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第27節 町田 1-3 ジェフ 殴り合いの展開になり町田を攻略

 首位町田戦は3-1で、ジェフの快勝。
 ビルドアップでの危険なミスもありましたが、攻守にジェフ選手の頑張りが目立った試合だったと思います。

 対する町田はあまり出来が良くなかった印象でした。
 前節秋田戦の中止が逆に響いたのか、夏場に弱くここから落ちていくのか、選手の入れ替えが悪い方に作用したのか。
 隙も多く、あまり首位の強さは感じませんでしたね。

 それでもしっかりと、その町田の隙を突いて勝てたことがジェフにとっては大事だと思います。
 今季は良い試合をしても勝ちきれない、球際で頑張っていても報われないことが多かったですから、相手がどうあれ勝ち星を掴むと。
 それによって自信と勢いを掴むことが今は必要だと思いますから、この流れで勝点を稼いで巻き返していきたいですね。

■ジェフペースで2点を先制し折り返し

 ジェフはスタメン変更なし。
 加入直後のドゥドゥと米倉がベンチ入りで、椿と新明が外れました。

 町田は前節の秋田戦が豪雨で延期。
 前々節東京V戦のスタメンから藤尾、藤原、奥山、安井が控えに回り、デューク、池田に加え、新戦力の鈴木、バスケスもスタメン。
 ベンチからグティエレス、稲葉、中島、沼田が外れています。


 序盤からジェフが左右でパスをつないでいき、ペースを掴んでいきます。
 すると、10分、ジェフが先制。
 中盤中央で得たFKを高木が蹴ると、鈴木大輔が足元で合わせて1‐0。

 12分にはロングスローから町田のチャンス。
 鈴木が右サイドからロングスロー。
 こぼれ球を平河が合わせますが、ゴールの右。


 先制後は町田が押し込んでいきましたが、20分にジェフの攻撃。
 右サイドを高橋と風間で繋いで、ポケットで田中が受けて鋭いクロス。
 高木が飛び込みますが、合わせきれず。

 24分、町田のチャンス。
 ロングパスを受けた平河から、エリキ、下田とパスを繋いでいき、バスケスがクロス。
 エリキが合わせますが、枠の外。


 26分、ジェフが追加点。
 GK鈴木からのロングキックから、高木が繋いで小森がキープして右サイドへ大きく展開。
 田中、風間と繋いで高橋が走り込んでクロスを上げると、池田がハンドで止めてPKとなり、これを小森が沈めて2‐0。

 30分にもジェフの攻撃。
 相手CKからのカウンターで高木がうまく繋いで、日高が前線へ。
 小森が持ち上がってシュートまでいきますが、決めきれず。


 38分、ジェフのチャンス。
 カウンターから左サイドで小森が粘って、前方の高木へ。
 高木が持ち上がってクロスを上げると、こぼれ球を高橋が狙いますが、相手DFがブロック。

 その直後には町田の攻撃。
 GKポープのロングボールを、デュークが落とします。
 こぼれたところを町田が拾って、松井がミドルで狙いますが、ゴールならず。

 44分にもジェフのチャンス。
 高木が高い位置でボールを持たところから、田中へパス。
 田中が中央へ切り込み、左足で狙いますが、ゴール左隅を逸れ、2‐0で折り返します。

■町田が攻め込む展開も1点を取り合って勝利

 町田はHTに下田、翁長を下げて、荒木、宇野を投入し、平河が左SBに下がりました。
 後半に入って町田が前に人数をかけ、攻め込んでいきます。
 49分、町田がPA前で得たFKを鈴木が直接狙いますが、バーの上。

 52分には町田の決定機。
 エリキの縦パスから、デュークが佐々木を抜いてシュートを放ちポスト直撃。
 これをエレキが詰めますが、これは大きく外れます。


 56分にはジェフのチャンス。
 右サイド奥で田中が得たFK。
 日高が直接狙いますが、相手にもあたりゴールの右。

 後半途中から、さらにジェフが押し込まれる時間が増えていきます。
 60分、町田は松井を下げて藤尾を投入し、藤尾が右SH、荒木がトップ下に入る4‐4‐2のダイヤに。
 63分、ジェフは高木、風間を下げて、米倉、福満を投入し、田中が左SHへ。


