第11節 ジェフ 1-1 東京V ソロモンのポストから高木俊幸が先制するも試合終盤に猛攻を浴びる

 気温が高い中での試合ということで、終盤のジェフは完全に足が止まってしまった印象でした。
 やはり夏場になってくると、プレッシングサッカーは苦しくなってくるのでしょうか。

 そんな中でも、内容はそこまで悪くなかったと思います。
 相手が非常にアグレッシブなスタイルを展開してくることもあって、その背後を狙える展開もあった。
 アタッキングサードにおける攻撃作りは相変わらずですが、いくつかチャンスも作れていました。


 一方、守備に関しては、何度か危ない形も作られており、完璧ではなかったようにも思います。
 5‐4‐1で守る時間が長いこともあって中盤を取られることも多かったですし、今後暑くなって同じような展開が増えるのであれば心配ですね。
 また、東京Vの場合、そこからサイドで新井や杉本など、スピードあるドリブラーがいたのも驚異でした。

 それでも何とか引き分けに終わったということで、最低限の勝点は取ったことになります。
 しかし、また引き分けということで、勝ちきれない試合が続いてしまうことにもなってしまいます。
 まだそこまで気にする段階でもないのでしょうが、順位もずるずると下がってきていますし、見た目以上に成績は苦しい状況になりつつあるようにも思えます。

■東京Vがボールを持ってジェフが守る展開

 ジェフはレオンソがメンバー外、秋山が控えでソロモンと末吉がスタメン復帰。
 サブには高橋が久々に入りました。

 連敗中の東京Vはバスケスバイロン、森田、加藤蓮が控えに回って、元ジェフ小池、石浦、深澤がスタメン。
 元ジェフ井出は外れましたが、ジェフでもプレーしたGK高木和はこの日もスタメン。
 堀監督の新型コロナウィルス陽性判定を受け、徳島でも指揮を執った長島コーチが監督代行に。


 キックオフ直後からチャンのパスミスなどで攻め込まれていましたが、5分にはジェフの攻撃。
 右サイドからのCK。
 田口が蹴るとファーで鈴木大輔が競り勝ち、ニアでチャンが飛び込みますがゴールの右。

 序盤のジェフは積極的なプレスをかけていき、ボールを保持してする展開も目立ちます。
 しかし、10分過ぎからは、東京Vがボールを持つ時間が長くなっていきます。
 ジェフは5‐4‐1で引いて、待ち構える流れに。


 ジェフの防戦が続きましたが、23分にはジェフの決定機。
 見木とソロモンのプレスで、見木がCB馬場からボールを奪います。
 そのまま見木が長い距離を独走しシュートを放ちますが、ゴールの左を逸れます。

 27分にもジェフの攻撃。
 中盤で得たFK。
 少し距離があるエリアでしたが、高木が狙うとGK高木和がはじき出します。


 31分、東京Vのチャンス。
 左サイドからのCKを梶川が担当。
 ファーの小池がフリーになってボレーを放ちますが、枠を捉えきれず。

 36分にも東京Vのチャンス。
 左サイドからのパスワークで、中央へ侵入していきます。
 梶川のワンタッチパスを受けた佐藤凌我がシュートを放ちますが、ゴールの右を逸れます


 39分にはジェフの攻撃。
 CKの流れから、田口が左サイドで1人をかわして左足のクロス。
 ソロモンが競り勝ちますが、GK高木和がセーブ。

 その後も東京Vがボールを持って、ジェフが守りながら隙を狙う展開。
 しかし、スコアは動かず0‐0で折り返します。

■先制するも終盤に攻め込まれ1‐1の引き分け

 後半立ち上がりからジェフが再びハイプレスをかけていき、東京Vもその裏を狙っていく激しい展開。
 50分にはジェフの攻撃。
 右サイドから新井一耀、田口と繋いで、見木がミドルシュートを狙いますが、GK高木和の正面。

 52分、ジェフが先制。
 ソロモンが3人に囲まれながら、ワンタッチで前へパス。
 高木が抜け出してシュートを放って1‐0。


 59分、東京Vは石浦、深澤に代えて、森田と加藤蓮を投入。
 60分、ジェフはソロモンを下げて、サウダーニャを起用。
 失点直後は東京Vが猛攻を仕掛けていきますが、ジェフも徐々に盛り返していきます。

