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田中和樹「チームとして1試合も落とせないという雰囲気で」

 4-0で勝利した先日の水戸戦。
 1点目、2点目は小森の得点でしたが、3得点目を決めたのが田中でした。

 このゴールシーンを振り返ると、FKの流れからジェフが拾い直して、品田がアーリークロスを上げるも前線には合いませんでしたが、佐々木が受けて後方に落とします。
 このボールを小川が縦に繋ぐと、松田、風間と外に流れながら中へ短く繋いでいく。
 その間に、田中が斜めゴール方向に入っていって、左足でシュートを放ちゴールを決めています。

 流れるようなパスワークで、非常に良い展開からのシュートだったと思います。
 結果的に佐々木、松田と両CBが絡んでのゴールで、それだけ人数をかけられていたわけですし、FKの流れから生まれた点も考慮すべきところはあると思います。

 とはいえ、まず小川のハーフレーンでの縦パスが見事でしたし、それを繋いでいった松田、風間のパスセンスも感じられたシーン。
 そして、それらの動きを見逃さず、中央へ走り込んでいった田中の動きも見事でした。
 ボールを受けてからシュートまでの流れも、しっかりと決めてくれたといった印象です。


 田中のゴールは、6月22日の第21節栃木戦以来、9試合ぶりのゴールだったとのことです。
 7月からはチームの低迷もあって、なかなかチャンスすら生まれていない状況でしたから、ゴールが遠ざかったのも仕方のないところがあると思います。
 小森も同様ですが、田中自身もそこまで調子を落としているわけではなかったのではないでしょうか。

 ただ、連勝中ではありますが、やはり左サイドの田中は右サイドほどはまってはいない印象は変わらないように思います。
 左足でのクロスの方が躊躇いを感じなくもないし、パスワークにもあまり絡めていない。
 それでも守備能力は変わらず高いし、他に有力な左SH候補も少ないので、田中にとっては我慢してプレーしてもらっている印象もあります。


 だからこそ、このゴールが大事とも言えますし、右サイドほど縦にいけないのであれば、今回と同じような展開で中央に入っていってほしい気持ちもありますね。
 これで田中は今季4ゴール目ということですが、田中の能力を考えれば物足りない印象すらあります。
 海外のサッカーに照らし合わせて、左右のアイソレーションシステムを追求していくのであれば、左右SHにはもっとゴールに直接絡むプレーを追求していかなければならないのかなとも思います。

 小森がゴールを量産している状況ではありますが、いついなくなるかもわからないですし、小森だけにゴールを期待するのも健全ではないと思います。
 そうなってくると2列目の得点力が、チームの発展において重要となってくることになりますね。
 田中は試合後、「チームとして1試合も落とせないという雰囲気でやれている」と話しています。

jefunited.co.jp

 1戦1戦に集中できているというポジティブな意味だとは思いますが、最終的にJ1に昇格できなければまたチームはリセットとなりかねない。
 プレーオフを勝ち切るためにも、しっかりと実力も付けてシーズン終盤を進んでいくべきだと思います。
 そこは選手というよりも監督などがチーム全体をマネジメントしていかなければいけないところだとも思いますが、昨年と同じ轍を踏まないためにもシーズン終盤に勝ち点を稼いで満足するのではなく、内容に関しても吟味してプレーオフ本番でもぶれない戦い方を見せて欲しいと思います。