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日高大がニアを抜く直接FKでジェフ初ゴールを決める

 仙台戦の38分に得た、中盤の左からのFK。
 角度のない位置で当然ゴール前の選手に合わせるボールを蹴るだろうと思っていたのですが、意表を突いて日高がニアを抜くシュートを選択しゴールを決めました。
 見返すと確かに壁1枚と中途半端だったわけですが、その横を貫く見事な軌道のシュートですね。

 ジェフは33分までに2点ビハインドとなる苦しい展開でしたから、早々に1点を返せたことは大きかったはずです。
 しかし、そこから挽回するには至らず、1‐2で残念な敗戦となっています。

 試合後の日高のコメントによると、GK林彰洋ハイボールに強いので空中戦を意識した立ち位置を取っており、スカウティングもあってシュートを狙ったとのこと。
 林は前に出がちな課題があって、そこをチームは見抜いていたのでしょうか。
 分析班の功績でもあったのかもしれません。

 それでもシュートコースは限らていましたし、ここを通した日高の精度が素晴らしいものだったと思います。
 自信があるからこそ、狙えたのかもしれませんね。
 ちなみに、GK林はオシム監督時代に大学生ながらも17年ぶりに日本代表候補に選出されており、ジェフも昼田GM時代に大物大学生GKを狙っていると話していて、それが林だったのではないかと思いますが、大卒卒業後に直接海外挑戦をした経緯があります。


 いわきから今季ジェフに加入した日高は、怪我で出遅れたスタートとなってしまいましたが、第4節秋田戦でいきなりスタメンフル出場を達成。
 そこから第18節仙台戦まで、休みなく全試合フル出場を果たしています。
 今や替えの効かない大事な選手となっていますね。

 スピードがあって運動量も豊富で、攻守において広範囲にプレーできる。
 パスもつなげて、守備でも粘り強く戦える、総合能力の高い左SBですね。
 最近ではマークも厳しくなったのか、ボールのロストが増えている印象もありますが、中心選手の1人であることは間違いないと思います。


 ただし、ゴールに関しては仙台戦が今季初めて。
 アシストもFootball LABによると、ここまで2つのみとなっています。
 日高の能力を考えると、少し物足りない印象を受けます。

www.football-lab.jp

 2つのアシストを振り返ると、1つ目は第12節大宮戦でCKを日高が蹴り、鈴木大輔がヘディングで決めたもの。
 もう1つのアシストも、第15節甲府戦でCKの流れから再び拾い直して日高がマイナスのクロスを上げ、2列目の見木がボレーで合わせたものでした。
 いずれも流れからの攻撃ではなく、セットプレーからのゴールだったことになります。

 そこがジェフの課題の1つで、左サイドに椿、日高と攻撃力のある選手を置いているはずなのに、その強みをなかなか活かしきれていない印象がありますね。
 特に日高は高い位置でボールを持つ機会が、あまり作れていないように思います。
 今回のシュートもそうでしたが、意表を突いたクロスなども何本か見せており、相手のタイミングを外すのが得意な選手なのではないかと思うのですが、それを見せられている回数がかなり限られています。


 ここ最近は椿が左SHの位置を取って、日高が左インサイドに上がる動きも見せています。
 ただ、さすがに日高は中盤の選手ではないし、その動きが効果的に機能しているのかというとまだ疑問があります。
 椿をワイドに張らせたいという意図なのかもしれませんが、日高がインサイドに入る必要性も今のところはあまり感じず、見木のインサイドがうまくいかないから、日高が代わりに上がっているということなのでしょうか。

 しかし、椿は水戸時代もワイドに張って活きるタイプというよりは、カットインも出来る万能なアタッカーといったイメージがある。
 そのあたりも含めて、左サイドの攻撃の整備はまだすっきりしないところがあるのかなと思います。
 右に関しては風間の間で受ける動きや田中のスピードを活かす展開を作れているとは思うのですが、左サイドでもっとチャンスを作れる状況を作らなければいけないのではないでしょうか。