが、高木善朗はそこから前を向いて仕掛ける実行力が高い。
裏への動き出しなどもあり、パスを散らす仕事もありと、多彩な動きで新潟のパスサッカーを牽引しました。
チームメイトの伊藤涼太郎も有力候補ですが、本間至恩が抜けて左SHに移ったシーズン後半からのブレイクでした。
その本間の新潟最終戦がジェフ戦だったこともあってジェフの試合では目立たず、来年は1年間持続しての活躍が期待されるところではないでしょうか。
その他、SHながら11ゴールを上げた太田修介(町田)、杉山直宏(熊本)、児玉駿斗(徳島)、山田康太(山形)、加藤大樹(山形)、田中雄大(岡山)など。
ボランチ:河原創(熊本)、高宇洋(新潟)
今年は若い日本人J2ボランチの健闘も、光った年ではないでしょうか。旋風を巻き起こした熊本のサッカーの中心が、河原だったと思います。
広範囲に顔を出し、パスワークだけでなく、カバーリングでも活躍
自分が中心となるだけでなく、周りを活かす賢いサポートが出来るパサーで、まだ24歳とは思えない落ち着いたプレーぶりを見せていました。
プレースキックも担当しFootball LABの計算では、12アシストとJ2アシスト王にも輝いています。
高宇洋は運動量豊富で守備で活躍できる上に、パスワークでも絡めるのが凄いところ。
ポジショナルプレー全盛の現在でも、運動量がパスワークにおいて重要であることを見せてくれる選手だと思います。
24歳とまだ若い高ですが、山口時代含めて3年続いてJ2ベストイレブン有力候補だと思います。
同じ新潟の島田譲も今年活躍した選手。
新潟はアルベルト監督から松橋監督に代わって、よりショートパスを丁寧に繋ぐパスサッカーに発展した印象があり、その中で左利きのパサーである島田の価値はより高まったのではないかと思います。
ジェフ戦では角度のないところから、見事なFKも決めています。
横浜FCでバランスを取り続けた和田拓也も、攻守に効いていたベストイレブン有力候補だと思います。
その他、藤田息吹(山形)、白井永地(徳島)、下田北斗(大分)、森田晃樹(東京V)、山田陸(甲府)、中島元彦(仙台)、稲葉修土(秋田)、田口泰士(ジェフ)など。
大卒新人の本山遥(岡山)も前半戦は目立っていましたが、輪笠祐士が夏に秋田から加入するとポジションを失っており、それだけ今年の岡山には層の厚さを感じました。