当ブログはプロモーションを含みます

アグレッシブな試合展開で2-2の引き分け

 お互いにアグレッシブなチーム同士ということで、かなり激しい試合になりました。
 どちらも守備に不安はあるというか、あまり守備を重視していないので、1つ選手を外せばすぐにチャンスになるような展開だったと思います。


 結局、試合終盤に山口が同点ゴールを決めて、2-2の引き分けに終わりました。
 ただ、チャンスの数は確実に山口の方が作れていましたし、全体を通してみると引き分けで良かったと思える試合出たのかもしれません。
 シュート数もジェフが14本とよく打ちましたが、山口は23本とさらに多くの本数を打っていたそうです。
■前半からはがしい展開に
 熊本に勝利したこともあってか、ジェフは選手を継続。
 スタメンも控えも同じ顔触れとなったのは、今季初めてではないでしょうか。


 山口は大崎が控えに回って、山下がスタメン出場。
 元ジェフのオナイウ、藤嶋、ジェフアカデミー出身の鳥養に加えて、CBには市船で増嶋とコンビを組んだ渡辺広大も出場。
 ジェフからレンタル中の郄橋壱晟が契約上出場できず、ベンチにはリハビリ明けの元ジェフ佐藤健太郎が入りました。



 立ち上りから山口は、積極的にプレスをかけていきました。
 ジェフはそこを掻い潜ろうとするも、後方でボールを奪われる場面も目立つなど苦戦。
 しかし、山口の方も攻撃面ではミスが目立つ展開でした。


 それでも10分には、山口の決定機。
 右サイドからの大きな展開でボールを受けた高木が、中央へ斜めのパス。
 これを山下が反転してシュートまで持ち込みますが、ゴール左隅を逸れます。



 先制したのはジェフ。
 増嶋からのロングフィードを受けた茶島から、真希、ラリベイなどで繋いでいき、逆サイドでフリーになった高木へ。
 高木からのセンタリングを受けた、指宿がフリーで頭で合わせてゴール。



 その直後には山口の決定機。
 中盤でセカンドボールを山口が制したところから、オナイウ、池上、山下と縦へ繋いでいきます。
 山下がバイタルエリアミドルシュートを放ちますが、バー直撃でゴールならず。


 その直後にも山口の攻撃。
 ゴール前正面で得たFKを、池上が直接狙います。
 しかし、ロドリゲスが横っ飛びでセーブ。



 19分にはジェフのチャンス。
 近藤が前に出て潰して、ボールを奪ったところから熊谷、矢田と繋いで高木が前方へ侵入。
 そのままシュートを狙いますが、藤嶋がセーブ。


 21分には山口のチャンス。
 右サイドでボールを奪ったところから、1ボランチ脇で山下が受けて裏を狙った高木へ供給。
 シュートまで持ち込みますが、ロドリゲスが対応。



 お互いに激しい展開でしたが、31分に山口が同点ゴール。
 後方からのボールを増嶋がクリアしきれず、オナイウが繋いで、池上が狭いところで反転し、縦パスを受けた小野瀬がマイナスのクロス。
 これをオナイウが足元で流し込み1-1に。


 その直後にも山口の決定機。
 茶島のパスミスが、オナイウに渡り小野瀬へ繋ぎます。
 小野瀬がGKと1対1になりシュートを放ちますが、ロドリゲスがファインセーブ。



 劣勢が続いていたジェフですが、38分に追加点。
 船山からの縦パスを受けたラリベイは潰されますが、こぼれたところを指宿が拾って左サイドの矢田へ。
 矢田がセンタリングを上げると相手DFに当たって軌道が変わり、指宿のシュートは一度藤嶋に止められますが、こぼれ球を指宿が足で合わせてゴール。


 その後も激しい展開が続きますが、スコアは動かず。
 2-1でジェフがリードして折り返します。
■山口が試合終盤に猛攻を仕掛けて同点
 後半序盤もお互いにシュートを狙う、激しい展開に。
 54分にはジェフの決定機。
 真希からのスルーパスに指宿が抜け出して、マイナスのクロスを受けたラリベイが合わせますが、三幸がクリア。


 57分には山口のチャンス。
 中盤で山口がボールを奪ったところからオナイウが潰れて、池上、高木と繋いでセンタリング。
 オナイウがヘディングシュートを放ちますが、バーの上。



 その直後にも山口の決定機。
 高木が左サイド後方から裏へのパス。
 これに反応した小野瀬が飛び出してシュートを放ちますが、GKロドリゲスがファインセーブ。


 65分、ジェフは真希に代えてサリーナスを投入し、そのまま右サイドに入りました。
 同時に山口も高木に代えて岸田を投入して2トップに変更し、中盤をジェフの形に合わせたダイヤにしてきました。
 68分、ジェフはラリベイに代えて鳥海を投入し3バックに。



