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レオナルド擁する新潟とホーム開幕戦

 開幕戦では愛媛を相手に、0-0で引き分けたジェフ。
 アウェイでの開幕戦ということを考えれば、勝点1という結果はそこまで悪くはないとは思いますが、1試合を通じてチャンスを作れず。
 守備も無失点で終えたとはいえ、決して褒められるような出来ではなかったと思います。

 それでも柏戦、愛媛戦とハイプレスに行けている時は、相手を押し込むことが出来ていた。
 愛媛戦はアウェイであまり走れませんでしたが、ホームではコンディションの良い状況で戦えるかもしれません。
 ハイプレスから相手を押し込む時間を長くして、その間に点を取るというのが狙いとするパターンになるでしょうか。


 今年のホーム開幕戦の相手は、新潟となりました。
 雪国の新潟はアウェイ連戦のスタートとなっており、ホーム開幕戦は3月9日の柏戦となるそうです。
 先週末の新潟は、京都相手に0-0で終わっています。

 新潟の注目は、カウエとレオナルドのブラジル人コンビではないでしょうか。
 昨夏、大宮からレンタル移籍したカウエは球際にも強く、自分でゲームも作れて、決定的なプレーも期待できるボランチだと思います。
 ただ、パススピードはあるものの、若干ミドルパスがずれるところがあるのが課題でしょうか。


 レオナルドは昨年鳥取に加入しJ3得点王となって、チームを3位にまで押し上げました。
 シュートセンスがあっていろいろなシュートパターンを持っているだけでなく、ポジショニングも良く得点への嗅覚のあるストライカーだと思います。
 また懐が深いボールの持ち方も特徴的で、前線でタメを作ってラストパスも出せる選手だと思います。

 ただ、レオナルドも守備には課題がある印象です。
 要所要所でチェイスには行くものの、継続して広範囲を追うことはできないタイプ。
 そこが新潟において、悩みとなる可能性もあるかもしれません。


 新潟のチーム状況を振り返ると、昨年J2に降格して鈴木監督でスタート。
 しかし、大きな結果は残せ、8月7日に片渕ヘッドコーチが昇格し、現在も指揮を執っています。
 片渕監督はチーム全員が真面目にプレスをかけ、チームとして戦うスタイルを実行している印象です。

 京都戦でもチームとしてプレスがかかっている時間帯の方が、良いリズムを作れていたように思います。
 それだけにプレスを継続的にかけられないレオナルドの扱いは、難しいところがあるように思います。
 レオナルドのところからプレスの穴が生まれて、そこから攻め込まれる展開も目立ってしまいました。


 このあたりが、若い日本人監督の陥りやすい悩みではないかと思います。
 木山監督も全員が勤勉に働くことをベースとしたチーム作りをしているだけに、異物感のある外国人選手を使いこなせないところがあったと思います。
 かといって、11人が真面目に戦うだけのチームでは、良いチームにはなったとしても、そこからの大きなステップアップは期待できないかもしれません。

 片渕監督は悩みながらも、今のところはレオナルドを活かそうと健闘しているのではないかと思いますし、京都戦でもレオナルドを90分間プレーさせていました。
 攻撃時にもボールを奪うと素早くレオナルドへ供給し、一発での打開を期待するなど持ち味を出そうとしていたように思います。
 レオナルドと田中達也を組ませたのも、田中に守備面でのフォローを期待したところがあったのでしょう。


 レオナルド個人に関して言えば、守備を免除されている分、攻撃面で釣りの来る活躍が出来るかどうかではないでしょうか。
 京都戦でも惜しいシュートなどはありましたし、ゴールに直結するプレーが出来る選手としての雰囲気は感じました。
 ただ、実際にゴールに絡むことが重要であり、早い段階で結果を残すことによって守備面を免除されていることに対する"言い訳"が欲しいところではないかと思います。

 レオナルドを活かす形にこだわるのであれば、最終的にはよりレオナルドがさぼっても許されるような守備組織を作る必要があるのかなとも思います。
 今はまだ昨年の4-4-2がベースとなっている印象ですすし、これだとサボったところから相手に攻撃を作られてしまう。
 ただ、一度形としては出来つつあったスタイルですし、そこを大きく変えるには勇気が求められるのかもしれません。


 レオナルド中心の話となってしまいましたが、現在の新潟には戸嶋や渡邉新太、 渡邊泰基や新井、川口など、20歳前後の若く有望選手たちがたくさんいます。
 昨年16位と大きく低迷してしまいましたが、若い選手たちが活躍していることは、大きな救いだったのではないでしょうか。
 今年は若い選手たちの勢いも込めて、チームとしての結果も欲しい状況なのではないかと思います。

 ジェフとしてはレオナルドを中心とした攻撃に警戒しつつも、レオナルドのところからビルドアップを開始して、新潟を押し込みたいところではないでしょうか。
 それに加えてハイプレスをかけていくことで、自分たちの時間を作って先制点を奪う。
 これが理想的な展開と言えるのかもしれません。


 しかし、押し込んでいるうちに点が取れなければ、苦戦する可能性もあるのかもしれません。
 両チームともに開幕戦ではゴールを決められていないですし、セットプレーも重要な試合となるのかもしれませんね。
 愛媛はかなりジェフのセットプレーにも警戒していた印象でCKも与えなくなさそうでしたが、新潟がどこまでジェフ対策をしてくるのかにも注目ではないでしょうか。

 昨年のジェフ対新潟戦は5月12日にはホームでジェフが1-2で敗れ、7月29日にアウェイで2-1で勝利しています。
 そのためイーブンな結果となりますが、7月末の対戦直後に鈴木監督が解任され、片渕監督が就任しています。
 片渕監督になってからの新潟とは初対戦となりますから、どういった戦い方をしてくるのかにも注目ですね。