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7試合で2得点の岡山と7試合で10失点のジェフの対戦

 今秋から朝晩はだいぶ涼しくなってきて、ようやく秋が到来した印象ですね。
 涼しくなったことによって、優位に戦えるチーム、そうでないチームも出てくるかもしれませんし、気温による変化も注目ではないでしょうか。
 ジェフは今年もガス欠することが多かったですし、涼しくなったことによって戦いやすくなるかもしれませんね。


 J2は今週末からまた5連戦。
 ジェフは明日岡山と対戦します。
 5連戦の対戦カードを、確認しておきましょう。

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 この5連戦は先日敗れた6位京都戦こそあるものの、それ以外は下位チームとの対戦。
 昨日話した通り、上位には勝てないものの下位には勝てているジェフですから、この連戦では着実に勝点を伸ばすことが目標となるはずです。

yukkuriikou.hatenablog.com


 岡山は現在5勝6分8敗、勝点21の17位。
 8月中旬からの約1か月で、下位に低迷する松本にには勝ったものの、1勝3分3敗と成績を伸ばせていません。

 有馬監督が就任して2年目の岡山は、組織的に戦うチームとなっています。
 守備時においてもコンパクトに守り、攻撃時においてもトライアングルを作って素早く回す、シンプルな攻撃を展開。
 攻守において選手の距離感を、非常に大事にしている印象です。

yukkuriikou.hatenablog.com

 ただ、岡山もJ2下位に苦しむチームの例にもれず、最後の質で苦しんでいる印象があります。
 素早く仕掛けるサッカーを展開しているからこそ、焦ってミスをするケースも多いようです。

 また、攻撃時も組織的に戦っているからこそ、結果的に自由度がなく選手の個性を活かしにくい状況になっているのかなとも思わなくもありません。
 チームとしてやりたいことが明確化されているだけでなく、細かい動きに関しても固定化されてしまっている。
 選手個々を見ても変化をつけるタイプが少ないように思いますし、単調で読まれやすい攻撃になりがちなのかなといったイメージです。


 現在岡山の総得点15は栃木と並んでJ2最少となっており、深刻な得点力不足に陥っています。
 ここ7試合の得点も、合計で2のみ。
 ちなみにジェフの総得点は24で10番目に多い数値ということで、J2ではほぼ中位レベルの得点力ということになります。

 さらに岡山の場合、9月8日にイ・ヨンジェがアキレス腱の炎症で全治4~6週間
 8月末にも廣木と武田がリハビリ中にそれぞれ全治3か月の怪我を負い、8月中旬にも山田が全治4週間、増谷が全治8週間の怪我
 その他に、ベテランの喜山や元ジェフのパウリーニョなどもこの夏に負傷しており、怪我人の多さも成績低迷に影響を及ぼしているのではないでしょうか。


 そんな中でも琉球から加入した上門の仕掛けと、上田によるチャンスメイクはこのチームの武器だと思います。
 また、守備はここまで総失点19で、首位北九州と並んでJ2で7番目に少ない数字。
 組織的にプレスをかける綺麗な守備で、チームとしての意思疎通がしっかりと取れている印象です。

 勝利数の伸びなかったここ7試合でも、合計の失点は5のみ。
 堅守がベースにあるからこそ引き分けが多く、少しずつ勝点を稼げているとも言えるのでしょう。
 守備はしっかりしているだけに、あとは攻撃さえ改善できれば…と、明確な課題が持てていることも、今後のプラスとなる可能性があるのかもしれません。


 ここまで主に岡山の課題を述べてきましたが、一方のジェフはここ7試合で1勝1分5敗とさらに成績が悪い状況です。
 トータルでの成績は7勝2分10敗で勝点23の15位ですから、勝点21の岡山に敗れれば順位がひっくり返ることになります。
 ジェフの場合は引き分けが2とリーグの中でも2番目タイに少なく、リーグで4番目に負けが多い成績となっています。

 引き分けが少なく負けが多いのも、守備に課題があるからではないでしょうか。
 総失点23はJ2で9位タイに多い数字とそこまで極端に酷くはないですが、ここ7試合で見ると合計で10失点もしています。
 これだけ失点をすれば、負けが込むのも仕方がないでしょう。


