前回のアメリカGPでもポイントを獲得し、全体的なペースも上がって、少しずつ評価を回復している角田。
先週末行われたメキシコGPでも金曜日からタイムは良く、FP3では久々にガスリーの前に立つ6番手タイムを出しました。
しかし、この週末角田はエンジン交換をしなければならず、15番グリッド降格が決まっていました。
グリッド降格もあって予選では逆にソフトタイヤを積極的に使い、Q3まで進出して9位で終えています。
けれども、そこからが不運続きで、予選ラストアタックではスリップストリームを使いチームメイトのガスリーを引っ張ってあげた角田ですが、その後ペレスを先に行かせるためにコースアウト。
にもかかわらず、ペレスは角田に釣られる形でミスをしてしまい、ペレスを邪魔をしたとしてレッドブル陣営の首脳から批判を浴びてしまいます。
ただ、これに関しては、特に気にすることはないでしょう。
F1では自分たちを擁護するために他者を批判することなど珍しくもないですし、今回は多くの関係者が角田を擁護しています。
最終的にレッドブル首脳陣も釈明していますし、レッドブル陣営の言い訳として捉えられたのではないかと思います。
しかし、さらに残念だったのがレースで、角田はスタート直後の多重クラッシュに巻き込まれ、早々にリタイアしてしまいました。
上位のボッタスが接触してスピンしたことで、コーナーで多くのドライバーが行き場を失い、角田もクラッシュしてしまった形となります。
角田としてはコース外に出れば避けられたかもしれませんが、接触したオコンより前に出ていましたし、あそこで避ける判断をするのはかなり難しいと思います。
ここ数年のF1はスタート直後の多重クラッシュが非常に少なくなっていますが、以前は珍しくありませんでしたし、今回もレーシングアクシデントと捉えるべきでしょう。
強いて言うのであれば、こういったクラッシュに巻き込まれないためにも、上位グリッドにいるべきなのでしょうが、今回はエンジン交換による降格があっただけに、仕方がないですね。
角田としてはこの不運でここ数戦の勢いを止めないように、次で頑張ってほしいところだと思います。
上位争いでは、レッドブルのフェルスタッペンが力強いレースを見せて優勝。
2位にはハミルトンがつけ、3位にはペレスがハミルトンを猛追しながらフィニッシュとなりました。
下馬評通りレッドブルが勝利したメキシコGPでしたが、フェルスタッペンは圧勝しペレスもハミルトンに追いつくなど、2人が共に速さを見せたことが、ライバルへのプレッシャーになっていくかもしれません。
ペレスは母国で表彰台に上ったことになり、スタンドは大歓声で沸いていました。
小林可夢偉のライバルとしてザウバーでしのぎを削ったペレスですが、その後は評価を落とした年もあり、紆余曲折を経てここまで来たことになります。
ここまで粘ってF1で戦い続けたことが、母国での表彰台に繋がったのだと思いますし、角田も簡単には諦めずに頑張り続けてほしいですね。