雨のアウェイゲームということで、6月に1‐4で敗れた水戸戦も思い出しました。
今季のジェフはアウェイゲームのコンデイションが良くない傾向を感じるし、雨のピッチも苦手な印象がある。
ただ、それを言い訳にしていては上には行けないし、なんとか乗り越えなければいけないはずです。
この日も雨の影響でパスが少しずつずれ、運動量も足りずパスコースも増やせなかった。
これによってパスワークがうまくいかず、ボールロストが増えて流れを掴み切れなかった試合だったと思います。
徳島もジェフのビルドアップをかなり研究して、対策を取ってきた印象があります。
また、この日のジェフは、結果的に今までの不安要素が表に出てしまった試合だったようにも思います。
高橋と佐々木はいずれもビルドアップの部分では貢献していますが、守備面には不安があった。
それが結果が出ていたここまでの試合では隠れていましたが、ここに来て出てしまったように思いますし、そこを修正できるか。
全体的に見ると攻撃面は悪くなかったと思うのですが、守備であれだけ軽い失点をしていれば勝点を失うのは当然のこと。
しかし、今までは波に乗りかけたところでコロッと負けて、流れを失う展開が多かった。
けれど、今回は最後まで粘って2点を奪い、勝点1まで持ってこれたわけですから、そこをチームの変化と信じて次につなげたいですね。
■ 小森もPK失敗もあり1‐2で折り返し
ジェフは見木が出場停止で、小林が復帰。ベンチに熊谷も戻り松原も控えに入って、新井章太、松田が外れました。
徳島は内田が久々にスタメンに入り、安部が左SBに回って4バックに変更。
杉本、兒玉に代わって、浜下、櫻井が入り、櫻井と白井のダブルボランチに。
柿谷もベンチスタートで、大卒新人の棚橋が入りました。
10分、徳島が先制。
中盤右サイドからパスを繋いでいき、エウシーニョが中央へ。
森海渡が下がって受けてバイタルエリアからミドルシュートを放つと、これが決まってゴール。
14分にはジェフの攻撃。
風間のスルーパスを受けた田中のクロスは合いませんでしたが、風間が拾ってクロス。
小森が頭で狙いますが、枠の外。
16分、ジェフが同点ゴール。
中盤でパスを繋いでいき、田中からのパスを受けた風間が切り返してミドルシュート。
これがゴール左に決まって1‐1。
その直後にもジェフのチャンス。
高い位置でボールを奪ったところから、風間が右サイドでクロス。
ニアの小森が頭で狙いますが、ゴールの右。
22分には徳島の攻撃。
田口がボールを失ったところから、棚橋が前線でボールを受けると、切り返してシュート。
しかし、佐々木がブロック。
28分にも徳島の決定機。
高橋のクリアが弱く、櫻井に拾われて前方へスルーパス。
棚橋が抜け出してシュートを放ちますが、GK鈴木がセーブ。
29分、徳島の攻撃。
左サイドで西谷が仕掛けてクロス。
ファーの浜下がヘディングで狙いますが、枠の外。
31分にはジェフのチャンス。
田口からのパスを受けたドゥドゥが、マイナスに戻し風間へ。
最後は小林がミドルで狙いますが、バー直撃でゴールならず。
前半途中からは劣勢の展開でしたが、34分にジェフが決定機。
風間のパスを受けた田中が、スピードを活かして相手を抜いてPAを獲得。
これを小森が担当しますが、枠を外してしまいます。
その直後に徳島が勝ち越し点。
相手の長いボールをプレッシャーの受けた高橋がキックミス。
これを奪われたところから、森海渡が決めて1‐2。
44分、徳島のチャンス。
左サイド奥で徳島が得たFK。
エウシーニョが蹴って内田がヘディングで狙いますが、GK鈴木がセーブし1‐2で折り返します。
■試合終盤に2点を取って3‐3の勝点1に
55分、徳島が追加点。カウンターから棚橋が持ち上がっていくと、佐々木をかわしてシュート。
