当ブログはプロモーションを含みます

第14戦オランダGP 角田裕毅はペナルティと戦略に泣く

 オランダGPのFP2で、大きなアクシデントがありました。
 マクラーレンのピアストリがクラッシュしたところ、それを避けるためアルファタウリのダニエル・リカルドが壁に突っ込みます。

www.topnews.jp

 このクラッシュでリカルドは右手を骨折。
 代わりに今年日本のスーパーフォーミュラに参戦している、リアム・ローソンが急遽出場。
 ローソンは、来季のドライバー候補の1人でもありました。


 角田としては経験豊富なリカルドを下して、自信の評価を上げたいところでしたから、その点でも残念な出来事だったと思います。
 角田はFP1でリカルドより良いタイムを出すと、FP2でも5位と好タイムを残します。
 接戦となった雨の予選でもQ1進出に惜しくも14位と、健闘を見せていました。

 しかし、予選でハミルトンのアタックを妨害したとして、3グリッド降格のペナルティを受けてしまいます。
 これに関して動画でも確認しましたが厳しい判定という印象があり、ネット上でも波紋を呼びました。
 何よりハミルトン自身、影響はあまりなかったと答えています。

jp.motorsport.com

「その前の周回でも、他の選手が何人か邪魔になった。角田も少しラインにいたけど、それでタイムを失うことはなかった。今日はただ遅かったんだ」

 もともとザントフォールトはオールドコースで、フェルスタッペン人気で復活したサーキット。
 コース幅も狭くよけにくいし、他にも接近したケースはありましたが、それらは取られず角田だけ罰を受けた結果となります。
 角田は以前から厳しい裁定を受けることが多く、目の敵にされているのではないかといった印象も受けてしまいますね。


 それでも雨絡みが続いた決勝では角田のコールで、序盤にインターミディエートに変更し順位を上げます。
 レース中盤のペースも良く、一時は4位を走行。
 しかし、ソフトタイヤをなかなか変えないギャンブルに出た結果、大きく後退してしまいます。

 ソフトで50周を走るという奇策が仇となって失敗した印象で、角田は戦略に納得していたようですが、それでも作戦を変えていればポイント獲得の可能性もあったと思います。

www.as-web.jp

 マシンに自信がないからこそ、奇をてらった戦略にするしかないと判断したのかもしれません。
 しかし、レース中盤のペースはそこまで悪くなかったわけで、そこで判断を切り替えられなかったことが敗因ではないでしょうか。
 そこはドライバーだけでなく、他マシンのタイムも把握していたチームが考えて、対応してほしかったところです。

 アルファタウリは角田の1回目のピットストップでもミスをしており、相変わらずチーム力に問題を感じますね。
 結局、角田はレースでもペナルティを受けて、15位に終わってしまいました。
 ローソンは13位ということで、この難しい状況でしっかりと走り切ったことがまずは好印象ですね。


 優勝はフェルスタッペンで、レッドブルの先輩にあたるベッテルの9連勝に並びました。
 レッドブルは若干予選では苦戦する傾向があるので、ポールは厳しいかとも思われていましたが、スーパーラップを決めてポールトゥウイン
 決勝でも雨で混乱する中、冷静に走り切りました。

 2位にはアストンマーチンアロンソが付け、3位にはアルピーヌのガスリー。
 タイプは全く異なりますが、2人とも混乱したレースに強いですね。
 4位にはレッドブルのペレス。


 5位にフェラーリサインツ、6位、7位にメルセデスのハミルトン、ラッセルと、レッドブルを追う2チームはお互いに低迷。
 メルセデスのトト・ヴォルフ代表はハミルトンが予選で13位に沈んだ時に角田の批判しましたが、ハミルトンは関係ないと一蹴した通り単純に週末通してスピードが足りなかった印象です。
 フェラーリも迷走中で、どちらもレッドブルを追撃するには、まだ苦労しそうですね。

 角田は予選でも決勝でも悪くはなかったですが、不完全燃焼だったと思います。
 本人の問題ではないところも大きいですが、こうしてバタバタしてしまうと、結果的に評価も上がらないところがあるのがF1といった印象です。
 今週は連戦でチームの母国イタリアGPですし、スカッとしたレースを見たいところですね。