当ブログはプロモーションを含みます

栃木戦で献身的な守備を見せられるか

 5月は3勝1敗1分と、好成績で終えたジェフ。
 しかし、6月はここまで1勝2敗1分と、苦戦しています。
 しかも、その1勝は現在最下位の愛媛から勝ち取ったものです。


 それだけに6月の最終戦となる栃木戦は、しっかりと勝ちたい試合となると思います。
 今年からJ2に復帰した栃木ですが、現在5勝10敗5分で19位。
 ここ8試合は勝ち星なしで、現在5連敗中とかなり厳しい状況に立たされています。



 今季の栃木は4-4-2でスタート。
 昨年加入した元ジェフのペチュニクと今季加入した大黒による強力な2トップで戦っていましたが、二人は守備で貢献できずそこから劣勢に立たされて序盤は苦戦していました。
 その後、3バックに変更し一時は成績を伸ばしていきます。


 しかし、5月からは再び苦戦。
 前節の東京V戦では、一部メンバーを変更し久しぶりに4バックに戻しました。
 それでもキックオフから6分で2失点を喫すると、0-3で敗れています。



 攻撃においては大黒やペチュニクなどを目がけたロングボールが多く、ボールを繋いでくる時はサイドから攻め込む形が基本といった印象を受けます。
 守備に関しては前線からのプレスはあまり期待せず、ボールが来たら球際で激しく潰しに行く形と言えるのではないでしょうか。
 基本的にはやはり大黒やペチュニクといった前線のタレントを活かすことを、重要視しているのかなと思いますが、その分いろんな面で悩みも抱えてしまっているのかなと感じるところもあります。


 現在は5連敗中ということもあって、どこか自信を持てておらず、悩みながらプレーしているようにも見えます。
 東京V戦の序盤もあっさりと失点してしまったところがあり、精神的にもかなり苦しい状況なのかもしれません。
 前節は4バックに戻した栃木ですが、再び3バックに戻す可能性などもあるのかもしれませんね。



 ジェフも前節は松本に2-4で逆転負けを喫していますが、栃木はさらに下位に苦しんでいる状況。
 連敗中と苦しんでいる相手に、勝星を拾いたい試合ということになるのではないでしょうか。
 ジェフは大量得点での勝利が多いですし、現在の栃木のチーム状況を考えれば、大量得点も狙えるかもしれません。


 ただ、ジェフとしては得点ももちろん大事ではありますが、チーム状況を考えると失点を減らすことが重要ではないでしょうか。
 現在の総失点数38はJ2で最下位の成績で、無失点に抑えた試合も5月6日の大宮戦から遠ざかっています。
 これだけ失点が多い状況では、安定した勝点を期待するのも難しいと思います。



 プレスがハマらなかった時に、どうやって中盤のスペースを埋めるのか。
 あるいは両SBが攻め上がった時に、その裏を誰がカバーするのか。
 プレスのかけ方や被カウンター時の対応なども含めて、チームとしての守備の基礎作りに苦戦している印象を受けます。


 また、個々の局面での守備対応も、大きな課題となっていると思います。
 現在は攻撃的な選手が多いこともあって、バランス感覚や球際での勝負の面が課題となっている選手が目立っている印象です。
 あるいはボールが来れば激しく行けても、献身的な守備という意味で物足りない選手も多いと思います。

 

 ロシアW杯で日本代表の選手たちがあれほど献身的に守備に戻って、球際で粘り強く戦えているのを見ると、現状でのジェフの選手たちは頑張りきれていない印象も受けてしまいます。
 特に現在の日本代表は海外でプレーしている選手たちが多いので、攻撃的な選手たちも「攻撃面だけでは世界に通用しない」ことを肌で感じて、守備面で頑張れるようになったのでしょうか。
 ああいった選手たちの姿を見た後だったので、前節のJ2では変化が生まれるのではないか…と期待もしたのですが、ジェフの選手に限らず大きな変化は感じませんでした。


 ジェフの場合は環境も良くなって、J2で追われる立場になって、予算も増えたためエリートも増えて、献身的な守備というものが目立たなくなったように感じます。
 昔は献身的な守備がウリのチームでもあったと思うのですが、今はそういった印象はないと思います。
 サポも含めた周囲も攻撃面ばかりを評価している印象がありますし、結果的に選手に甘えを与えてしまっているのかなとも思わなくもありません。 



 また、日本代表の選手たちはW杯という大舞台だからこそ、頑張れているという部分もあるのでしょう。
 世界的な大会ということもあって、1プレー1プレーへの注目度も違って、一瞬で大きく選手人生が変わるかもしれない…という認識も生まれて、集中して戦えているのかもしれません。
 W杯と比較しても仕方がないとはいえ、Jリーグとしても1試合の価値や1プレーの意味といったものを高めていくことは、大きな課題と言えるように思います。


 もちろんそれにはメディアの捉え方や岡根の動きなど、様々なことが変わっていく必要があり、簡単なことではないでしょう。
 しかし、原口や乾なども初めから守備が出来る選手だったわけではないし、今大会では香川や宇佐美なども守備で頑張っている印象を受けます。
 それだけチームとしてうまくいっているというところもあるのでしょうが、クラブでの日々の意識付けなども重要なのだろうと思います。


 ジェフの選手たちも、そういった意味で変われるのか。
 特に現在のジェフは失点が多い状況ですし、1人1人の守備での貢献がより必要になってくるはずです。
 少しずつでも守備への意識を変え、献身的な守備を見せて、失点を減らすことが出来るのか、注目ではないかと思います。