指宿が松本戦、町田戦と2試合連続でゴールを決めました。
これで指宿は今季5ゴールをマーク。
12ゴールの船山、10ゴールのラリベイに続いて、チーム内で3番目のゴール数となります。
指宿は大差のついたスコアで投入された方が、伸び伸びとプレーできているような印象もあります。
また、良くも悪くも流れに関係ない場面で、ゴールを決めることも多い気がしますね。
それだけマイペースというか、スコアに差がついている方が力みなくプレーできるのでしょうか。
偶然かもしれませんが、今季ここまで指宿がゴールを決めたリーグ戦で勝てた試合はありません。
今季初ゴールを上げた3月の徳島戦は1-4で敗れており、6月の山口戦は2ゴールをあげたものの2-2で引き分け、先日の松本戦は2-3で敗れて、先週末の町田戦も3-3で引き分け。
天皇杯でも指宿が1点目を決めた青森戦こそ2-2でPK戦の末に勝利していますが、神戸戦では指宿がゴールを決めたものの1-6で敗れています。
今年は特にチームとしての勝率が悪く、失点が多い状況が続いています。
それだけに点をとっても勝ち切れない試合が多い、チーム状況になっているとも言えるでしょう。
そのため結果的に指宿が決めても勝てていない試合が続いているということなのかも知れませんが、ちょっと珍しい状況のように感じますね。
また、町田戦などでは、3点ビハインドになって単純に前線へ放り込む展開が増えた。
指宿は連携で崩すタイプというよりも、1人で自由に打開する展開の方が得意なのかなとも思うので、ああいった展開になった方が良さが出せるのかもしれません。
特に町田はシンプルに放り込まれた方が、守りにくいサッカーをしているように思います。
ただ、自由にプレーした方がやりやすい選手とはいえ、自由にプレーしたところでそこまで安定した打開力があるタイプではないというのが悩みなのではないでしょうか。
また、先日の新潟戦ではスタメン出場しましたが、ポストプレーなどのミスが多く、そこから流れを掴みきれなかった印象があります。
スタメンになると細かな仕事も求められるだけに、苦戦するというところもあるのかもしれません。
特にラリベイと比べてしまうと、プレーが雑な印象を受けてしまいますね。
もちろん2人はタイプも違うでしょうし、ポストプレーをラリベイと比べるのはかわいそうな部分もあるのかもしれません。
しかし、ラリベイは松本戦でも前線でポイントになることで、チーム全体を押し上げる大事な役割を果たしていた印象で、得点面以外でもチームへの貢献度は非常に大きいように思います。
指宿はプレースタイルに関しても難しいところがある印象で、身長はあるけれど足元でのゴールが多い選手ですね。
ただ、そういったタイプにありがちな空中戦に弱いタイプというわけでもなく、高さもある選手だと思います
一方で足元の技術に関しては前を向いた時の仕掛けなどは意外なうまさも見せますが、細かなテクニックはあまり期待できない選手だと思います。
そう考えると、起用する方としては悩ましい選手となるのではないかと思いますし、ラリベイと2トップで起用していたのもそのあたりに要因があるのかなとも思います。
一発での得点力もありスケール感の大きな選手ではありますが、それが安定して発揮できていないということになるのでしょうか。
プレーの判断がもう1つで、能力はあるけれどその能力をうまく発揮する形を身に付けられていないとも言えるのかもしれません。
若い選手にはありがち未完の大器といった印象も受けますが、指宿は今年で27歳。
選手としての完成度を、高めていかなければいけない時期ではないかと思います。
ラリベイももうすぐ34歳となるベテランですし、いつまでジェフにいてくれるのかもわかりません。
さらにCFタイプは他にいない状況ですし、クラブとしても指宿にはもう一皮むけてほしいところなのではないでしょうか。
もちろんラリベイが退団すれば他の外国人FWを補強とするという可能性も出てくるでしょうが、チームに残る可能性が高いのは日本人選手ですし、日本人選手が一本立ちしてくれることが重要だと思います。
一方でクラブとしては、指宿のライバルになるような若手CFの育成も求められるということになるのかもしれませんね。