これが鈴木大輔にもあたって1‐3。
2点ビハインドになったジェフは小林、ドゥドゥ、田中に代えて熊谷、高木、米倉を投入。
61分にはジェフのチャンス。
田口の奪取から右サイドを持ち上がり、風間がミドルシュートを放ちますが、GKスアレスがセーブ。
67分、ジェフは風間を下げて福満を投入。
71分、ジェフの決定機。
小森の見事なポストプレーから福満が抜け出し、高木がシュートを放ちますが、GKスアレスがファインセーブ。
後半途中からはジェフペースに。
72分、徳島は櫻井を下げて長谷川を投入。
77分にもジェフの右サイドからのCKの流れから、拾い直して高木がグラウンダーのクロスを上げ米倉が狙いますが、相手がブロック。
80分、徳島は森海渡と安部を下げて、渡とケサダを投入。
83分、ジェフの攻撃。
日高のミドルシュートから、浮き球の展開となり、高橋がミドルで狙いますが、枠の外。
85分、相手のミスから1点を返します。
中盤左の田口から前線へのロングパス。
これが流れてGKスアレスが正面でキャッチしようとしますが、まさかのトンネルで2‐3。
92分、徳島は棚橋、浜下に変えて柿谷、坪井を投入。
その直後、ジェフが同点ゴール。
右サイドからのCKを田口が蹴ると、米倉が頭で合わせて3‐3
その後もジェフが攻め込みますが、引き分けに終わります。
■田口対策に苦戦しつつも途中交代から挽回する
徳島はしっかりとジェフを研究して、対策を取ってきた印象でした。4‐4‐2のシステムも、ジェフのために変更してきた可能性があるのかもしれません。
攻撃では高橋の右サイドを積極的に狙い、西谷が縦に仕掛けていく。
試合の入りは悪かった印象のある徳島ですが、このサイド攻撃から流れを掴んでいったように思います。
西谷を仕掛けさせるためにも、4バックだったのかなと思います。
守備では基本的には2トップで追いにきていましたが、ジェフが中盤までボールを運ぶと棚橋が下がってアンカーを見る。
特に主にアンカーに入っていた田口にはマークが厳しく、棚橋が間に合わなければ白井などが前に出てプレスにいく。
田口を封じておけば、ジェフのパスワークの大部分を封じられると見たのかもしれません。
特にこの日は見木不在で、左インサイドに小林が入った。
小林も鋭いミドルシュートなどはありましたが、試合勘の問題もあってかパスワークにうまく絡めなかった。
それもあってますます田口を封じられたことで、苦しんだ前半だったと思います。
しかし、後半に入ると徐々に徳島にもスペースが出来て、相手FWの裏で田口がボールを持てる回数が増えた。
さらに、左インサイドの熊谷、左SH高木などが入ったことで、パスを繋げる選手も多くなった。
これによってマークが分散されて、田口がボールを持ちやすくなって、押せ押せの展開が作れるようになった印象です。
試合終盤の攻撃もボールをうまく散らして、中央だけでなく左右にもボールを展開出来て、良い展開が作れていたと思います。
2得点目は相手のミスではありましたが、流れは悪くなかった。
決してパワープレーなど強引な展開だけではなく、攻撃を作れてその流れでゴールが生まれたことになります。
ようするに、攻撃は狙い通りに作れていたわけですから、そこはしっかりと自信を持つべきでしょう。
しかし、この試合では軽い守備からの失点が多かったわけで、そこが大きな反省点ですね。
ただ、冒頭で話した通り、ここまでのジェフなら簡単に失っていたような試合を、勝点1に変えられたことも事実。
これが勝点3にまで持ち込めなかったことは残念ではありますが、今はこれを前向きに捉えたいところではないでしょうか。
守備面に関してはしっかりと反省しつつも、自信は失わずに次の試合に進みたいところではないかと思います。