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佐藤寿人「厳しいことを言うと変わらなきゃいけない」

 ジェフ公式サイトによると、栃木戦後に船山が勇人引退の話の流れから「J1に上げて終わりたい」と話していたそうです。
 船山は去年の夏に「魅力的なオファーがあればいなくなるかもしれない」と答えていたので、心境の変化でもあったのでしょうか。
 もちろんその時もあくまで良いオファーがあればという話ではありましたが、今回のコメントではジェフで昇格を成し遂げたいという意欲を強く感じます。

 Jリーグの公式サイトにも、以下のような話が出ています。

船山貴之「いまは昇格できる、できないの問題ではなく、それ以前に勝ち切れていない。弱い気持ちは捨てないといけない。自分も来年、33歳でいつ引退してもいいぐらいの年齢。ケジメは必要だし、どういうタイミングかは人によるが、自分は性格的に昇格させて終わりたい。でもあと4、5年はやる」

 最終戦直後ですし感情的になっていた部分もあるのかもしれませんが、ファンやサポーターとしては嬉しいコメントですね。
 ジェフに骨を埋める覚悟が出来たということなのでしょうか。

 正直、今季の船山はシーズン中に気持ちが切れていた部分もあったのかなと思うこともありましたし、今年限りで退団する可能性もあり得るのではないかと考えていました。
 船山ならJ1は難しいにしても、J2ではそれなりのオファーがあるかもしれません。
 ジェフとの契約年数が残っているのかもしれないし、年俸などの問題もあるのでしょうから単純には言えないのでしょうが、それでも来年いなくてもおかしくない選手ではないかと思っていたので少々意外でした。


 また、米倉も「J1昇格を成し遂げたい」とコメントしています。
 米倉に関しては現在G大阪からのレンタルということになっていますが、ジェフ加入の段階で完全移籍が内定していたのでしょう。
 そもそもG大阪では戦力外だったわけですし、ここからまた別のクラブを探すのは無駄な労力になりかねません。

 まだJ1のシーズンが終わっていないので発表になっていませんが、そちらが終わればいろいろと動くのかもしれません。
 他にジェフは、鈴木、新井、増嶋、ベラスケス、茶島、クレーベがレンタル加入選手。
 この中でも特に新井は確保したい選手だと思いますが、増嶋などは年齢も含むと来季は難しいのかなとも思います。


 一方で岡本、岡野、溝渕、杉山、高橋、吉田、山本、古川が、現在レンタルで他チームに移籍中。
 若い選手が多いだけに、うまくやりくりしなければいけないのではないかとも思います。
 しかし、こうやってまとめるとやはりレンタル選手が多い印象で、それだけ選手のやりくりがスムーズにいっておらず、無駄が多いように思えます。

 ここ数年のジェフは契約満了選手などの発表が遅いので、ゆっくりと待つしかないのかもしれません。
 しかし、何度も言うとおり、チームの体制が変わるだけに、このオフでの準備が極めて重要となるのではないでしょうか。
 今季の順位を考えると1つ間違えば降格もあり得るわけで、今から来年の戦いは始まっているといえると思います。


 栃木戦後のコメントに戻ると、船山も米倉も「ふがいない」と話しているのが印象的です。
 こういったコメントは単純にチームの成績に対して発せられることも多いと思うのですが、実際に選手たちもふがいない面があったと思います。
 特に船山や米倉は年齢も考えればチームを引っ張る存在にならなければいけなかったと思いますが、そこまでの力を見せられなかったといえるのではないでしょうか。

 特にシーズン後半は昇格も降格もなく中だるみ感が出ていたようにも思いますが、そこでリーダーシップを発揮するような選手もいなかった。
 江尻監督は以下のように話していますが。

江尻篤彦監督「勇人がいなくなったあと、誰かにリーダーシップをとってもらって、同じ方向性を持って、選手の中でまとまりを出してもらいたい」

 勇人は本来、そこまでリーダーシップのある選手ではないと思います。
 船山もそうですが、自分の背中を追って来いというタイプだと思いますし、自らチームをまとめるというようなキャラクターとは少し違う印象です。


 キャプテンという意味では、やはり寿人の方がイメージが強いですね。
 広島、名古屋でもキャプテンを務めていますし、何よりユース時代も寿人がキャプテンでした。
 ただ、今年の出場時間を考えれば、来年残ったとしてもキャプテンには選びにくいのではないかとも思わなくもありません。

 しかし、本来はコンスタントに試合に出場できる、次世代の選手にキャプテンを任せたいところではないかと思うのですが、現状だと候補は少ないようにも思います。
 その寿人は以下のようなコメントを。

佐藤寿人「今季は悔いしかない。自分も覚悟を持ってジェフに戻ってきた。厳しいことを言うと、変わらなきゃいけない。自分1人が(千葉に)入ることで良い結果を出せるとは思っていなかったが、上向きにはさせられるとは思っていた。その力にもなれなかったのは悔しいし、兄が引退を決断する結果になってしまった。もう少し良い結果であれば、その決断に至らなかったかもしれない。」

 寿人も変わらなければいけないと話している。
 それを読むとやはり尹監督就任時の会見は、いろいろな意味で緩すぎるのではないかと思ってしまいます。
 特に勇人の引退に対しての最後の一文は、非常に重いものがありますね。

 いろいろな人々のために、やはりジェフは変わらなければいけない。
 もちろん変わるというのは簡単ではないと思うけれど、少なくとも変わるための努力をしなければいけない。
 それを示せるかどうかが、このオフのテーマとなるのではないでしょうか。