最終戦となったアブダビGP。
ここでもフェルスタッペンが、ポールトゥウインの優勝。
今季通算15勝目の勝利は、F1過去最多記録を更新したことになります。
2位にはルクレールが付けました。
ペレスとのチャンピオンシップを争うルクレールでしたが、アブダビでは安定した走りを見せレッドブルのチャンピオンシップ1‐2を阻止。
3位にはペレス、4位にはサインツということで、レッドブルとフェラーリが交互に続いたことになります。
5位はメルセデスのラッセルで、チームメイトのハミルトンはマシントラブルでリタイア。
前レースでF1初優勝を果たしたラッセルですが、ここではレッドブルとフェラーリに及ばず。
やはりブラジルでは、単純にコースとの相性が良かった部分もあったのかなという印象があります。
年間通してレッドブルの強さが際立ったシーズンでしたが、シーズン序盤はフェラーリ、シーズン終盤はメルセデスの対抗もありました。
アブダビでも完全な独走ではなく、フェラーリが食いつく姿勢も感じられました。
しかし、1つフェルスタッペンが抜きに出ていたことには変わらず、来季もライバルがレッドブル・フェルスタッペンを止めるには、もう一つ壁を越えなければいけないのかもしれません。
アルファタウリの角田は、最終戦で安定した好走を見せてくれました。
予選でもチームメイトのガスリーがQ1敗退の17位で終わってしまう中、12位と良い位置につけます。
決勝でもミスなく走り続け、ポイントまであと一歩の11位で終わりました。
前回のブラジルではありえないほどの低迷となってしまった角田ですが、今回は多くのパーツを交換したそうです。
それによって復活したということで、やはりメキシコでのリカルドの接触でどこかに問題を生じていたのではないでしょうか。
そこを見つけきれなかったということであれば、そこはチーム力の問題もありそうです。
今回予選で勝利したことで、角田はガスリーと予選で10勝12敗になったそうです。
F1ではチームメイトに予選で全敗することも珍しくないですから、比較的評価の高いガスリー相手に互角の結果を残した。
なかなか日本人ドライバーがチームメイトに勝てることは少ないですし、これは十分に誇れることでしょう。
ただ、一方で決勝に関しては苦戦し、レースペースでも劣ることが多かったのが大きな課題です。
ポイントでもガスリーが23ポイントに対して、角田が12ポイントと後れを取っています。
チームのミスなども多かったとはいえ、レースが課題といった印象でしたね。
気になるのは、チームや親元のレッドブルからの評価。
近代F1では表には出ないような細かなデータを収集してドライバーを分析しているようですが、最近は角田の扱いが若干厳しいようにも感じます。
来季のチームメイトも若手ではなく、下位カテゴリで結果を残したデ・フリースが選ばれましたし、角田のリーダーとしての素質にも不安を感じているのでしょうか。
F1ドライバーはコース上だけでなく、チームのモチベーション維持やリーダーシップも求められるところがあります。
若く明るいキャラクターの角田はパドックでも愛されていますが、それだけではチームからの評価は伸び切らないのかもしれない。
愛されキャラから信頼されるキャラにステップアップできるかが、来季の大きなテーマとなるのかもしれません。
早くもアブダビ残って来季へのテストが行われており、来年への勝負は始まっているわけですが、ひとまずは今シーズンお疲れさまでした。