風邪をひいてしまって、ブログを1日お休みしました。
最初は花粉症かとも思ったのですが、そんなこともなかった。
季節の変わり目でまた風邪も流行っているようですので、皆様もご注意を。
なお、4月から多少環境関わって日曜が忙しくなりそうなので、火曜日更新が通常となるかもしれませんのでご了承ください。
更新に関してはTwitterなどでつぶやいていると思いますので、そちらもよろしくお願いします。
■ジェフもボールを持つも松本ペースの前半
ジェフは前節横浜FC戦と同じスタメン。
ベンチからは富澤、町田が外れて、北爪とオナイウが復帰。
松本も前節清水戦と同じ11人でスタートしました。
立ち上がりは、落ち着きのない展開。
松本は右サイドの田中からクロスを上げ、チャンスメイクを伺う。
ジェフは、CKからゴールを狙っていきました。
最初の決定機は松本。
10分、松本が前線からプレスをかけていき、サイドにボールを追い込む。
阿部が中央方向にパスミスをすると山本大貴がそのボールを拾い、そのままフリーでシュート。
シュートはゴール左隅を逸れましたが、非常に危険なシーンでした。
15分にも松本の攻撃。
GKシュミット・ダニエルからのロングキックを山本大貴が落とし、石原が左サイドで縦に仕掛けてセンタリング。
このボールは精度を欠くものの、宮阪が拾ってミドルシュートを放ちます。
しかし、GK佐藤がキャッチ。
21分には、松本のカウンター。
左サイド後方でボールを奪って、安藤、工藤、田中と右サイドを素早く展開。
田中が鋭いクロスを中央に蹴り込むも、山本大貴が合わせきれず。
立ち上がり以降は、松本のペース。
松本はまず長いボールでFWの飛び出しをいかして、ジェフ守備陣を後方に押し込む。
ジェフの守備陣が引いて中盤にスペースができたところで、パスをつないでいく展開を増やしていった印象です。
しかし、前節などと同様に、やはりこの試合でもそのパスワークからチャンスが作れなかった。
DFやボランチがショートパスをつないでいき、縦パスを付けていこうという意思は感じたのですが、その縦パスがうまくつながらない。
すると、徐々に流れが変わっていった印象です。
序盤のジェフはカウンターで小池や船山を走らせる形で、チャンスを狙っていきました。
遅攻時には、長澤がサイドからトップ下の位置に入っていく。
この動きにより中盤で数的優位が生まれ、25分頃から少しずつボールを支配する時間帯が増えていきました。
しかし、ボランチなどがボールを触る回数は増えたものの、そこから縦にボールを持ち込めない。
30分には、ジェフの攻撃。
吉田が中盤からミドルシュートを放ち、GKシュミット・ダニエルがセーブ。
阿部が拾って小池がゴールを狙いますが、これも相手DFがブロック。
しかし、このミドルシュートも攻撃の打開策がないため、強引にシュートを打たざるを得なかったという印象を受けました。
ボールを持つもののチャンスを作れずにいると、40分からは再び松本が攻め込んできました。
後半アディショナルタイムには、右サイドのCKから松本がビックチャンス。
宮阪がボールを蹴ると當間がヘディングシュートを放ちますが、バー直撃でゴールならず。
■1点を取って守りを固めるジェフ
後半から松本が、さらに攻撃の勢いを上げていきます。
後半開始直後、松本の右サイドからのCK。
ショートコーナーから田中がクロスを上げて、山本大貴がヘディング。
頭1つ抜けていましたが、距離があったためGK佐藤がキャッチ。
松本は前半より積極的に、石原のスピードを使っていきました。
47分は左サイドを駆け上がってクロス、48分にも右サイドの裏をついて中央へ。
50分には山本大貴の落としを拾って、裏へ飛び出してシュート。
しかし、チャンスは作っていきますが、最後の精度を欠くプレーが続きます。
すると、51分にはジェフのチャンス。
カウンター気味に吉田が左サイドを持ち込み、長澤に繋ぐと長澤がクロス。
小池が頭で合わせてゴールを狙いますが、惜しくもゴール右隅。
前半は攻撃時に中央でのプレーが長澤ですが、後半はサイドでのプレーも増えていきましたね。
その後も松本の勢いが続きましたが、55分ジェフの攻撃。
左サイドからのクロスは合わなかったものの、右サイドで小池が拾うと後方に戻して山本が長澤に縦パス。
長澤からの落としを受けた小池が鋭いクロスを上げて相手DFにあたり、こぼれ球を山本がシュート。
これが決まって1-0とします。
こぼれ球を拾ってのゴールというところで、多少ラッキーな面もあった気がしますが、山本のプレーが光ったシーンでした。
中盤から鋭い縦パスを出したところから前に出ていってのゴールで、縦パスもシュートも正確でした。
松本が勢いに乗りかけていただけに、大きな一点でした。
その後の時間は、攻める松本、守るジェフといった構図に。
ジェフは前半から相手ウイングバックが上がってくると6バック気味に守ることが多かったですが、得点を奪ってからはよりSHやボランチが後方に待ち構える時間帯が長くなっていきました。
6-2-2のような状態が続いていたと思います。
58分には松本のパスワーク。
左サイドで石原、安藤、山本とワンタッチで繋いでいき、裏に飛び出した石原に繋ぎますが、最後は近藤がクリア。
62分にも松本の決定機。
左サイドから石原が裏を取り、クロスを上げるとフリーの田中がヘディングシュートを放ちますが、枠を逸れます。
65分、松本は武井に代えて、那須川を投入。
安藤をボランチにして、那須川が左サイドへ。
武井は1ボランチということもありますが、ボール保持時に狙われていたところがあったように思います。
72分には松本がセットプレーのこぼれ球を拾って、那須川がミドルシュートを放ちますが、ゴール左を逸れます。
