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昨年7月以来の3連敗 ホームで甲府を迎え撃つ

 今週末に行われるリーグ戦が、早くも8月最後の試合ということになります。
 ジェフはホームで甲府を迎え撃ちます。

 今年の甲府は開幕戦から8試合負けなしと、好調なスタートを切りました。
 しかし、4月14日の水戸戦で初黒星を上げてからは、勝ったり負けたりといった状況に。
 7月は1勝しかできずに負け越すと、8月に入って町田戦、徳島戦には勝利するものの、前節山口戦では0-1で敗れています。

 それでも、現在12勝7分9敗で7位。
 勝点4差で6位山形を追う状況ですから、PO圏内を争う上でも上位に食らいついていければいけない立場となっています。
 対するジェフは現在7勝9分け12敗の17位ですから、当然甲府が格上ということになります。


 甲府の特徴はやはりピーター・ウタカやドゥドゥを中心とした、強力な攻撃陣ということになるのではないでしょうか。
 カウンターの作り方も上手く、逆サイドへの意識付けも特徴ではないかと思います。
 ただ、どうしても最後はウタカなどにボールを集めるだけに、ウタカのところで相手に勝てれば強いものの、相手に警戒されて止められると苦しくなるところがあるイメージです。

 なお、ジェフ戦ではドゥドゥが出場停止となりますので、代わりとなる選手がどういったプレーを見せるのかに注目です。
 甲府はこの夏にジュニオール・バホスを岐阜に放出し、ブラジル人FWアラーノを獲得しています。
 しかし、まだ試合に出ていないだけに、ジェフ戦でお披露目となるかにも気になるところです。

 また、守備においては、シーズン序盤よりも前でのプレスの意識は高まっているのではないかと思います。
 しかし、そのプレスをかいくぐられると、低めの5-4-1でスペースを埋める守り方になる傾向は変わらず。
 その状況での守備に厚さが足りない印象があり、そこから劣勢となる課題もあって勝点を伸ばしきれていないのかなとも思います。


 一方のジェフは、前節大宮戦に敗れたことで、3連敗となってしまいました。
 3連敗は今季初めてで、昨年7月以来となるそうです。
 降格圏内の栃木との勝点差も6と、苦しい状況が続いています。

 前々節愛媛戦では、工藤と米倉を右サイドでスタメン起用。
 工藤はなぜ今まで使われなかったのかと感じるほどのプレーを見せていたと思いますし、米倉もやはりゲリアよりは飛び出しやクロスの質などで期待できると思います。
 また、前節大宮戦での4-1-4-1も上手くはいかなかったものの、工藤を中央で使えたり2列目の選手を多く並べられたりといったメリットは考えられると思います。


 それぞれに可能性は考えられるわけで、今後どういったシステムを選び、どういった戦い方を実行して、それを熟成していくのかが重要となっていくのでしょう。
 ただ、江尻監督が就任してからもう半年。
 にもかかわらず、いまだに「今後どういった戦いを選択していくのか」というよう話をしていること自体が、大きな問題ではないかと思います。

 工藤のパスセンスにせよ、米倉の飛び出しからのクロスにせよ。
 あるいは為田の仕掛けか、船山のチャンスメイクか、堀米の左足か…。
 または4-1-4-1にせよ、4-4-2にせよ、3-6-1にせよ、それぞれに良さはあると思うし、可能性も秘めていると思うだけに、今になってもチームの軸を絞れていないというのは、それだけチーム作りの後れを示していることになると思います。


 もちろん江尻監督はシーズン途中の就任である上、チームのベースを作れなかったエスナイデル監督の後任ということで難しいところもあるでしょう。
 しかし、同じシーズン途中の就任でも、岐阜に就任した北野監督や東京Vの永井監督は、どういったサッカーをしたいのか、就任当初から方針をしっかりと打ち出しているように見えます。
 なお、北野監督や永井監督は、江尻監督よりも後に就任しています。

 やりたいサッカーを示しても上手くいかない、成績が上がらないということもあるでしょう。
 それでもやりたいサッカーが明確であれば、そこから何が足りないのか、何が必要なのかがはっきりしてくるはずです。
 けれども、江尻監督の場合、そのやりたいサッカーがフラフラしているように見えるわけですから、それ以前の問題となってしまう。


 ようするに、PDCAサイクルのPlan(計画)が頻繁に変わってしまっている。
 それではいくらDo(実行)をして、Check(評価)をして、Action(改善)しても、また違う問題が出てきてしまうし、熟成も進んでいかないのも当然のこと。
 そうなればいくら理論的には優れた計画だとしても、江尻監督の中では計画が成立していたとしても、周りからは期待はしづらい状況となっていくのではないでしょうか。

 心情的に言えば、長くクラブに在籍している江尻監督に頑張ってほしいと思う部分もあります。
 しかし、プロのスポーツクラブである以上は、心情だけでは物事を片付けられない。
 現状を冷静に考えれば、来年度も続投することには賛成しかねる状況ではないかと思います。


 そうなればまた監督を変えることになってしまうわけですが、関塚監督もエスナイデル監督も引っ張りすぎて失敗したところがあると言えるでしょう。
 ジェフにおいてあくまでも大事なのは、単純に監督を継続することではなく、優秀な監督を招聘した上で続投すること。
 逆説的に言えば、優秀ではない監督を続投しないという判断も大事になってくるわけですから、監督をしっかりと見極めることが何よりも重要です。

 その前に残留争いということにもなってくるでしょうが、そこは戦力差もあるわけですから、冷静に考えればよほどのことが起きない限りは大丈夫なのではないかと私は思います。
 けれども、監督やチーム目線で考えると、残留争いの立場にいるからこそ、そこを逆手にとって危機感を煽って、チームに奮起を促すこともできるはず。
 それくらいのことが出来なければプロの監督とは言えないでしょうし、メンタル的なコントロールといった部分も重要だと思います。

 現状ではチームも監督もマイナス評価を付けざるを得ない状況だと思いますから、厳しく見ざるを得ないのではないでしょうか。
 ここからは、どれだけ挽回できるのかという状況となってくるように思います。
 まずは甲府戦、ホームですし前回は勝てているわけですから、何とか連敗を止めてほしいところです。