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第26節 岡山 0-0 ジェフ 岡山ペースで引き分けに終わるも選手に悩みも感じる状況に…?

 帰省中ということで、13日の更新はお休みの予定ということでお願いします。
 試合のほうは最後の10分こそジェフも攻め込めましたが、それ以外は岡山ペースが目立つ展開だったと思います。
 オフサイドに救われるシーンもあって、何とか勝点1を拾えた試合といった印象でした。

 先週対戦した横浜FCに比べると、岡山はしっかりプレスをかけてきましたが、攻撃面での怖さが足りなった。
 木山監督の場合、日本人だけで戦うと攻守に組織的に戦えますが攻撃面では物足りなさが出て、外国籍FWなどを起用すると得点は狙えても守備面や組織面で綻びが出てしまう。
 現在はルカオが負傷中ということもあって、前者の問題が出ているのかなと思います。


 ただ、この試合でより深刻だったのはジェフのほうだった印象で、特に前半は攻撃がほぼ作れず結果的にこのまま時間を消化できればいいといった内容だったと思います。
 試合終盤にジェフが巻き返せたのも、相手のガス欠といった面が大きく、ジェフ側が誘発できたわけではなかった。
 岡山としてはガス欠が起こる前にゴールを奪わなければいけなかった試合だと思いますが、そこにジェフは救われた試合だった印象です。

  もちろん守備面での最後の場面では頑張りが見られたし、特に多く作られていたセットプレーのシーンで跳ね返せていたのは大きかった。
 ただ、流れの中ではピンチを作られてしまったことが多かったし、運も味方につけての無失点だったと思います。
 何よりもジェフとしてはプレーオフを目指す立場で、相手はプレーオフ圏内の岡山だったわけですから、勝点1という結果は残念な試合だったと思います。

■岡山ペースで進むも失点は逃れて後半へ

 3連敗中のジェフは前節負傷した日高がメンバー外に。
 左SBで新加入の小川がスタメンに。

 引き分けが続いている岡山は木村、末吉、藤田、本山がスタメン。
 田中、阿部がメンバーから外れ、柳貴博、輪笠が控えに。
 ルカオなども不在で負傷者が多い印象です。


 11分には岡山の攻撃。
 本山から前線へのロングパス。
 右サイドに流れた一美が落として木村が受けると、再び一美が受けてシュートに行きますが、枠の外。

 15分にも岡山の決定機。
 中盤まで上がってきた本山から、ゴール前にスルーパス。
 岩淵が走りこんでシュートを放ちますが、GK藤田が触ってゴール右隅をそれます。


 立ち上がりこそプレスの掛け合いで一進一退といった印象でしたが、徐々に岡山ペースに。
 岡山は後方からパスをつなぎ、サイドに人数をかけて攻めあがっていきます。
 ジェフはロングパスからのボールロストが目立ち、劣勢の展開に。

 25分にも岡山の攻撃。
 岡山のCKの流れから中盤で、竹内が拾ってファーへ。
 フリーの鈴木が頭で狙い、GK藤田がはじき出しますが、鈴木がオフサイドの判定。


 その後も岡山ペースで進みますが、37分にはジェフの攻撃。
 相手のトラップミスからドゥドゥが高い位置でボールを奪い、横山が受けて再びドゥドゥへ。
 そのままシュートに行きますが、GKブローダーセンがキャッチ。

 44分にも岡山のチャンス。
 左に流れた竹内からのパスを受けた岩渕が、間を取ったところから一美とワンツー。
 バイタルエリアからミドルで狙いますが、山越に当たってゴールは決まらず。

 48分にはジェフの攻撃。
 右サイドの田中からのアーリークロス。
 横山が頭で合わせますが、大きく左に逸れて決まらず、前半を終えます。

■試合終盤は岡山の足が止まるも0-0で引き分け

 後半序盤も岡山の攻め込むシーンが目立ち、48分にも岡山の攻撃。
 後方で受けた小森がボールを失ったところから、一美がスルーパス。
 岩淵がゴールネットを揺らしますが、ぎりぎりオフサイド。

 57分にも岡山の攻撃。
 GKブローダーセンのロングキックを、木村が落として岩渕が受けて前進。
 スルーパスを出すと一美が抜け出してGK藤田も交わし、ゴールネットを揺らしますがこちらもオフサイド。


 その直後には、ジェフの攻撃。
 ジェフのCKからこぼれ球を中盤で拾うと、小川が横山へパス。
 左サイドから仕掛けた横山が角度のないところからシュートを放ちますが、枠の外。

