岡山戦、6月1日に対戦した前回の試合では、2-1でジェフが勝利。
この試合では前半の岡山の守備が全くはまらず、ジェフが先制してリードを築いていった試合でした。
以前にも図で説明しましたが。
岡山はジェフの4バックに対して、1トップ2シャドーでプレスをスタート。
ジェフが右側でボールを持てば、ジェフの右SBと2CBに岡山の前線3枚でプレスに来て、左側でボールを持てば、ジェフの左SBと2CBに岡山の前線3枚でプレスに来る形でした。
ただ、それだとジェフのアンカーが空いてしまうので、岡山はボランチが前に出るしかなかった。
それによって、今度はジェフのインサイド、特に田口が楽にフリーで持てる状況になり、そこから攻撃を作ることが出来ました。
この時の岡山のCFはルカオで、最低限の守備はしてくれる選手ですが、そこまで常時強いプレスをかけられるタイプではなかったため、CBからインサイドへの縦パスも出しやすい状況だったと思います。
このあたりが、先週末の試合前にも復習していたお話し。
そして、今回の岡山はさすがにプレスのかけ方を変えて、対応してきた印象です。
図のように、今回のジェフでの岡山は、1トップの一美が下がってアンカーを見て、2シャドーが前に出て2CBを追う。
そして、左右SBにボールが入ったら、対面のWBが前に走っていってプレスをかけ、後方は最終ラインがスライドする形でした。
WBが前に出て後方はスライドする形は、前節の岡山対山形戦でも見られたパターンだったので予想の範囲内。
CBがサイドでの対応も求められるため、阿部が不在だった今回の試合では、柳育崇ではなく本山を右CBに選んだのかもしれません。
結果的に5月に対戦したいわきにも近い、追い方ということになりました。
ただ、岡山のプレスも完璧ではなく、少しパスを繋ぐとジェフのアンカーが空いたり、最終ラインでフリーで持てたりしていました。
しかし、ジェフはそこからロングキックを蹴ってしまったり、前を向ける状況でも向かずにバックパスで終わってしまうことが多かった。
結局のところ、アンカーやCBが前を向けたとしても、そこからショートパスを繋いでいって、ゴール前まで攻め込む術が今のジェフにはないのだろうと思います。
試合序盤は特にロングキックが多かったジェフですが、岡山がプレスに出てくることも想定して、意図的に蹴っているのかなという印象も受けました。
しかし、横山は試合後「ロングボールが効果的ではなかった」と印象を述べており、蹴るタイミングを共有できていなかったことや、足元で繋ぐのか、ロングボールを蹴るのかのすり合わせが必要であると話しています。
ということは、決してロングボールの準備をしていたわけではなく、単純に相手のプレスに苦しんで蹴らざるを得なかった。
さらに、相手のプレスを後方で交わせた場面でも、ショートパスを繋げなかったためロングボールを蹴ってしまったということなのかもしれません。
そうなってくると、より深刻な印象も受けてしまいますが、ここからシーズン終盤に向けて一気にチームを好転させることが出来るのか。
クラブの将来ということを考えても、今後の挽回は待ったなしの状況に来ているのではないかと思います。