その直後、ジェフが久々にシュートまで持ち込みます。
カウンターから長澤が左サイドを持ち込み、最後は船山がミドルシュートを放つものの枠の外。
75分にはジェフの山本がベンチに下がり、勇人が入ります。
79分、松本は石原に代えて前田を投入。
82分にはジェフのバイタルエリアで受けた安藤が、裏を飛び出した山本へ。
山本がそのままシュートを放ちますが、サイドネットの外。
83分にも工藤がジェフDF前で受けて、前田へスルーパス。
前田は中央に繋ぎ山本がゴールに迫りますが、GK佐藤がなんとかブロック。
守備の時間が続くジェフは、86分船山に代えて井出を投入。
1トップにして井出を右SH、小池を右SBにした5-4-1になりました。
6-2-2のような状態が続いていたため中盤が空きがちになり、そこから裏へスルーパスを出されるシーンが目立っていましたので、それなら前線を1枚削ってはっきり5バックにしようということだったのでしょう。
しかし、その後も大きく状況は変わらず、松本の攻勢が続きます。
87分にも松本が攻撃後にこぼれ球を中盤で拾って、那須川がミドルシュート。
鋭いシュートでしたが、ゴール右を逸れます。
後半アディショナルタイム、松本は工藤に代えて鐡戸。
ジェフは吉田に代えてエウトンを投入。
松本は飯田も上げてパワープレーに。
93分、松本が右サイドからのふわっとしたセンタリング。
GK佐藤が飛び出すも触りきれず、こぼれ球を鐡戸が拾ってシュートを放ちますが、ジェフ選手にあたってCK。
このCKのこぼれ球を、再び鐡戸が拾ってシュートを放ちましたが、GK佐藤がキャッチ。
ジェフは何とか1-0で逃げ切りました。
■松本は4試合中3試合無得点に
試合前にも話した通り、松本は得点力不足に悩まされている印象です。
これで4試合を経過して、無得点試合が3試合。
唯一の得点が守備に課題のあった横浜FC戦ということで、ジェフ戦でも得点力の課題が大きく出てしまったように思います。
松本は第1節熊本戦でも先に点を奪われて守りを固められて0-1で敗れており、同じような展開になってしまった印象です。
特にパスワークから得点の形が作れていない。
この日も立ち上りは長いボールを使ってFWを走らせることで良い展開を作れていたと思うのですが、その後ジェフが引いてパスをつなぐ展開になるとゴール前までボールを持ち込めなくなる。
ショートパスをつないでも高い位置まではパスワークで侵入できず、ラストパスの距離が長い。
それによってことごとく縦パスでミスをするプレーが続き、相手を崩し切れないシーンが目立っていたように思います。
後半からは再びギアを上げて、じっくりとしたパスワークよりも前へのスピードや圧力で攻めきろうという形にシフトしたのかなと感じました。
しかし、その裏を取られる形で先に失点。
失点したことでジェフが引き、ボールを持つ時間が長くなって、また苦しんでいった印象です。
反町監督は五輪時代にも、パスサッカーを目指したものの、うまくいかなったことがあります。
あの時は「なぜパスサッカーなのか」とも言われていましたが、あれはオシム監督が代表で「日本人らしいサッカー」を掲げパスサッカーを目指した上で、「ユース代表(クラブで言う下部組織)も同じサッカーをすることが重要である」という考えだったため、やらざるを得なかったという点もあるのでしょう。
一方で報道によると反町監督が五輪監督に就任することがJFAによるオシム監督への交渉材料の1つであり、「日本人監督を育てる重要性」も語っていましたから、反町監督に期待した面もあったのではないかと思いますが。
今回はチームのさらなる伸び代のため、そしてJ2では警戒される状況であることも考えた上で、パスで繋ぐ攻撃も狙っていこうという狙いなのではないかと思います。
状況は異なりますが、反町監督としては再びパスサッカーへのチャレンジということになります。
現状だと課題も多い印象ですが、ここから確実に崩せるパスワークを作れるかどうかが、上位争いへの大きなカギとなっていくのではないでしょうか。
あとはこの日の試合内容を見ると、最後の精度も大きな課題なのかなとは思いますが…。
一方でジェフも攻撃に関しては、松本と大きく状況は変わらなかったように思います。
前半は松本が2度、3度と決定機を作った中で、ジェフは吉田のミドルシュートからのチャンス1本でした。
後半も長澤からのクロスと得点シーンくらいしか、チャンスは作れませんでした。
特に前半のボールを支配出来た時間帯にチャンスが作れなかった点で、松本と同じような課題を感じました。
毎試合ボール保持時にチャンスを作れない時間帯が出来ているのは、やはり大きな問題だと言えるでしょう。
実際そこで得点を奪えないことによって、試合は松本ペースになりかけていたように思います。
勝負は紙一重だったとも言えると思いますが、得点後にDFが集中して守りきったことが、ジェフの勝因となるのではないでしょうか。
得点後は6バック気味に守る時間帯が長くなり、中盤より前で劣勢に立たされていました。
6バックになることで相手にボールを拾われる場面が多くなり、そこからスルーパスも出されてしまう。
それによってゴール前での防戦が続く展開になってしまいましたが、近藤とイを中心に何とか跳ね返しての勝利ということになります。
これまでの松本の成績も示している通り、松本の攻撃が迫力不足だった面も大きかったとは思いますが、良く集中力を切らさずに守りきってくれたと思います。
決して良い状態での守り方ではなかったと思いますが、このまま守備を安定させて堅守のチームを作っていくというのが、今後の目標となっていくのでしょうか。