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ジェフ経営情報09その1 『その他』での収入が増加

 今年もJクラブ経営状況が開示されましたので、目を通していきたいと思います。
 過去の経営分析に関するエントリーはこちらにまとめてありますので、ご覧ください。


 こちらが過去のデータをまとめたモノの中で、営業収入の部分を抜粋したもの。
(いろいろやったけど、うまく画像を大きくできなかった…。)
 05年度(06年1月期)の情報に関しては、全項目の公開を義務化していなかったため、平均値が出ていませんが仕様です。
 ご了承ください。




 まず、ジェフの情報で注目したいのが『その他』の金額。
 昨年のエントリーで、私は『その他』に「移籍金による収入」(選手を放出した際に発生する移籍金)が含まれるのではないか?という話しをしました。
 『広告料収入』や『入場料収入』、『分配金』に「移籍金収入」が入ることはありえないだろうし、『営業収入』内には全ての収入を記録しなければいけませんから。
 それに、ほかの項目に比べてここの額が年度によって大きな差が出ています。
 「移籍金収入」は年によって額が大きく変わってきますし、『その他』に含まれるといわれている「グッズ収入」等だけでここまで差は出ないだろうと。
(もっとも、それ以外の何か細工をされていた場合はわかりませんが。)


 そして、昨年は仮説として一昨年に発表された06年度(07年1月期)のデータに阿部の坂本の「移籍金収入」が、昨年発表された07年度(08年1月期)のデータに水本や山岸などの「移籍金収入」が入っているのではないかと考えていました。
 その根拠は移籍のタイミングで、例えば阿部などは07年1月22日に移籍が発表になっています。
 ジェフは1月期で決算を区切っていますから、たぶん06年度の資料は06年2月1日〜07年1月31日のデータということになります。
 だから、阿部の「移籍金」は一昨年、07年度に入っているのではないか…と。
 

 しかし、今年発表された08年度(09年1月期)のデータでも、『その他』が4.5憶円ほど増えています。
 けれども、水本の移籍した翌年…ようするに08-09年のオフに大きな「移籍金収入」は見込めないはずです。
 この増加分を考えると、08年度に水本など、07年度に阿部などの「移籍金収入」が入っているということなのかもしれません。
 そうなのであれば、昨年の仮説は間違いということになります。
 申し訳ないです。




 『営業収入』で少し驚いたのが、『広告料収入』があまり変わっていないこと。
 ジェフは昨年、背中スポンサーなしの状況で戦っていました。
 背中スポンサーだったサミーはパンツに広告をつけていてくれましたが、その分『広告料収入』はかなり減少したのではないかと推測できます。
 他の大口スポンサーもなく、スポンサーの個数も減っていた印象があります。


 そんな中で、『広告料収入』が変わらなかった要因を考えると、やはり夏以降の親会社(主にJR東日本)によるスポンサーラッシュが大きかったのかなと思います。
 スポンサーラッシュというか、同時期に緊急補強もありましたから、その分の「補填」と考えられるものですね。
 その結果として、『広告料収入』が前年に比べて大きく変わらなかったのかなと。



 それは逆にいえば『その他』では、親会社による「補填」をしていないのではないか、というところに繋がります。
 簡単に『その他』で「補填」をするような流れができているのであれば、いちいち関連企業のスポンサーをつけて『広告料収入』として「補填」をする必要はないはずですし。


 一部のクラブでは親会社からの「赤字補填」を『広告料収入』ではなく、『その他』に加えているクラブも見受けられますが、ジェフは単純に『広告料収入』で「補填」を行っているのではないかと考えます。
 もっともそれも確証がある分析ではなく、これ以上の話しはより細かな情報を開示してもらわない限り難しいですけどね。


 法人名も「ジェフユナイテッド株式会社」になったことですし、これを機にもっとオープンに情報を出してくれませんかね…(笑)
 難しいとは思いますけど…。