当ブログはプロモーションを含みます

清水戦で今季9ゴールを決めた小森飛絢の裏抜けから起点となる動き

 小森が先週の清水戦で、早くも今季9ゴールをマーク。
 大卒ルーキーながら、二桁得点にリーチとなりました。
 ジェフは昨年二桁得点がおらず、CBの新井一耀が最多の8ゴールだっただけに、小森の活躍は嬉しいところですね。

 見木のゴールは後半開始直後。
 右SH田中の仕掛けから、ロングスローを投げ、こぼれたところをジェフが拾います。
 そこから日高が前線にフィードすると、前で残っていた鈴木大輔が競り勝って落とし、小森が足元で受けてシュートを放ってゴールという流れでした。

 うまく相手DFの背後で受ける動きも良かったですが、小さいキックモーションから素早くシュートまでいった判断も良かったですね。
 小森は足の振りがシャープで、素早くシュートにいけるから、相手の寄せも間に合わないことが多い。
 シュートセンスも光ったシーンだったと思います。


 また、小森は1点目の見木のゴールにも絡んでいます。

 佐々木のパスを受けた見木が、裏へ浮き球のスルーパスを出し、小森が左サイドに流れながらボールを受けます。
 これによって、左サイド前方で攻撃の起点となり、清水全体のラインを下げたことになります。


 さらに、小森が中から外に流れてボールを受けたことで、清水の左CB鈴木義宜を外に釣り出すことに。
 そのため、清水のボランチは最終ラインを埋めることも考えなければならず、前に出るのが遅れてしまった。
 これによって、見木の前がぽっかりと空いてしまったのだと思います。

 最終的には見木のシュートが相手に当たったことで、軌道が変わってゴール。
 運も味方につけた形ではありましたが、それまでの流れを見ると小森の裏への動きによって、相手の守備を揺さぶることが出来た。
 そこから、中盤の見木が前を向く形が作れたと言えると思います。


 前線の選手が積極的に裏を取って、そこで受けることで攻撃の起点になる。
 これは日本代表の森保監督なども狙っていた印象で、裏を狙ってしっかりと受けて次に繋げれば、ポストプレーヤーはいらないという発想なのかもしれません。
 だから、大迫ではなく前田や浅野などでも、起点が作れるという考えだったのかなと。

 ただ、日本代表もW杯本番ではカウンターサッカーだったからこそ、うまくいった部分もある。
 さらに日本代表の場合は、もし裏を取れなくても中盤で繋いで持ち上がれるという自信があったのかもしれません。
 ジェフも清水のように相手が前に出てきてくれれば裏を狙えるけれど、そうではない時にどう攻撃を作るのか。


 その時にポストプレーも必要になる場合もあるだろうし、より間などを狙ったパスワークが欲しいところではないかと思います。
 その点で清水戦でもスタメンだった、風間や高木のようなタイプが必要だと思うのですが、小林監督がどこまで評価しているのか。
 清水戦では効いていた田中のサイドアタックも、相手が引いてしまえば苦労する部分があると思います。

 小森もポストプレーが本職ではないにせよ、簡単な繫ぎはより丁寧にやっていく必要がある。
 清水戦でも繫ぎでミスが出ていましたし、より上を目指すにはそこを改善していかなければいけないと思います。
 とはいえ、ゴールシーンでのシュートセンス、裏抜けのセンスは見事でしたし、あの大舞台で結果を残すところも含めて、ジェフでは珍しい大物感を感じるところがありますね。