 71分、町田が1点を返します。
 田口のパスミスから、バスケスが仕掛けてクロス。
 デュークがニアで合わせて2‐1。

 その直後、ジェフがゴール。
 中央で小森、福満、米倉などがパスを繋いでいき、左の田中へ。
 田中が戻して見木が受けミドルシュートを放つと、GKポープがこぼしてゴール。


 77分、町田の攻撃。
 後方からのロングキックに反応した、デュークが抜け出してシュート。
 しかし、GK鈴木がセーブ。

 試合終盤はジェフの選手交代もあって、町田の猛攻が落ち着いていきました。
 80分、ジェフは負傷した日高と小森を下げて、新井一耀と呉屋を投入。
 81分、町田がバスケスを下げて安井を投入。


 83分、ジェフの攻撃。
 中盤で見木からのパスを受けた佐々木のクロス。
 米倉が競ってこぼれたところを、呉屋、田中と狙いますが、ゴールならず。

 88分にもジェフのチャンス。
 鈴木大輔のクリアから、田中が繋いで呉屋が抜け出すと、長い距離を走ってシュート。
 GKポープのこぼれ球を福満が狙いますが、ゴールの左。


 その直後、ジェフは田中を下げてドゥドゥを投入。
 91分、町田の攻撃。
 平河のアーリークロスからデュークが頭で狙いますが、これも決まらずジェフが3‐1で逃げ切りました。

■攻守に町田対策も機能して快勝

 ここまで堅守で勝点を稼いできた町田は、4-4-2で前からのプレスからハーフカウンターを狙う。
 あるいは、前プレスで相手のビルドアップを限定して、コンパクトに守る守備が強みの一つだと思います。
 ジェフ戦でも当然前からプレスをかけ、ジェフが苦しむ場面もありました。

 しかし、ジェフはそこを掻い潜ると、チャンスを作れた。
 特に町田はSHも若干前で位置取って、相手DFにプレスへ行く姿勢を取るので、ジェフはその裏をうまく取って攻撃を作っていった。
 SHとSBに加えて、インサイドの見木や風間、時には田口や小森もうまく絡んで、相手の間を取ることができた。


 それがこの試合での攻撃が、うまくいった要因ではないかと思います。
 SHの裏を中心としたライン間でボールを受けて、そこから最終ラインの裏をつく。
 町田は基本的にラインも高めな印象ですから、その前でうまく受けられればチャンスは作りやすい。

 先に先制したことも大きかったとはいえ、それまでの時間もいい流れは作れていました。
 大宮戦などは完全に引かれて苦しみましたが、町田は比較的前に出てきてくれたので戦いやすかった。
 好調だからこそ前に出てきたのかもしれませんが、結果的に殴り合いのような展開になって隙も生まれましたし、今後の首位争いに影響を与える可能性もあるのかもしれませんね。


 後半から町田は4トップ気味にして、ジェフを押し込んできました。
 ジェフは後方でパスを繋ぐのでそこを狙ってきた上、マンマーク気味の守備なので相手に前線を増やされると押し込まれやすくなる。
 ただ、これは同じマンマークだったオシム監督時代にも見られた光景で、相手が人数をかければ押し込まれるけれど、その分ジェフ後方のスペースも減るので意外と失点はしない。

 ジェフも黙って見ているばかりではなく、後半途中に米倉を右SHに投入し、米倉の頭を目掛けたボールを蹴って行った。
 これによって後方が薄くなった町田のカウンターを狙い、町田の勢いを落としたところがあったと思います。
 町田の疲れもあったとは思いますが、良い対応でしたね。


 試合途中からはカウンターも機能していましたし、粘り強い守備も見せていました。
 相手がワイドに攻め込んでからゴール前に供給するためか、田口がカバーのためDFラインまで戻って守備をすることも多かったですが、これも町田対策だったのかもしれません。
 エリキのスピードにもうまくチームで対応できていましたね。

 攻守において町田対策が効いた試合だったかなとは思いますが、ベースは決してぶれていなかった。
 間で受けるパスワークもやり続けてきたことだし、粘り強い守備も基本の一つ。
 ビルドアップのミスなど怖いところもありましたが、ともかく勝ててよかったと思います。