 64分、ジェフの攻撃。
 GK高木和の繫ぎのパスが精度を欠き、田口が前線の見木へ。
 見木が仕掛けてシュートを狙いますが、相手DFがブロック。

 69分、東京Vは梶川、小池を下げて、阿野、バスケスバイロンを投入。
 70分、ジェフは高木、末吉、福満を下げて、高橋、秋山、米倉を起用。
 高橋はそのままインサイドに入りました。


 75分、東京Vは山越を下げて杉本を投入。
 加藤蓮がCB、山本、森田のダブルボランチ、杉本が左WB、阿野と新井がシャドーの3‐4‐2‐1になりました。
 しかし、83分には山本をDFラインに下げて、再び4バックに戻したようです。

 80分、東京Vが流れるようなパスワークから同点ゴール。
 馬場からの縦パスから、杉本などが触って前方へ。
 佐藤凌我が抜け出してシュートを放ちゴール。


 82分、ジェフは田口を下げて小林を起用。
 失点後は東京Vが勢いを増していきます。
 ジェフは運動量も落ちて、防戦一方に。

 88分、東京Vの決定機。
 左サイドで押し込んでいって、杉本が高橋をかわしてクロス。
 佐藤凌我がニアでヘディングシュートを放ちますが、ポスト直撃でゴールならず。
 その後も東京Vが攻め込みますが、1‐1の引き分けに終わりました。

■5‐4‐1で引いて守る守備に不安を感じる展開に

 東京Vは基本的にSBが高い位置を取り、2CBでパスを回すスタイル。
 ワイドでは、必ずウイングかSBが構えてポイントになる。
 これによって相手の守備をサイドに広げるだけでなく、相手を後方に押し下げてプレスをかけさせないビルドアップと言えると思います。

 ただ、長時間において後方は2枚になるわけで、そこにはリスクも生まれるはずです。
 ジェフもシャドーなどがプレスにいけば奪えるチャンスはあったし、奪った後のカウンターも狙いやすい。
 しかし、東京Vは高い位置に選手が多いだけに、ジェフがプレスにいけばその背後を取られる危険性も生まれる。


 そこでの勝負ということになりますね。
 ジェフは見木とソロモンのプレスでボールを奪った決定機のシーンや、ソロモンの1タッチでのポストプレーで高木が先制したシーンなど、相手の2CBシステムを突いてチャンスを作ることができた。
 しかし、一方の東京Vも高い位置に人数をかけてサイドに広く選手を配置することで、中盤でハーフスペースを取ったり相手を押し込むことができた。

 相手を押し込んでボールを散らすことによって、ジェフを消耗させて試合終盤のガス欠を招いたとも言えるのでしょう。
 さらに東京Vの場合、パスワークで完全には打開できなくとも、サイドにキレのあるドリブラーを置いて、チャンスを作ることが出来る。
 その分、小柄な選手が多くなりセットプレーなどでハンデにはなりますが、ゴールを決めた佐藤凌我も含めて地上戦でのテクニックやスピードは見事だったと思います。


 ジェフは見木の決定機もありましたが、東京Vも試合終盤にポスト直撃のシュートもあっただけにそこは相手も同じこと。
 この日のジェフは相手が前に出てくる東京Vだったからこそ、チャンスが増えたところもあったと思います。
 ポゼッション時の攻撃の拙さは変わらずで、そこを少しでも改善したいところではないでしょうか。

 一方で冒頭で話した通り、プレスに行ける時は良いのですが、5‐4‐1の状態での守備には不安もあったと思います。
 東京Vのゴールもパスワークから完全に崩されてやられた形でしたし、前に食い付いたシャドーの裏を取られたり、中盤の間が空いてしまったり、サイドでの対応にも課題がみられました。
 ゴール前で跳ね返すだけではどこかで無理が生じるでしょうし、今後の夏に向けて5‐4‐1で引いて守る時間帯が増えればそこも心配だと思います。

 これでジェフは4試合勝ち星なし。
 選手たちは動けていそうですし、個々でのプレーは悪くないように見えるのですが、悪くないからこそ結果に結びつかないというのは嫌な流れですね。
 ここから連戦が始まるということで、ズルズルといかないようにしたいところではないでしょうか。