 75分、茶島が足を痛めてゲリアを投入。
 その直後、山口のチャンス。
 鳥養からのロングパスに反応して山下が抜け出しシュートを放ちますが、枠を捉えきれず。



 80分、ジェフのチャンス。
 左サイドからのCKを船山がけると、鳥海が頭で合わせますが相手がクリア。
 しかし、その後にジェフが拾い直して、矢田が粘って増嶋がシュートを放ちますが、藤嶋がファインセーブ。



 82分、山口は鳥養に代えて大崎を投入。
 大崎が中盤に入って山下が左SBに回りました。
 86分、山口は坪井に代わってジェルソン・ビエイラを投入。



 90分、山口の決定機。
 逆サイドからの展開を受けた小野瀬が頭で中央に送って、オナイウがシュートを放ちますが、味方選手に当たってしまいます。
 しかし、このこぼれ球を山口が拾って、最後は大崎がシュートを放ちますが、バーの上。


 94分、土壇場で山口が同点。
 小野瀬が右サイドでボールを持つと、三幸が外を走ってセンタリング。
 これをゴール前で前が頭で合わせて2-2に


 その直後にも山口の決定機。
 オナイウ、小野瀬と繋いでセンタリングを受けた大崎が足元で合わせますが、ゴールの左を逸れます。
 その後も山口が攻め込みますが、得点は奪えず2-2で終了となりました。
■山口の攻め残りとシステム変更
 ジェフは2トップにして、さらに選手たちが慣れてきたところがあったように思います。
 ロングボールを2トップに蹴って、船山がその裏を走るというような展開も、狙えるようになってきました。
 これによって、船山が高い位置でプレーする回数も、過去2試合より増えたのではないでしょうか。


 ただ、ジェフの得点パターンでいうと、サイド攻撃が効果的に決まった試合でしたね。
 特に1点目は右サイドから左サイドに展開し、高木がフリーになってクロスを上げられたことが大きかったと思います。
 また、左右に揺さぶったことで中央のマークも空いて、指宿もフリーになりました。



 逆に言うと、山口の方はジェフのサイド攻撃に対しての対応に、課題が大きかったように思います。
 山口はこれまでの試合でもそうだったと思うのですが、ウイングの小野瀬が攻め残ることがある。
 特に逆サイドから攻め込まれている時は、小野瀬が下がらなくてもいいという傾向にあるのではないでしょうか。


 そのため、ジェフの先制点の時のように、右サイドから左サイドに展開されると、高木への対応が遅れてしまう。
 さらに高木にパスを出した、矢田に対する山下の戻りも遅れており、フリーで矢田、高木、指宿と繋ぐことが出来た。
 そこまでフリーな選手を作っては、得点が生まれてしまいますね。



 その分、攻撃的に行こうというのが、山口の考えではあるのでしょう。
 ただ、さすがに前半はジェフの左サイドを自由にやらせ過ぎたと見たのか、後半からは小野瀬が戻ることも増えた印象でした。
 さらに岸田を投入して4-4-2のダイヤにして、ジェフのダイヤを封じようとしてきたのではないでしょうか。


 しかし、中盤の形が一緒になった分、試合が一度膠着状態になった印象です。
 それまで山下や池上といったシャドーの動きを捉えられなかったジェフですが、トップ下が1枚になったため守りやすくなったのではないでしょうか。
 結果的に65分から試合終盤まで、ジェフも山口もチャンスを作れる回数が減ってしまった印象です。
 


 「たられば」ではありますが、この時間の分山口は勝ち切れなかったのかな…とも思わなくもありません。
 山口がリードしていたり、同点の状況なら中盤を一緒にして、試合を落ち着かせるのも有効だとは思います。
 ただ、ビハインドの状況で、あの選択はどうだったのでしょうね。


 一方のジェフは左サイドが強力で、2トップにも強さがある。
 単純に蹴り込んでも、あの2トップならある程度勝ててしまうのかもしれません。
 指宿は調子もよさそうですね。



 ただ、それ以外の形で、有効な展開を作れないというのが攻撃面での課題ではあるのでしょう。
 高さやパワーに課題のあるDFラインならシンプルなやり方でも勝てそうですが、そうではない時にどうなるのか。
 また、左サイドからの攻撃も、研究されてくるかもしれません。


 守備では1ボランチ脇が空きがちで、前半からやられ過ぎていたと思います。
 また、サイド前方も空くことが多く、試合終盤にはそこから放り込まれてしまった印象です。
 それでも試合終盤まで何とか1点に抑えていたものの、ロドリゲスに救われることも多かったですね。



 試合終盤は山口が最後まであきらめずに走ったことで、猛攻を仕掛けられて同点になったのだと思います。
 逆に言うとジェフは、スタミナ面で苦労した部分もあったのかなといった印象でした。
 地味にスタミナ面も課題になっているのかなと思わなくもありません。


 それでも山口にあれだけチャンスを作られたことを考えれば、引き分けで良かったと思います。
 この勝ち点1を今後にいかすためにも、やはり守備面の課題を少しずつでも改善したいところなのではないでしょうか。