J2も残り4試合。
代表ウィークの小休憩を挟み、5位ジェフは3位東京Vとアウェイで対戦します。
ジェフは前節の水戸戦に引き分け、自動昇格は厳しい状況となりました。
しかし、勝率の高いホームでプレーオフを戦うためには、1つでも順位を上げたいところ。
もちろん、まだまだプレーオフ進出も安泰ではなく、中位は混戦状況ですから、1試合でも落とせば順位を下げてしまうことにもなります。
さらに東京Vはプレーオフで対戦する可能性もありますから、ここで勝って再戦時にも良いイメージで臨みたいところです。
ジェフは2010年にJ2に初めて降格してから昇格に失敗し続けていますが、東京Vも2009年にJ2へ降格しそこからJ1に上がれていません。
さらに東京Vは経営問題も重なり、苦しい時期を辿ってきました。
現在の東京Vの場合は、2位清水と勝点2差と自動昇格も見えていますから、気持ちを込めた試合をしてくるでしょう。
東京Vと言えばJリーグ創設時からスター軍団と言われていましたが、ジェフの黄金期はオシム監督時代と言えるでしょう。
同じオリジナル10ではありますが、強かった時代は重なっておらず、ライバルといった記憶はあまりありません。
オリジナル10という言葉も、いつの間にか出来ていたイメージすらあります。
しかし、なぜかJ2に降格してからこのカードは、激しい展開が多く、荒れるケースも珍しくない印象です。
そこはどこか、お互いにプライドもあるのでしょうか。
また、現在では東京Vの現強化部長は元ジェフの江尻氏で、ジェフの現監督は現在はジェフ監督である小林氏は元東京Vという不思議な関係性でもありますね。
東京Vは昨年夏に、城福監督が就任。
堅守のチームを作りあげて、現在J2最少の28失点に抑えています。
ここ2試合も無失点で、前節はプレーオフ進出の可能性が残る大分に1‐0で、ウノゼロの勝利を果たしています。
攻撃時は4‐1‐2‐3、守備時は4‐4‐1‐1のようなシステムで、中央のコースを防いで、サイドの大外に相手ボールを追いやる守備が得意なイメージです。
この守備だと中央や逆サイドが薄くなることもありますが、サイドでスペースを与えずに奪い切ること。
状況によってはトップ下が中盤に下がってスペースを埋めることで、成立しているのではないかと思います。
攻撃時はアンカーの森田を中心に、ショートパスを散らす。
そこからサイドを起点に中へと侵入したり、クロスからゴールを狙う展開が基本ですが、あまり攻撃で無理はしない印象もあります。
守備意識が高く、まずは失点しないことがベースとなっているのかなと思います。
夏にはバスケス・バイロンが町田に引き抜かれますが、東京Vも鹿島のCF染野、横浜FCの長谷川、山形の中原などを補強。
特に染野の復帰で、一本軸が通ったところがあるのではないでしょうか。
なお、阪野が今治に移籍していますが、これはジェフへ移籍したドゥドゥの穴埋め的な動きだったのではないかと思います。
ジェフとしては、いかに東京Vの堅守をこじ開けるかがポイントですね。
田中(東京V戦は出場停止)がサイドを駆け上がる展開が1つの狙いとはいえ、あの攻撃からゴールが生まれることはあまり多くない。
むしろ田中を見せておいて中を突いたり、逆サイドでハーフレーンとワイドを使う攻撃などが特徴だと思うので、相手を揺さぶって中央をいかに取れるか。
そして、堅守のチーム相手ですから、カウンターも重要となってくると思います。
水戸戦後半は相手が1‐1でも良いといった割り切った戦い方だったので、水戸が前に出てこなかったですが、東京Vは自動昇格を考えても勝ちたい試合となる。
前に出てきたところを仕留めたいところですが、相手もカウンターは狙ってくるでしょうから、そこが勝負どころとなるかもしれません。
ジェフはこれから守備的なチームとの試合が続きますし、このプレッシャーの中で誰がゴールを奪えるのか。
誰が試合を決めるホンモノなのかも、注目ではないでしょうか。
最後までハラハラする展開が続き見ますが、それも含めて残り試合を楽しんでみていけたらと思います。