当ブログはプロモーションを含みます

2018シーズンを振り返る 矢田旭編

 2017年7月にジェフへレンタルで加入し、2018年からは完全移籍となった矢田。
 2018年は主力としてプレーしていましたが、試合に出続けていた印象はありませんでした。
 しかし、出場試合数でいうと40試合も出ており、熊谷と並んでジェフでは最多出場数となっていました。

 ただし、これが先発出場となると29試合に留まり、茶島と並んでチーム4番目のスタメン出場数に。
 出場時間も2823分で、4番目の成績となっています。
 それだけエスナイデル監督に重宝されていたものの、確固たるチームの主軸とまではいかなかったようにも思います。


 プレースタイルを見ても、中盤でパスを繋げてボールを持って仕掛けることも出来る選手。
 中盤で動き回ることが出来て、左足でのキックの精度も高い選手だと思います。
 オールマイティーなアタッカーということで、スタメン出場は伸びなかったものの、監督にとって使い勝手の良い選手ということだったのかもしれません。

 ただ、一方でパスワークに関してもピッチ全体に影響力を与えるほどではなく、仕掛けの鋭さにおいても飛び抜けた選手ではなかったように思います。
 守備に関してもサイズの問題があって、軽く見えてしまうことが多かった。
 結果的に器用貧乏になりがちな選手なのかもしれません。


 チームとして勢いに乗っている時は矢田の良さも目立ちますが、そうではないと消えてしまう試合も目立ちました。
 また、ボランチで起用するは守備などの面で不安が残り、ウイングで起用するには攻撃面で物足りない。
 そのためインサイドでの起用が一番良いのかもしれませんが、そのポジションがないと難しい状況になってしまう選手なのかもしれません。

 ただ、今年は町田が松本に移籍してしまいました。
 町田は運動量豊富に動き回ってパスを繋いで守備でも貢献できる、中盤のバイプレーヤーといった印象でした。
 攻守において試合を構成する上で、重要な選手だったと言えるでしょう。


 矢田は町田よりも技術面や仕掛けなどの部分では期待できるかもしれませんが、パスワークへの絡み方や守備面においては町田の方が計算できたのではないかと思います。
 しかし、ジェフは2列目が多いとはいえ、攻撃面に優れたアタッカーが多い印象ですから、どちらかと言えば矢田や茶島は町田に近い選手ではないかと思います。
 彼らが町田のようにチームの潤滑油になって、中盤の構築などにおいて貢献できるかが、今年気になるポイントの1つになるのではないでしょうか。

 言い方を代えれば、町田の移籍は矢田や茶島にとって、チャンスとなりうるのかもしれません。
 昨年は2人とも起用法などが安定しませんでしたが、スタメン定着が目標となる年になるのではないでしょうか。
 試合に出場出来ることに関して満足するだけでなく、チームを引っ張っていける存在になってほしいところではないかと思います。


 2人がそこまでの存在になれるのかどうかは、クラブの将来を考えても重要なのではないかと思います。
 そのためには、攻守にさらなるレベルアップを期待したいところではないかと思います。
 矢田もテクニックやサッカーセンスを実戦で使い切れているのかというと疑問が残るところもありますし、より継続的にプレーに絡めるようになることが目標となるのでしょうか。

 今年で28歳になるわけですから、ベテランの域に入りつつあるわけで、ピッチ全体に影響力を与えるプレーが求められるのかもしれません。
 重宝される存在から、なくてはならない存在へと進化できるかが、今後の矢田のサッカー人生を考えても重要なところなのではないかと思います。
 2列目のライバルもまた増えましたから、頑張ってほしいですね。