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縦関係の2トップでラリベイが今季ジェフ初ゴール

 開幕戦となった東京V戦での85分。
 茶島からのクロスをラリベイが頭で合わせて、同点ゴールを決めました。
 これがジェフの今季初ゴールということになりましたね。


 非常にシンプルな展開で、GKロドリゲスからのロングキックに対して、ラリベイが中盤に下がって頭で繋いだところから攻撃がスタート。
 指宿がポストプレーをし、ボールを受けたラリベイが右サイドへ供給して、茶島がアーリークロス
 これにラリベイが頭で合わせて、ゴールを決めています。



 目立たないプレーではありますが、ラリベイが頭でうまく背後の指宿に繋いだこと。
 そして、指宿からのボールを受け直してワンタッチで茶島へ展開したことにより、東京V守備陣の準備が出来る前に攻め切れたことがポイントだったのではないかと思います。
 ラリベイのつなぎのセンスを感じましたし、結果的にカウンターに近い流れとなりました。


 茶島のボールも見事で、相手GKが出にくいところに良いボールを供給しています。
 また、ニアに指宿がいたことも大きかったのでしょうが、ゴール前でもラリベイのクロスを受ける動きが見事でした。
 一度膨らんで外から中に入っていくことによって、相手DFのマークをかわして前を取って頭で合わせています。



 シュートに関してもあそこしかないコースにコントロールしていますし、ヘディングでの精度の高さを改めて感じました。
 ゴール前へ侵入するタイミングも素晴らしく、ピンポイントで決めた形となりますね。
 攻撃作りからシュートまで効果的に絡んでおり、今年もラリベイの存在感は大きなものとなりそうです。


 ラリベイが少ないタッチで正確なポストプレーをこなせるからこそ、素早いカウンターを成立させることが出来ると言えるのではないでしょうか。
 また、前半から劣勢でも後方からのボールに対して、ラリベイが前線で体を張って落とす場面が目立っていました。
 これによって相手を押し返すことが出来ましたし、ジェフの流れを作るキッカケにもなり、後方の選手が助けられていたい部分も大きかったと思います。



 ラリベイと指宿の2トップに関しては、ゴールシーンこそ良い効果を生んだと思いますが、2人でうまく攻撃に絡めた回数は少なかったと思います。
 ただ、この2人にエスナイデル監督がこだわっているのは、攻撃陣に高さがないからなのかもしれません。
 ちばぎんカップでも東京V戦でもサイドから攻め込む回数が多かったですが、そこからゴール前に関しては迫力不足を感じました。


 今年は特に2列目に小柄な選手が多いため、相手の守備が整った状況で単純なクロスを上げても、得点は難しいのかもしれません。
 2列目候補には清武や吉田、船山など、FWでもプレーできる選手がいるはずですが、エスナイデル監督はスピードやプレスなどを重視しているせいか、今年はそういった選手たちをスタメンで起用していません。
 小柄な選手を起用している分、細かなパスワークで確実に崩したり、間を取ってチャンスメイクをしたりといった形が作れれば良いのでしょうが、そういった展開は少ない印象で、2列目の選手たちの持ち味を出し切れていないようにも感じます。



 その点、東京Vは1トップのドウグラスだけでなく、左ウイングのアランもパワーがある選手で、2人のターゲットがゴール前に飛び込む形を作れます。
 そのため、中盤などは小柄な選手が多いもののゴール前では迫力を感じ、周囲はそこに向けてお膳立てをすればいい。
 昨年とは異なるタイプの選手を右ウイングに置いても機能したのは、ゴール前が明確に定まっているからかもしれません。


 ジェフもどういった形で点を取るのかを、明確にしていきたいところではないかと思います。
 ロングカウンターなら高さがなくても点を取れるのかもしれませんが、基本的には相手を押し込む時間の長いサッカーを目指しているはずです。
 そうなれば当然遅攻時の得点パターンが、欲しいところではないかと思うのですが…。



 こ個までの流れからすると、指宿の起用方法も重要になってくるのかもしれませんね。
 東京V戦でもツインタワーをうまく使いこなせた回数は少なかったと思いますが、得点シーンでは2人が絡んで決めたことになります。
 この日は2トップが縦関係になる時間が多かったことが、いつもと違う部分だったのではないかと思います。


 これまでは2人が前線で張る時間も長かったと思うのですが、それによって前線に渋滞が起こっていたところもあったと思います。
 特に現在のジェフはサイドを縦に仕掛けるケースが多いだけに、2トップが横に並んでしまうとサイドのスペースが使いにくくなり、中盤も薄くなってしまう。
 しかし、東京V戦では1人少ない状態で2トップが中盤をフォローする必要性が出たためラリベイと指宿が縦関係になり、それによって一方がポストになってもう一方が前を向く形を作れたのではないかと思います。


 ちばぎんカップでも東京V戦でも単純にツインタワーへロングボールを放り込むつもりはないように感じましたし、2人を活かす形を考えると縦関係の2トップは参考になるのではないかと思います
 ただ、縦関係の2トップにするのであれば、トップ下の位置に他の選手は置かない形になるのではないかと思いますし、11人の状態で縦関係の2トップを実施するのか。
 前半のダブルボランチにせよ、後半の縦関係の2トップにせよ、1人少なくなってがむしゃらにやらなければいけなくなったからこそ見えてきたところもあると思うので、問題はそこからどうチームを作っていくかですね。