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J1昇格に失敗し、来期の予算問題などなど

 いまさらですが、ジェフがJ1昇格に失敗し複数の記事が出ていますので、取り上げてみたいと思います。

J1時代の昨季の「選手・チームスタッフ人件費」は15億5200万円だったが、三木博計社長によると、今季は縮小どころか、「スポンサーや親会社の理解も得て微増」し、J2クラブ平均の3〜4倍の規模だった。今季はストライカー不在が成績に大きく影を落としたが、スポンサー企業が離れて人件費が縮小となれば、新戦力の補強や主力選手の残留にも影響が出てくる。
(中略)
来季、クラブ収入で最も大きな割合を占める広告料収入の確保は至上命令で、島田取締役は「チーム強化は使命であり、他のコストを削減してでも維持しなければならない」と語った。(読売

 西部さんもおっしゃっているように、やはり開幕前から「1年でJ1復帰」には違和感を覚える部分があったのではないかと思います。
 J1時代の総予算が「30」だとして、1年でのJ1昇格を目指すためにその予算「30」をキープして失敗し、J2二年目に「10」になってしまうくらいなら、初めから2年後、3年後の昇格を目指して平均「20」あるいは「15」あたりの予算を推移して、少しずつチームを立て直していくという考え方もあったのではないかと。
 結局、もし来年予算がガクッと下がれば今期以上に苦しくなる可能性もあるわけですし、1年目の予算が少なくとも甲府や福岡のようにしっかりと時間をかけてチームを作れば、予算が上のクラブも上まれるのがサッカーなわけですから。
 逆に失敗するクラブというのは、そうやって短期の復帰ばかりを考えてそれ以降の予算に歪みが生じ、J2の泥沼にはまっていっていくのではないかと(福岡も一時期はそんな感じだったのかもしれませんが)。



 まぁ、来季も強化費に関しては今年並の予算確保を目指すということをおっしゃっているようなので、そこは頑張ってほしいところでもありますが、結局スポンサーの数は目に見えて減っていることを考えると今年の予算も含めかなり親会社頼みの経営になっているのではないでしょうか。
 より親会社に頼る経営になってしまえば、一層経営的なリスクも高まる。
twitterでも言いましたが、そういう意味で経営面の部分に関してはあまり高く評価していません。確かに厳しい状況ではありますが、それを親会社から補ってもらっただけですから、それを経営手腕とは言いにくいでしょう。そこで新規のスポンサーを開拓したとか言うのであればともかくとして。加えて読売の別記事でもあるように赤字覚悟の補強をしたのであれば、これもまた経営者としてはあまりよい状況とは言えないことだと思います。)
 万が一来年ダメだとなれば再来年こそは親会社からの補填を打ち切られる可能性もあるわけで、またも「来季こそは昇格」という焦りと戦わなければならない…。
 以下ループ…となる可能性もあるわけですね。


 やはりそういったことを考えても、無理な状況での「1年での復帰」目標設定として正しかったのかな…と考えてしまいます。
 もちろんスポンサーなどのプレッシャーなどもあるかもしれませんが(ただ古河の社長もユナパのオープン時に「育成のジェフ復活を」といっていたし、熊谷市長も話せばわかる方だと思うのだけど)、そこからチームを守ることがフロントの1つの役割だと思いますしね。
 オシム監督がスポンサーに「優勝してくださいね」と言われたときに、「なら他の監督を連れてきてくれ」と言い放ったように(笑)



 もちろん本当に1年でのJ1復帰の準備が出ているのであれば、1年に全てをかけるという案も当然ありだとは思います。
 それこそ例えば柏のように。
 しかし、ジェフは監督としてはまだ経験不足な江尻監督を起用していたことなども含めて、そこまでの準備も決意もなかったように感じざるを得ません。
 チーム自体の基盤も出来ているようには感じなかったし、育成面などの問題もあった。
 そのあたりはここ数年のチーム運営のバタバタが根底にあると思うのですが、どちらにせよ、こちら(昇格や結果など)も欲しいし、あちら(江尻監督続投や若手育成・チームスタイルの確立など)も欲しい…といったような状況で、両方を得られるほど甘い世の中ではないということではないでしょうか。



 ともかく、資金的には厳しくなるかもしれませんがそれだけだけがサッカーのすべてではないですし、そういう意味での悲観は自分はしていません。
 しっかりとしたクラブ運営が何よりも求められるのではないでしょうか。