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2016シーズンを振り返る 北爪健吾編

 サポフェスが終わってもう少しゆっくりできるかと思っていたのですが、まさかニューイヤーカップが22日からスタート。
 選手個々を振り返るシリーズも終わっていないですし、ちょっと焦っています。


 先日取り上げたDAZNに関してですが、Twitterアカウントによると一部デバイスを除き追っかけ再生は出来るものの、アーカイブ2時間以内の配信となるそうです。
 その間は視聴できないかもしれないわけで、私のように試合直後に見直そうと考えている人にとっては悩ましい状況になるのかもしれません。
 もしかしたらその間も追っかけ再生が出来るのかもしれませんし、このあたりは実際に始まって見ないとわからないところがありますね。



 またサポフェスに関してですが、エスナイデル監督が食事に関しても指導しているということが話題になりました。
 具体的な内容が気になるところですが、エスナイデル監督に限らず外国人監督はピッチ外での指示が多い印象です。
 ドワイト監督は携帯電話の使用など42か条にもわたってルールを設定し、ミラー監督も練習後には必ずシャワーを浴びることなど細かい指示が出ていたと選手たちが話していました。


 最近ではハリルホジッチ監督が体脂肪率に厳しい指摘を出すなど、欧州の監督はこだわりが強いのかもしれません。
 ただ、それが優秀な監督に直接繋がるかというとまた別問題だと思います。
 やはり大事なのはチーム作りや戦術面などの部分だと思いますし、チームが出るまでは様子を見ていきたいところではないかと思います。



 さて、2016年の選手を振り返るシリーズですが。
 エウトンや丹羽小池など移籍の決まった選手、近藤など一度しっかり話題に上げた選手はそちらに譲ります。
 来月には毎年恒例のちばぎんカップも控えていますが、何とか開幕までには終わらせたいですね。
 

 今年の初めは北爪から。
 専修大からプロ入りして2年目となった北爪ですが、今シーズン序盤も試合途中から何度か試合に出場していたものの、目立った活躍はありませんでした。
 大きな変化が訪れたのは、関塚監督交代直前。
 7月16日町田戦からの連戦で、突然スタメンとして起用されました。


 関塚監督はそれまでにもピッチをバランスよく守りきれない苦しい状況になると、5バックに近い4.5バックのような戦術を実行してきました。
 サイドにアップダウンできる選手を置いて、縦方向に広範囲をカバーさせる方法。
 これまでにも田中や松田、井出などがその役割を任されていましたが、今年はこのタスクを北爪が実行したことになります。


 しかし、チームがうまくいっていないからこそ変則的なシステムになるわけで、この時はまだ北爪も活躍できたとは言い難い状況でした。
 これまでに同じ仕事を任された選手たちも同様に、ともかく走ってスペースを埋めることを求められるため、そこから何かを生み出せるような状況ではなかった。
 走ることが出来れば誰でも良いような仕事ですから、苦しい役回りだったと思います。



 本格的な転機となったのは、長谷部監督になってからでしょう。
 スタメン出場こそ9月18日の山口戦と11月20日の讃岐戦のみでしたが、試合途中からコンスタントに出場。
 シーズン終盤に出場機会を増やしたことで、15年の11試合から16年の24試合に出場試合数を大幅に伸ばしたことになります。


 特に試合後半、サイドでスピードが欲しい時などに投入される、選手交代の"パターン"として形が出来上がっていました。
 単純にサイドをアップダウンするだけでなく、SHからゴール前に飛び込んでいくプレーも目立っていた。
 長谷部監督も北爪に関して「チャンスを作るだけでなく得点感覚がある」と評しており、実際に惜しいシュートなども見られましたし、新たな可能性もアピールすることができたのではないでしょうか。



 スーパーサブという明確な役割が見えてきたこともあってか、以前より思い切ってプレーできるようになった印象で、精神的にも乗れていたのではないでしょうか。
 課題の1つでもあったクロスの精度に関しても、改善の兆しが見えたように思います。
 フィジカル面においても、より体が出来つつあるのではないでしょうか。


 試合途中からの出場が多かっただけに物足りなく感じる部分もあるかもしれませんが、長谷部監督体制では12番目のレギュラーとして評価されていたのではないかと思います。
 また古い話になって恐縮ですが、オシム監督も若い頃の山岸に関して途中出場が多かったにもかかわらず、「山岸はレギュラーである」と評していたことがあります。
 サッカーは11人で成立するものではなく、スーパーサブや控え選手も含めてチームであり、大事な戦力であると捉えていたのではないかと思います。



 実際、オシム監督は巻や林、工藤や水野など、スーパーサブを使うのがうまかった印象です。
 そこで若い選手を使うことによってチームの勢いを高めるだけでなく、少しずつ経験を与えて選手を育てようとしていたのではないでしょうか。
 中島や結城といった後方の控え選手たちも、大事にしていた印象です。


 今オフはオナイウや井出、富澤といった途中出場の選手や控えとして活躍した選手たちが退団してしまいましたが、第2、第3の選手たちの存在も大切にしておかないとシーズン中に苦労するのではないかと思います。
 逆に北爪の2016年シーズン終盤の活躍は、もっと評価されても良いのではないかと私は思います。
 まだ若い選手でもありますし、今後の伸び代にも期待できる選手ではないでしょうか。



 ただ、今年はまた監督も変わるだけに、評価も再びリセットされるかもしれません。
 3バックの話も出ているので、そうなれば北爪にとっては追い風かもしれません。
 しかし、同ポジションの溝渕も加入するので、強化部にどのように評価されているのかも気になるところではあります。


 長谷部監督の評価を得てスーパーサブとして活躍した北爪のような若い選手が、チーム内でさらにステップアップできるような状況を作れるかどうか。
 もちろん本人の努力や能力といったものも不可欠ではありますが、北爪のような選手をしっかりと育て上げれる環境を整えたいところではないかと思います。
 今年はさらなる飛躍を期待したい選手ですね。