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左SHを外した変則的な4-1-3‐2と米倉恒貴・小森飛絢の2トップ

 先週末は試合がなかったので、もう少し前節水戸戦のお話をしたいと思います。
 退場者が出て1人少なくなった水戸から勝ち越しゴールを奪うべく、ジェフは61分にドゥドゥ、田中を外して、米倉と小森を投入しました。

 どういった布陣になるのか最初は読めなかったのですが、初めは呉屋、小森の2トップで右SHに米倉が。
 中盤の形は変わらず、アンカーに田中、左インサイドに見木、右インサイドに風間が入り、左SHには選手を置かない変則的な4‐1‐3‐2になりました。
 守備時は風間がボランチに、見木が左SHに回って4‐4‐2になる形で、ある程度練習などでは試してはいたのかなとも思います。


 ざっくりとですが、64分にはだいたい以下のようなポジション取りをしていました。
 見木の左SHによる4‐4‐2とも言えるなくもないかもしれませんが、この時などは田口、風間と中盤で横並びになっています。

 4‐3‐3とも言えるのかもしれませんが、米倉の右SHは普段から自由に動き回ってゴール前に飛び出しているので、SHと見ていいのかなと思います。

 さらに、73分には呉屋、風間を下げて、高木、福満を投入。
 福満はそのまま風間のポジションに入り、高木が右SHに回って、米倉が前線に入り小森と2トップを組みました。
 高木のクロス精度を、期待した部分もあるのではないでしょうか。


 図の通り、水戸は1人少なくなって後半から5‐3‐1にシフト。
 サイドが1枚で中央を厚くしたシステムになったため、ジェフは左サイドは1枚でいいという判断に至ったのかなと思います。
 もともと左SHドゥドゥも右SH米倉と同様に、自由にゴール前へ入っていって2トップ気味になるため、大差はないとも言えるのかもしれません。

 ただ、途中から前線に移った米倉はさすがにFWでの出場経験は少ないせいか、動き出しが足りなかった印象があります。
 前線で張って起点になりたかったのかもしれませんが、前に張り付いた結果、後方を固める相手の守備陣に埋もれてしまったように思います。
 それでも今年の米倉はゴール感覚に優れているのでそこに望みを託したのかもしれませんが、単純な高さだけを使うならメンデスでも良かった気もします。


 また、2トップにした理由は、小森にもあるのかなと思います。
 試合後にも話したように、小森はしっかりと前線から動き回ることで、ハイクロスやミドルシュートだけではなく、細かく繋いで崩していこうという意欲を感じました。

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 最近の小森は左SHにドゥドゥが入ってゴール前に侵入していく動きをするためか、中盤後方やサイドまで流れてボールを触る意識が強くなっている。
 その動きによって、水戸戦終盤も小森のところでリズムが作れていた部分もあったと思います。
 特に相手は5バックでゴール前中央を固めていたわけですから、相手が固めたエリアから出入りすることで、守備陣を混乱させようとするプレーは大事だったと思います。


 ただ、逆説的な話になりますが、小森がゴール前から離れすぎると、前線が薄くなってしまう問題も生じかねない。
 だからこそ、水戸戦終盤に小森を入れた時は、2トップで戦いたかったという部分もあるのかなと思います。
 また、最近スタメンから外れているのも、そのあたりが要因の1つとしてあるのでしょうか。

 もちろん呉屋が調子を上げてきたことで呉屋を固定化していたというところも大きいとは思いますが、呉屋のポストプレーに入りながらも大事な時は前線にいるという動きは、小森も学ぶべきところがあるのかもしれません。
 しかし、水戸戦でも短い時間ながら、小森には流石のキレとシュートセンスを感じました。
 ここからジェフは守備的なチームとの対戦が多くなりますし、やはり最後は小森の得点力が必要になってくるのではないかと思いますから、前線で構える動きと中盤へのフォローのバランスをうまく見つけ出して欲しいところですね。