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横浜FCにレンタル移籍していた山本海人が契約満了

 昨年ジェフに加入し、今年は横浜FCにレンタル移籍していた山本海人の契約満了が発表になりました
 なお、山本海人横浜FCでも契約満了となっています。


 今季の山本海人は、横浜FCで開幕スタメンの座を獲得。
 そこから第7節の金沢戦まで、レギュラーとしてプレーしていました。
 しかし、その後負傷があって戦列を離れると、3月に鳥栖から高丘とトレードの形でレンタル移籍してきた辻が試合に出場していきます。


 21歳の辻はジェフアカデミーから鳥栖に入団した選手で、そこから6月までレギュラーの座を維持。
 しかし、6月からは大ベテランの南が守護神の座を獲得します。
 そのまま南がシーズンの最後までゴールを守る形で、海人は7月以降ベンチに入ることもありましたが、出場機会は序盤の7戦のみで終わっています。



 出場試合数は少なかったですが、シーズン序盤は活躍していた印象があります。
 ジェフ時代もそうでしたが、どちらかと言えばどっしりと構えて守るタイプで、安定したプレーぶりを見せていたと思います。
 ジェフでも可能性は見せてくれたと思うのですが、昨年は2試合しか出場していません。


 やはりエスナイデル監督は前に飛び出せて足元もあるGKを求めるので、タイプとして合わなかったのでしょう。
 それは2016年終盤の長谷部監督代行時代に活躍し、今年は愛媛で獅子奮迅の働きを見せた岡本にも言えることなのだろうと思います。
 岡本も本人のことを考えると、来年も愛媛でプレーした方が良いと思うのですが、どういった結論になるのでしょうね。



 気になるレンタル選手をまとめると、現段階ではこういった面々となるはずです。

GK:岡本(愛媛)、海人(満了)
DF:岡野(大分)
MF:高橋(山口)
FW:吉田(愛媛)

 レンタルで加入している選手もまとめてみます。

GK:高木和(満了)、ロドリゲス(満了)
DF:増嶋(柏)、下平(横浜FM)
MF:茶島(広島)

 特に気になるのがジェフからレンタルで移籍している選手の方ですが、経験が浅い若手選手が武者修行に行くというよりは、純粋に相手チームから戦力として期待されて移籍するパターンが多いように思います。
 そのため、ジェフでもやりようによっては、戦力になったのではないかという選手が多い印象を受けます。


 特に気になるのが、レンタル移籍した選手もレンタルで加入した選手もGKが多いこと。
 さらに、GKの契約満了が続いていることにもなりますね。
 それだけ効率の良いやりくりが出来ていないとも言えるでしょうし、GKに求めるものが特殊すぎるのではないかという疑問も残ります。
 


 戦力になりえる選手をレンタルで出して、戦力になりそうな選手をレンタルで補強しているわけですから、そこで無駄な労力が生じているのではないかといった印象も受けます。
 では、なぜそうなってしまったのかと考えると、単純に補強がうまくいっていないとも言えるのかもしれませんが、やはりチームとしての方向性が確立していないことに問題があるのではないでしょうか。
 また、現場レベルで選手をうまく使いこなせていないという問題もあると思います。


 スポナビ全国高校サッカー選手権に出場できない選手に関するコラムがアップされており、ジェフに加入する相澤に関しても取り上げられているのですが、そこにこのような記載がありました。

相澤は高校の途中から本格的にGKを始めた変わり種だが、昨年度の高校選手権で大活躍し、その身体的なポテンシャルの高さから一躍注目を集めることに。GKスキルの部分ではまだまだ粗削りなところがあるものの、「チームのスタイルを考えて、『蹴れるGK』を探していた」(稲垣雄也スカウト)という千葉の方向性と合致したことから獲得に至った選手だ。

 チームのスタイルを考えて『蹴れるGK』を探していたとのことですが、このチームのスタイルというのはエスナイデル監督のスタイルに関してなのか。
 それとも、クラブ単位で目指すスタイルに関して話しているのか。


 来季エスナイデル監督で成功するか否かは置いておくとしても、18歳の相澤がこれからの1,2年でいきなり正守護神の座を射止めるとは考えにくいのではないかと思います。
 高卒新人のGKを補強するということになれば、より長期的な視野を基に考えるべきでしょう。
 エスナイデル監督は足元の技術を求めているでしょうが、次の監督は守備重視で安定感を優先する…というのであれば、また育成もうまくいかずに選手の動きが無駄に多くなり、非効率な状況になってしまうかもしれない…。



 だからこそ、以前にも話したように、クラブ運営でまず大事なのは強化部やGMが確固たる方向性を明確にすることではないかと思います。
 こういったポリシーを持ってクラブを作り上げていくんだという強い意志を持って運営していかなければ、クラブは簡単にぶれてしまうでしょう。
 それをベースとして、どんな監督を選んでいくのを考えていくという順番が、本来の理想的な姿ではないでしょうか。


 そういったチームとしてのベースとなるビジョンが出来ていかないと、選手にとっても残念なケースが増えてしまうように思います。
 海人なども状況さえ合えば、この2年間でもっと活躍できた可能性のある選手ではないでしょうか。
 来年どうなるのかはわかりませんが、まずは良い活躍の舞台が整うと良いですね。