 62分、岡山は木村に代えて神谷を投入し、神谷が左シャドー、岩淵が右シャドーに。
 67分、ジェフは小森、ドゥドゥ、エドゥアルドを下げて、林、杉山、小林を投入。
 杉山が右で田中が左に回り、小川が左CBに回る3バック気味のシステムに。


 徐々に岡山も運動量が落ちていき、試合は均衡状態に。
 73分、岡山は岩渕、嵯峨を下げて、大卒新人の吉尾、柳貴博を投入。
 82分にも一美、竹内を下げ、特別指定の太田、柳育崇を投入し、本山がボランチに。

 85分には、久々にジェフのシュート。
 左サイドの小川から、中央の田口、高橋とつないでミドルシュート。
 しかし、GKが正面でキャッチ。


 86分、ジェフは横山、小川を下げて、高木、メンデスを投入。
 91分、ジェフの攻撃。
 右サイドからのロングスローから、メンデスがせって杉山が狙いますが、ゴールの左。

 試合終盤は岡山の足が止まり、ジェフが攻め込みます。
 しかし、最後は岡山がロングスローから攻撃。
 それでもゴールは生まれずスコアレスドローで終わりました。

■気持ちが切れるまで耐えられるか

 前回対戦時は岡山のプレスがはまらず、ジェフが優勢に進めて2‐1で勝利した試合でしたが、今回の岡山はしっかりと準備をしてきた印象でした。
 ジェフが4バックとアンカーでビルドアップを始めるのに対して、ジェフのCBに対してはシャドーの2人がプレスに行き、アンカーに対して1トップの一美が下りて対応する。
 左右SBにはWBがチェックに行く形で、プレスをかけてきました。

 このプレスに苦しんだ前半のジェフは、ロングキックが非常に多かった。
 もともと岡山はプレスに来るのがわかっていたので、それをかわす意図的なロングキックだったのかもしれませんが、ジェフの前線は小柄な選手が多いため、競り合いに負けてボールロストの目立つ展開に。
 さらに前からのプレスもはまらず、攻守に劣勢の展開でした。


 前へボールを持ちあがらない状況が長く続いたこともあって、個々の選手が工夫を見せていた印象もありました。
 初めはエドゥアルドが、前半途中からは横山が後方に引いて受けることがあったし、小森も中盤に下がって顔をのぞかせていました。
 アンカーの田口もサイドに流れたり、後方に引いたりといった動きを見せるなど、個々で何とかしようという意識は感じた部分もありました。

 ただ、個人判断での動きだけでは、半歩ずつ反応が遅れてしまうため、相手の守備をかわすことはできず。
 後ろ向きで受けるシーンも増えて、前線との距離間も開いてしまい、逆に後半は下がって受けた小森がつぶされて、ピンチを招くこともありました。
 サイド裏をSHが狙う動きも完全に読まれていて対応されていますし、ビルドアップの課題は深刻な印象を受けます。


 さらに、この日も気温が高いアウェイゲームということもあってか、序盤からプレスがはまらなかった。
 横浜FC戦と同様に相手3バックに左右に回されるとプレスに迷う印象もあって、SHのチェイスも遅れて劣勢に立たされていったように思います。
 前節試合終盤の2失点もあってか、全体的に中盤も引き気味になりがちだった印象で、セカンドボール勝負でも劣勢に立たされてしまいました。

 最近心配なのは、選手個々の動きに悩みを感じるようにも見えること。
 実際、メインであり、かつ唯一ともいえるスタイルであるはずのプレッシングに、うまくいけていない状況が長く続いている。
 しかし、プレスに行けない状況での戦い方は、はっきりと提示されていないのでしょうから、選手が悩むのも自然な流れではないかと思います。


 そうなってくると、もう選手たちとしては個々の局面で頑張りを見せるしかない。
 けれども、それだけで勝てるほど簡単なスポーツではないはずですし、本当にこのままでいいのかという疑問も生まれてきてしまうかもしれない。
 それが冒頭でも話した、深刻な状況という話になるのではないかと思います。

 勝点がうまく稼げなくとも、状況に応じてやることがはっきりしていれば、悩みも生じないかもしれない。
 しかし、現状だとプレスに行きたい、けれども猛暑でそれは不可能。
 その時にどうする戦うのかという点で、やることが不明瞭なところがあると思いますから、どこまで持つのかといった段階なのかもしれません。

 気温が下がって、コンディションが戻るところまで我慢できれば、何かが起こる可能性もあるかもしれません。
 しかし、そこまで耐えきれずに、どこかで気持ちが切れてしまったら。
 次からのリーグ戦2試合が、大事なホーム連戦となるかもしれませんね。