試合後にブログを書いてからスタッツを確認したら、愛媛はシュート10本だったのに対し、ジェフは3本のみだったことに吃驚しました。
確かにブログで試合の推移を書いているときにも、シュートチャンスがほとんど作れていないなぁとは思っていたのですが、ここまで明確に数字に出てしまうとショックも大きいですね。
それだけジェフとしては、攻撃を作れなかったということ。
愛媛からすれば良い守備をして、ジェフにチャンスを与えなかったということになると思います。
試合後にも書きましたが、愛媛は明確なジェフ対策をしてきたのではないかと思います。
愛媛は状況に応じて4バック気味になる時間もありましたが、基本的には5-4-1で1トップは無理をして追わず、サイドでボールを奪う形。
WBが引くことによって、ジェフのSHに走るスペースを与えない。
さらにボールサイドでジェフのSHが下がって受けようとすると、WBが付いていく形でマンマーク気味に対応していた印象です。
これによってジェフのSHにチャンスメイクをさせないのが、第一のポイントではないでしょうか。
しかし、単純にWBがSHについていってしまうだけだと、3バック脇にスペースが出来てしまう。
そこでWBが前に出ていったら、DFラインがスライドして4バック気味になる。
これが第二のポイントだと思います。
これを可能にしたのが前野と下川の左右CBで、両選手ともにサイドでプレーできる選手だからこそ、成り立つ方法だと思います。
特に松本からレンタルしてきた下川は本来左サイドの選手で、まだ23歳と若いにもかかわらず難しいタスクをしっかりとこなしていました。
SHからのチャンスメイクを封じられているジェフは、2トップがサイド裏を狙う動きが増えていきましたが、前野と下川がサイド裏をカバーすることによって有効な形をほとんど作れませんでした。
図にするとこのような感じに。
本来SBもこなせる選手が左右CBに入ることによって、スピード面などで優位に立ちサイド裏をカバーすることができるようになったと思うのですが、一方でサイズ的な不安などが出てくる可能性もあります。
さらにDFラインが4枚になることによって、中央の人数も減ることになります。
しかし、ジェフはサイド攻撃しかないので、サイド裏のスペースさえ消していれば怖くないという分析結果があったのかもしれません。
大事なのはジェフの動きに関わらず、横のスペースを開けないことだったのでしょうか。
アランは前への勢いこそありますが、中央でドンっと張るタイプではないだけに、シンプルに放り込むだけでは中央での強さは発揮できないのかなとも思います。
さらに愛媛はジェフのカウンターになると、アランをCBとボランチで挟み込み起点を潰しに来ました。
ここでもポストプレー時の強さという点では、やはりラリベイのほうが期待できたように思います。
特に2017年終盤などは苦し紛れのロングボールでもラリベイが強さとうまさでマイボールにしてくれたため、カウンターを作れたところが大きかったと思います。
しかし、愛媛戦でのジェフはラリベイのような選手がいないため、一度押し込まれるとカウンターの芽が作れずに相手を押し返せず、一方的な展開になってしまったのではないでしょうか。
組織的にアランの前への動きなどを活かせるチームになればいいのでしょうが、そうではないとなるとやはり強力なターゲットマンが欲しいと感じる試合でもあったように思います。
そうなるとクレーベがベストな状況でどこまでやれるのかが、注目となってくるのでしょうか。
ただ、いずれにせよ、サイドの裏狙いばかりでは対策を取られたときに厳しい。
今年は開幕前の練習試合でも点が取れていなかったですし、昨年終盤も得点面で苦労することが多かったと思います。
昨年は多くの得点を稼げたジェフですが、今年は得点面で苦しむ可能性もあるのでしょうか。