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3点リードも軽率なプレーから2失点を喫した藤枝戦後半

 3‐2で勝利した藤枝戦ですが、前半は楽勝ムードで3点リードで折り返しますが、後半に2点も失い追い上げられてしまいました。
 攻撃面は結果も出て良かったですが、一方で守備の部分、試合運びの部分に、課題を感じた試合だったと思います。

 これが今回だけならまだいいかもしれませんが、ジェフは前々節徳島戦でも3‐3と3点も失っています。
 あの時も軽い守備が目立った試合でしたし、この悪癖が治らなければ昇格も難しいのではないでしょうか。
 守備面に関して、もっと厳しく見ていくべきなのではないかと思います。

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 まず68分に、相手FKから失点しています。
 相手左サイド奥でFKを与えると、田中宏武がグラウンダーでマイナスのクロス。
 これを矢村が完全にフリーで受けて、シュートを放ち1点を返します。


 ゾーン気味で守るセットプレー守備の課題が、もろに出たシーンと言えると思います。
 今季のジェフはマンマークとゾーンの併用ですが、ゾーンで守る選手に人数を割いた守り方をしている。
 そのため今回のように、ゾーンのエリア外を狙われると弱いところがあります。

 シーズン序盤はそのセットプレーからやられることが多かったですが、その後は安定していました。
 ただ、今回は悪い位置でFKを与えてしまったこともあり、ゾーンの穴が再び出てしまったということでしょうか。
 しかし、矢村と同じ付近にはもう1人相手のフリーな選手がいましたし、それにしてもお粗末な対応だったように思います。

 それと共にこのシーンでは、高橋がプレッシャーを受けながらパスを繋ごうとして、低い位置でボールを失ったところからやられています。
 さらに、その高橋が守備に戻ってアンデルソンのフェイントに引っかかり、相手を倒してFKを与えている。
 徳島戦でも高橋のボールロストからやられていますし、判断力や守備力も含めたDFとしての安定感に課題が残る展開となってしまいました。

 
 80分にも相手左サイドの攻撃で米倉と高橋が対応しますが、相手にかわされて田中宏武がスルーパス
 アンデルソンに完全に裏を取られて、ゴールを決められています。
 アンデルソンのところでオフサイドを取りかけますが、逆サイドの日高が若干残ってオンサイドになってしまいました。

 ここでも、結果的に同サイドからやられてしまっています。
 相手左サイドのスローインからボールを受けた矢村を田中宏武が追い抜いた際に、高橋は矢村に対して前に出て対応しようとして、外の田中宏武がフリーになってしまった。
 前から米倉が戻って対応しようとしてはいたものの、ほぼ2対1の状況だったので難しい状況だったとは思いますが、ここは無理に矢村を潰しにいかずに、ステイしてほしかったところではないでしょうか。


 この直後、小林監督は田口を下げて小林が投入されますが、小林は指で「2」を示しています。
 失点シーンでは見木が前に出ていて、インサイドの位置でプレーしていたことで、ボランチが1枚の状態でした。
 それによってボランチがサイドの守備に加勢できず、やられてしまったシーンとも言えるでしょう。

 ただ、この辺りは選手交代ではなく、ピッチ上で対応してほしかったところでもあります。
 前半だけで3点リードしたものの、後半は少しずつ運動量が落ちていた上、1点を返されていた展開でした。
 その状況で残り10分だったわけですから、無理に前へ人数をかけることはなかったはずです。


 現状だと攻守に前へ圧力をかけることで、ペースを掴んでいくスタイルであることはわかる。
 だから、後半も出来る限り前へという姿勢を貫いたのかもしれませんが、前へ圧力をかけることでしか安定した状況を作れないのであれば、それもかなり心配なところがあります。
 じっくりとパスを繋ぐなりセットした状況で守るなりして、試合を落ち着かせる術が欲しいところです。

 特に後半からは藤枝が3バックシステムの強みを生かして、ワイドにパスを散らしてリズムを作り、ジェフの圧力を分散していった。
 それによって、ジェフが前に出て行けなくなったところもあったと思いますから、その状態になった時にどう戦うのか。
 今季のジェフはシーズン序盤からハイプレスは強烈だけど粗が目立つサッカーを展開していたわけですから、そろそろ大人な部分も見せなければいけないところではないでしょうか。