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波乱のサウジアラビアGPを経て同点首位で最終戦へ

 初開催となったサウジアラビアGP。
 市街地コースにも関わらず、直線が長く高速コーナーも多い、抜きどころのあるレイアウトではありました。
 しかし、コース幅は狭く、ランオフエリアも少なく、壁が真横にあることも多い、危険なサーキットでもありました。

 それによりF1でも同時開催のF2でも大きなクラッシュが非常に多く、セーフティカーが何度も出動する状況に。
 さすがにちょっとF1やF2をやるにしては、サーキットサイズが小さすぎるのではないでしょうか。
 カートのコースをF1で走るのは無理があるように、いくら良いレイアウトでもサイズ感というものがありますし、何か起こってからでは遅いですから、来年以降はいろいろとやり方を考えなければいけないのではないかと私は思います。


 そのサーキット特性もあって、波乱の多い展開となってしまいました。
 まず予選ではフェルスタッペンがラストアタックでセクター2までトップタイムだったにもかかわらず、最終コーナーでクラッシュ。
 ライバルのハミルトンがポールを取り、フェルスタッペンは3番手グリッドになりました。

 しかし、レースではミック・シューマッハーのクラッシュによるレッドフラッグでピット戦略が異なったことなどもあり、逃げるフェルスタッペン、追うハミルトンという展開に。
 その後もフェルスタッペンがコース外でハミルトンを追い抜きペナルティを受けるも、レッドフラッグ直後に抜き返すなど激しいやり合いが続きました。
 ここでも2人のドライバーが他を寄せ付けない速さを見せ、1対1の勝負が続いていきます。


 そして、大きな問題となったのが37周。
 その直前にフェルスタッペンが強引にハミルトンをブロックしたということでペナルティが出たため、フェルスタッペンはハミルトンに前を譲らなければいけませんでした。
 しかし、直線で減速したこともあって、後続のハミルトンと接触するというアクシデントに。

 その後もマシンは走り続け、ハミルトンは自力でフェルスタッペンを追い抜き優勝。
 フェルスタッペンは再三ペナルティを受けながらも、2位で終えました。
 これによってチャンピオンを争う2人が同点で、今週末の最終戦アブダビGPを迎えることになりました。


 フェルスタッペンは2戦前のブラジルGPでも、ハミルトンに追われる展開となりましたが、強引なブロックをして警告を受けています。
 相手よりスピードのない状況で無理をしてしまうところがある印象を受け、そこが若さというか、課題ということなのでしょうか。
 相手より前を取るためには仕方がないとはいえ、賢いレースが出来ていないようにも見えます。

 そのブラジルGPから一気にメルセデスのパフォーマンスが良くなり、レッドブルホンダは窮地に立たされています。
 ホンダ最終年となる今シーズンですが、最後を飾るのは難しくなってきたかなといった状況です。
 簡単にF1から撤退したように見えなくもないですし、そう都合良く勝ち逃げは出来ないということなのかもしれません。


 一方で角田は予選から好調で、Q3では渋滞にはまりラストアタックを決めきれなかったものの8番手スタート。
 スタート直後こそ苦労していましたが、その後はペースを上げていました。
 しかし、ベッテルを抜こうとしたところでクラッシュし、14位で終えてしまっています。

 やはり角田の課題は、調子がいい時にしっかりと結果を残すことだと思います。
 パッシングに関してもタイミングなどが課題で、サッカーで言えば良い選手だけど決定力がもう1つといったところでしょうか。
 課題だったペースはシーズン終盤に上がってきており、周囲の評価も少しずつ盛り返している印象ですから、明日からの最終戦はしっかりと結果を出して今季をいい形でまとめ上げてほしいと思います。