開幕戦全戦を見た上で2020年J2順位予想 その3

 その2までが1位~8位ということで、上位予想ということになります。
 本日から中段に予想したチームを見ていくことになるのですが、今年はプレーオフもなくなっただけにシーズン終盤は見所が薄くなってしまうかもしれませんね。
 それでも試合ができれば、それ以上の文句は言えないような状況だと思いますが。

9位:長崎(開幕前予想:10位)

 
 今回9位に予想した長崎ですが、あまり印象が変わっていません。
 確かに亀川、米田などを中心としたサイド攻撃はスピード感があって、勢いを感じる部分もありました。
 さらに、湘南から加入したフレイレ、清水から加入した二見はさすがの強さを感じ、昨年物足りなさも感じたCBを埋めることにも成功しました。

 ただ、手倉森監督の得意とする4バックから3バックに変更して開幕戦に臨んだものの、チームとしての印象にはあまり変化を感じませんでした。
 攻守においてバランスを重視するサッカーですが、J2だと戦力に限りもあり、それだと中途半端になりがちだと思います。
 試合展開も栃木相手に1-0で勝利したものの、苦戦する時間帯が長かった印象です。


 また、昨年22ゴールを上げ、J2得点ランキング3位となった呉屋が抜けたダメージも大きいと思います。
 加入した富樫も良く走って戦える選手ではあると思いますが、昨年の町田でも30試合に出場し5ゴールに終わっていますし、呉屋ほどの得点は期待できないのではないかと。
 富樫だけでなくその他の選手も含めて、ゴールを奪う形を作っていきたいところなのかもしれません。

 補強で言えば、CBの強化に成功した分、FWの補強に関しては苦戦したということになるのでしょうか。
 また、昨年はピッチ上で君臨していた秋野とカイオ・セザールのボランチコンビが、開幕戦ではもう1つだったようにも見えました。
 単純にコンディショニングの問題もあったのかもしれませんが、基本的には2人が中心となって戦うチームなのではないかと思いますので、再開後に改善されているのか気になるところだと思います。

10位:新潟(開幕前予想:11位)

 
 アルベルト新監督が就任して予想しにくかった新潟ですが、大きくは予想順位を変えませんでした。
 元バルセロナスカウトということで注目の高い監督でしたが、バルセロナ風のサッカーにはなっていなかったように思います。
 クラブはバルセロナ風のサッカーを望んでいたかもしれませんが、本人にはその気がなかったのかもしれません。

 4バックの状態からボランチが下がって3バックになるなど、ボールを握って主導権を握ろうとしている印象は受けました。
 しかし、長いボールも多かったですし、パスワークのパターンもあまり多くなかったように思えます。
 欧州風ではあったものの、そこまで特殊なパスサッカーではなかったと言えるのではないでしょうか。


 それでも新潟に強みがあるのは、戦力面だと思います。
 舞行龍、渡邉新太、堀米などに加えて、新加入のロメロ・フランク、大本、小島も開幕スタメンに名を連ねました。
 さらに、チームに残ったクレビーニョだけでなく、ボランチのゴンザレス、CBのマウロもスタメンに選ばれ、途中投入されたCFファビオにも可能性を感じました。

 昔からブラジル人補強のうまい新潟ですし、ファビオなどがブレイクする可能性も十分あると思います。
 ただ、一方で今回の新型コロナウイルスの影響で、9月、10月にはクラブが倒産する懸念があると新潟の社長が述べています
 これは他クラブにも同様の心配があるのかもしれませんが、大きな株主がいない分、厳しいところがあるのかもしれません。

11位:京都(開幕前予想:9位)

 
 京都は予想順位を2つ下げました。
 ある程度予想通りではありますが、新加入のウタカは個人での打開力は強烈なものがあるものの、弊害も大きい選手だと思います。
 守備面でも不安があるだけでなく、攻撃面でもボールを握ってしまう分、攻撃のリズムが作りにくくなってしまう。

 また、中田監督の退団も大きな影響が出ている印象で、ウタカの存在を差し引ても、昨年程のこだわりを持ったパスサッカーができていないように思います。
 直接的な指導はコーチに任せていたといわれている中田監督ではありますが、そういった体制でも最終的にチームをまとめるのは監督の役割。
 實好コーチが昇格という形で監督に就任したもののサッカーのイメージが変わってしまったことからも、サッカーにおける監督の重要性がまた強く感じられるところだと思います。


 それでも庄司、金久保、宮吉、黒木などは開幕戦でも良いプレーを見せていましたし、清水から加入した飯田や徳島から加入したヨルディ・バイスも能力の高さを感じました。
 タレントは豊富なチームだと思いますので、そういった選手たちの手綱をどう締めるのか。
 そこが監督の腕の見せ所でもあるのではないでしょうか。

 心配なのは、昨年のイメージを引きずって、中途半端なチームになってしまうことなのかもしれません。
 そもそも昨年のような丁寧なパスワークにウタカは合わないと思いますし、實好監督のサッカーを築き上げていかなければいけないと思います。
 この長い中断を使って、具体的な方向性を再確認する必要があるのかもしれませんね。

12位:町田(開幕前予想:16位)

 
 大きくイメージがアップしたのが町田でした。
 増田、小林友希、ロメロ・フランク、富樫などが流出。
 戦力的には厳しい印象で、それが16位と下位に沈むのではないかという開幕前の予想に繋がりました。

 しかし、開幕戦では鹿島からレンタルで加入した21歳の小田、仙台からレンタルで加入した21歳の吉尾、G大阪からレンタルで加入した21歳の高江、米子北高から2019年に入団した佐野と若い選手がスタメンで活躍。
 それに加えて、ステファンとマソビッチも、しっかりと走れてテクニックのある選手でした。
 さらに、それらをGK秋元とCB水本のベテランが支える構図で、目立たないものの素晴らしい補強をしたのではないかと思います。


 ポポヴィッチ監督によるワンタッチでのパスワークにも可能性を感じましたし、守備でも若い選手が多いこともあってハードワーク出来る。
 昨年のように特徴的なコンパクトサッカーではないにしても、狙いはしっかりと見えていたように思います。
 ただ、開幕戦となった甲府戦では0-0で終わっており、どうやって得点を取るかが課題となるでしょうか。

 その点も含めてキーマンとなるのが、平戸でしょう。
 2018年にはプレースキッカーとして大活躍し8得点17アシストとチームに貢献した平戸ですが、昨年鹿島に復帰してからは活躍できず夏に町田に復帰という形になっています。
 今年はFWで起用されていますが、2018年のようにセットプレーに力を入れるチームではないかもしれませんし、流れの中でもゴールに絡むことが重要となってくるのではないかと思います。