本日はルヴァンカップ鹿児島戦が行われますが、先週末行われた藤枝戦はまだ第2節ですし、内容も開幕戦とは大きく異なる展開ということで、気になるところがたくさんあります。
ということで、もう少し深堀していきます。
藤枝戦での一番の収穫は、エドゥアルド、椿、久保庭と初スタメンを果たした選手たちが、活躍したことではないかと思います。
椿の起用は藤枝の攻撃的な3バック攻略のためだったのかもしれませんが、エドゥアルド、久保庭の活躍は今後に向けても大きな弾みになるかもしれません。
特に目立って見えたのは、エドゥアルドだったと思います。
ちばぎんカップ柏戦や第1節山形戦では横山が守備時に左ボランチに入り、攻撃時には左インサイドに移るタスクをこなし、右インサイドには風間が入っていました。
しかし、先週も話したように、この2インサイドを固定化する攻撃時のシステムは、ビルドアップ面での弊害もあった。
昨年終盤は見木がボランチ付近で後方のビルドアップに加勢しながら、前にも飛び出すシステムで戦っていたわけで、ビルドアップに参加する選手が減ったことで、山形のプレスに苦戦したところがあったのではないかと思います。
一方、柏戦、山形戦で途中出場していたエドゥアルドは、ボランチ付近でのプレーが多かった。
そのため、スタメン出場した藤枝戦でも、昨年の見木役に近いタスクなのかなと当初は思っていました。
しかし、藤枝戦でのエドゥアルドは、ボランチより若干前目のプレーエリアだったように見えました。
ボランチとインサイドの中間くらいで、見木のように後方まで下がることはほとんどなかった。
そう考えると、横山にも近いプレーだったと捉えられることも出来るかもしれません。
ただ、エドゥアルドの場合、少し高い位置でもフィジカルの強さでキープすることが出来て、さらにそこから踏ん張って前へも展開できる。
そのため、プレーエリアは若干高かったですが、タスクとしては後方と中盤を繋ぐボランチにも近い仕事を果たしていたと思います。
さらに藤枝戦ではプレスからのカウンターがズバズバと決まっていたため、後方でのビルドアップは必要がなく、前目の位置でプレーできるエドゥアルドが成立しやすかった面もあるのかもしれません。
それでも山形戦では足りなかったキープ力、ビルドアップ力を見せてくれたと思いますから、逆になぜ開幕戦でスタメンではなかったのか疑問に感じるほどでした。
コンディションに問題があったようには見えなかったし、連携面の課題なのか、スタイルの問題か。
上記のエントリーでも取り上げたように、「練習試合ではうまくいかないところがあった」と小林監督が話していますから、どこか引っかかるところがあったのでしょうか。
もしかしたら、小林監督は昨年序盤も攻撃時に左SH見木が絞って、右ボランチ田口が上がるシステムを試そうとしていましたし、本来2インサイド固定化にこだわりがあるのかもしれない。
エドゥアルドは若干引いた位置でプレーしてしまう傾向があるという評価で、監督の理想には当てはまりにくいところがあったのでしょうか。
2インサイドはボールロスト直後のプレスに移りやすいというメリットもあるはずで、プレス志向の小林監督はその点を重視したい気持ちがあるのかなとも思います。
そのエドゥアルドなどの展開から幾度となく相手3バックの外を取って、攻撃を牽引していたのが椿でした。
椿はスッと裏へ抜ける動きがうまく、そこからの仕掛けもあるので、スペースのある藤枝相手に伸び伸びと戦えていましたね。
カウンターが何度も決まっていたので、相手が守備を整え5バックになる前に攻め込めたことも、椿活躍の要因だったのでしょう。
ラストプレーの質というか、最後の工夫という点では、まだ課題もあると思います。
また、サイドにスペースがない相手に、いかに戦えるかが今後の活躍を左右するポイントとなるのではないでしょうか。
とはいえ、柏戦でスタメンだった高木は開幕戦から不在ですし、ドゥドゥにも弊害となる部分はあると思うので、今後の起用法に注目の選手だと思います。
最後に大卒新人の久保庭も、落ち着いたプレーを見せてくれました。
プロ入り後公式戦初スタメンとなりますが、動じずにプレーできたように見えたのも、スタメン出場したちばぎんカップでの経験が大きかったのでしょうか。
昨年から若手も増えて、ちばぎんカップのありがたみが増している印象がありますね。
藤枝戦でも久保庭はしっかりとラインを維持していましたし、鋭い縦パスもあってセンスの高さを感じさせました。
途中投入となった188cmのFW中島には高さの面で苦労していましたし、CBとしてはもっと体を大きくしていかなければいけないのかもしれません。
しかし、十分な活躍を見せてくれましたし、CBも層の薄いポジションですから、試合の中で成長してチームに貢献していってほしいと思います。