 ただし、ジェフは前節愛媛戦で2-0と、7試合ぶりの勝利。
 下位チーム相手には勝てることを示しましたし、何よりも完封勝利を遂げた。
 この勝利をきっかけにチームが変われるかどうかが、大きなポイントとなるはずです。

 愛媛戦では今まで以上に前への守備を見せていったように見えましたし、これが岡山相手にも実行できるか。
 守備で前に行くことによって、DFが跳ね返すだけの守備から脱したいところではないかと思います。
 岡山はジェフが苦手とするパスサッカーというよりは、素早く攻め込んでくる相手といえるでしょうし、失点を抑えることによって勝ちにつなげたいところではないでしょうか。

下位チームには勝てても上位チームには勝てない今年のジェフ

 7試合ぶりの勝利となった愛媛戦の結果はうれしかったものの、一方で感じたのは今年は特に下位には勝てても、上位には勝てないなという大きな問題。
 上位の中でも特に優勝争いをしているチームには、毎回力負けしている印象です。

 そこでここまでの対戦成績と相手の順位を、見直してみました。

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 順位に関しては、相手にも波があるため対戦時点での順位の方がよいかなとも思ったのですが、それだと序盤の順位が定まっていない場合もあるので、現時点での順位としました。
 大宮などは序盤は好調だったものの、そこから低迷し大きく停滞しています。

 なお、新型コロナウィルスの影響で延期となっていた、大宮対福岡戦が9月16日(水)に行われましたが、ブログ執筆の日程問題もあって上記はその前段階での成績となっています。
 大宮対福岡戦の結果次第で多少順位が変わるはずですが、加味していませんのでご了承ください。
 ただ、大きく状況が変わることはないと思います。
 

 どう色分けするかは迷ったのですが、上位11チームを青色、下位11チームを緑色としています。
 また、上記の成績から、勝ち、引き分け、負けごとに、順位だけ切り取った表が以下の通り。

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 ちなみに、シーズン折り返しまでに残っている試合は、17位岡山と21位山口のみとなっています。


 負けた試合を見ていくと、21位の群馬に敗れています。
 しかし、それ以外は中位から上位のチームが相手。
 1位から5位のチームを筆頭に、一桁順位がずらっと並んでいます。

 一方で、勝った相手を見ていくと、6位の磐田こそ勝利していますが、それ以外は二桁順位のチームのみとなっています。
 下位チーム相手に限定すると、群馬以外には勝利。
 ただ、16位山形戦は引き分けに終わっています。


 このことから、ジェフは下位相手の取りこぼしは意外と少ないとも見て取れます。
 しかし、中位から上位に対しては、ほぼ勝てていない状況ということになります。
 特に優勝争いをしているトップ5の相手には、1つも勝てていない状況となっています。

 また、この結果はそれだけJ2リーグのピラミッドが明確になり、上位と下位の力差が露骨に出始めている状況を示しているのかもしれません。
 現在の順位表を見ていくと、上位は長崎や徳島、甲府、磐田、新潟など、近年J1を経験しているチームが中心となっています。
 中位はJ2でも比較的予算があるクラブが並び、下位にはJ2でも戦力的に厳しいクラブが続いている印象です。


 上位ではJ3から昇格した北九州が飛躍し、中位から下位では大宮、山形、松本など意外なクラブが低迷していますが、それ以外はある程度顔ぶれも固まってきているのではないでしょうか。
 そして、ジェフも一昨年17位、昨年14位で、今年も15位なわけですから、中の下付近にいるクラブといえるでしょう。
 今年のチームを好意的に受け取る意見も少なくない印象ですが、少なくとも今のところ成績上では過去2年と変わっていないことになります。

 その状況において、ジェフは上位には勝てず、下位には何とか勝ち星を拾っている状況なわけで、その結果がさらに中の下というチーム状況を指示していることになると思います。
 だからこそ、下位に勝ったからといって、簡単に喜んではいけない。
 選手もジェフは一喜一憂してしまうことが課題の1つと言っていましたが、J2のピラミッドがはっきりし始めてきた状況だからこそ、1つの勝利に喜ばず冷静に現状を把握する力がより一層問われてくるのではないでしょうか。