次節でエスナイデル監督が、4試合のベンチ入り禁止から復帰を果たします。
しかし、エスナイデル監督が不在の4試合は、2勝2敗とイーブン。
ジェフはここまで10勝4分13敗と負け越しているわけで、むしろ勝率はこの4試合の方が良かったことになります。
今週末に対戦する町田は現在14勝7分5敗の2位で、ジェフは苦手とするアウェイでの対戦となります。
しかし、リーグ戦での町田との対戦成績はここ3戦でジェフの3勝となっており、エスナイデル監督が就任してからここまで全勝の相手は町田だけとなっています。
ちなみにジェフはエスナイデル監督が就任する前から町田との相性がよく、ジェフはここまで1敗しかしておらず、アウェイでは全勝となっているそうです。
エスナイデル監督のサッカーは、町田との相性が良いのではないかと思います。
町田は前後左右にコンパクトに守るサッカーで、選手を密集させてボールを奪うスタイル。
そして、そこから縦に素早くボールを供給するサッカーとなっています。
一方でジェフはともかくサイド攻撃がベースで、外へ外へとボールを持ち込んでいくスタイル。
トリプルボランチの3-5-2の時ですら左右の中盤が外に出ていき、中央が薄くなったとしてもサイドを2枚にするなど、極端なサイド展開が中心となっている印象です。
サイドで攻撃が詰まったら逆サイドへの大きな展開も多く、町田はサイドチェンジを苦手としている印象もあるため、そのあたりが相性の良さに繋がっているのではないかと思います。
また、町田は奪ったら素早くボールを縦に展開して、前へと選手が飛び出していく攻撃を見せてきます。
ジェフは裏への対応が苦手な印象もありますが、意外と相手がシンプルにロングボール一本で裏ばかり狙ってくると、相手のミスが増えてジェフのリズムになる展開も少なくありません。
それよりもジェフはボールに密集するプレスをかけていくので、一度そこを横へとかわして縦へという展開だったり、中盤で繋がれてから裏へと狙われた方が苦手なところがあって、守備面でも相性が良いのかもしれません。
ただ、今年の町田は攻撃面での連動性が深まっている印象があります。
サイドで素早い縦へのカウンターとセットプレーの質の高さは残しつつも、サイドを中心としたパスワークで裏を取る攻撃の質が上がっているように思います。
素早くパスを繋ぐ形の中でも必ず誰かが縦へ飛び出していき、そこをうまく使う攻撃が作れるようになったことで、得点力も上がってきたことが、現在の順位に繋がっているのではないでしょうか。
また守備の置いてもコンパクトなだけでなくポジションバランスが良く、選手の距離感が近いことによって組織的に守れていると思います。
ジェフもハイプレスハイラインを目指しているとはいえ、前方向への圧縮しかできていないのが実情です。
しかし、町田は左右にスライドするだけでなく、プレスバックもしっかりとしているため、前後左右にコンパクトで人数をかけてうまく守れているのではないでしょうか。
ジェフとしてはこれまでの町田戦と同じように、サイドチェンジや裏への長いボールをうまく使って、スペースをついていきたいところだと思います。
また、町田の守備陣はあまり高さはないように思いますので、うまくラリベイなどが落として拾う形を作ることで、プレスを回避したいところではないでしょうか。
いずれにせよ相手のコンパクトなところを突くのではなく、いかに外から攻めていくのかという展開になるのではないでしょうか。
一方で守備面においては縦への鋭い展開を、止めていきたいところだと思います。
町田はサイドへのスピードある攻撃が武器ですので、ジェフの懸念となっているサイドでの守備がこの試合でも注目だと思います。
セットプレーからの失点に関しては総失点が多い割にはそこまで多くない状況で、高さのある選手が多いことが要因としてあるのかもしれませんが、町田は動きでかわしてくる印象もあるので注意が必要だと思います。
ジェフは甲府、新潟に2連勝をあげられたとはいえ、新潟戦は内容も良くなく松本にも敗れてしまいました。
数試合に一試合はコンディションがはまって勝てる試合があるものの、そうではない多くの試合では基本的に苦戦している。
これが開幕時から続いている状況で、大きな改善の兆しを感じられないというのが実情ではないでしょうか。
その中でもどこか悪いのか。
どうやって改善していくべきなのかを考えながら、将来への可能性を模索していくしかないように思います。
ともかく、まずは相性の良い町田を相手に、良い結果を収めたいところではないでしょうか。