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首位松本と古巣対決になる工藤

 連戦を2連勝で終えたジェフは、明日ホーム・フクアリで松本を迎え撃ちます。
 松本は現在14勝8分4敗の勝ち点50で首位に立っており、このまま2位以下を引き離せるかという状況にいます。
 松本とは6月24日に対戦したばかりですので、大きくサッカーは変わっていないと思います。



 しかし、ここ最近は特に守備に力を入れている印象で、ボールへの集中力の高さを感じます。
 松本はジェフ戦から負けなしの状況が続いていますが、特にここ5試合で合計1失点の堅守が目立っています。
 ジェフはここ5試合で合計11失点もしていることを考えると、いくらスタイルが異なるとはいえその差は大きいと思います。


 前回対戦時の松本は前半、5-2-3のような状況で守ってシャドーがプレスにも行けずスペースも消せず、中途半端な状況になり、ジェフが先に2点をリードしました。
 しかし、後半からは積極的に前3人がプレスをかけて、5バックがスライドして対応し4-2の逆転勝利をあげています。
 今週末も気温が高く松本からすればアウェーとなるだけに、どのような守り方を選択してくるのか注目ではないでしょうか。



 攻撃面においては4月から前田大然がレギュラーでプレーし始めたことによって、より直線的なロングカウンターを狙えるようになった印象です。
 また、一時負傷していたセルジーニョも復帰。
 前線は高崎と永井、シャドーもセルジーニョと中美などが、レベルの高いポジション争いをしている状況なのではないかと思います。 


 ただ、一方で工藤がジェフに移籍した上、前回のジェフ戦でもゴールを決めた前田直輝も名古屋に個人昇格。
 さらに、パウリーニョが7月11日の天皇杯で、全治3か月の大怪我を負ってしまいました。
 シャドーに関しては選手も豊富な状況とはいえ、これらがどう影響を及ぼすのか気になるところですね。



 ジェフとしては、そのアタッカー陣をいかに止めるのか。
 特に前田大然は右シャドーに入る可能性が高いと思うので、左サイドの守備が気になるところではないでしょうか。
 前節もジェフは左サイドの守備の穴を何度も突かれ、ここ数戦は毎試合のように苦戦しているポイントとなりますから、松本もジェフの左サイドを中心に狙ってくるかもしれません。


 攻撃面に関しては、早くも古巣対決となる工藤に注目ではないかと思います。
 ジェフ移籍後初のスタメン出場となった甲府戦では、うまく中盤の間でボールを引き出して、素早く散らして前に飛び出すという動きを見せていました。
 これによってジェフはボールを動かせるようになり、中盤中央でもポイントを作れて上手く戦えたところがあったと思います。



 しかし、前節新潟戦ではジェフのプレスがはまらず、セカンドボールでも優位に立てませんでした。
 さらに後方のビルドアップで新潟のプレスをかわせなかったことで、中盤にボールを入れられずロングボールが多い展開に。
 こうなると工藤は持ち味を出せず、58分と早いタイミングで交代になってしまいました。


 基本的には今のジェフはチームとして走力で相手を上回り、主導権を握れるかどうかがベースとなるのでしょう。
 その上で今までサイドに偏っていた攻撃面において、工藤が絡むことで中盤中央でもポイントを作れるのかが、見どころとなってくるのではないでしょうか。
 もっともジェフのことですから、またスタメンが入れ変わって工藤が外れる可能性もあり得なくはないのでしょうが…。



 また、ここ2戦は結果的に2連勝を遂げていますが、以前にも少し話した通り、ジェフは意外と連戦に強い印象があります。
 いかに今年の連戦をまとめてみました。
 黄色が勝ち星、緑色が引き分け、黒色が負けです。

3/17(土) 1-4 徳島
3/21(水) 6-1 讃岐
3/25(日) 2-0 京都


4/28(土) 1-1 甲府
5/3(木)  1-0 岡山
5/6(日)  1-0 大宮

 3月の連戦も2勝1敗、4月末からの連戦も2勝1分、そして、前節までの連戦も2勝1敗で勝ち越しています。
 4月末からの連戦も内容に関しては決して良くはなかった印象ですし、前節新潟戦も褒められた試合内容ではなかったと思います。
 そう考えると偶然によるところも大きいのかもしれませんが、スタメンを頻繁に入れ替えることで、うまく連戦を乗り切れているところもあるのかもしれません。



 この2連勝がなければ、どうなっていたことか…という状況でもあったと思うので、改めて貴重な勝利だったと思います。
 ただ、特に新潟戦に関しては、反省しなければいけない部分も多かったと思います。
 今後、連戦などに関わらず安定して結果を残していくためにも、内容面の改善は必須ではないでしょうか。


 とはいえ、この2連勝で雰囲気は良くなるかもしれません。
 相手は上位の松本相手ではありますが、得意なホームでもありますし、昨年ホームで対戦した時は5-1の大勝を遂げています。
 この勢いのまま、今週末も良い結果を期待したいところだと思います。