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17位に苦しむジェフ 今節もパスサッカーの山口を迎え撃つ

 ゴールデンウィーク前から連戦の始まったJ2。
 ジェフは明日、山口とホームフクアリで対戦します。

 山口もポジショナル志向のパスサッカーを展開。
 ジェフは東京V、山口、大分、徳島とポジショナルサッカーを掲げるチームとの対戦が続き、それだけJ2もこのスタイルが増えていると言えるでしょうね。
 ただ、それぞれ細部は異なり、そこが面白いところでもあると思います。


 山口は昨年9月末に渡邉晋監督が辞任し、習志野高校出身でもある名塚善寛監督が就任。
 渡邉監督は『ポジショナルフットボール 実践論』という本も出しているほどの指導者で、現在は山形にコーチとして加入しています。
 名塚監督になってからはよりプレスが激しくなるなど前への意識が強まりましたが、ポゼッション時の攻撃に関しては継続路線となっている印象です。

 先日ジェフと対戦した東京Vとも近いビルドアップを実施している山口ですが、渡邉監督の頃からハーフスペースを縦に繋いでリズムを作っていく意識がより強いように見えます。
 インサイドにも池上や田中渉、神垣などボランチでもプレーできる選手を置いており、アンカーの佐藤謙介が後方で散らしつつ、中盤では2人もパスワークに絡んでゲームメイクを展開していくイメージではないでしょうか。
 また、左SBには強化指定時代にジェフ戦でも活躍した橋本が入っており、左SBからパスが出せることもこのチームの強みだと思います。


 しかし、前節水戸戦では2-3で敗戦し、順位は12位となっています。
 水戸のプレスに苦しみGKからパスを繋ごうとしてボールを奪われて失点していますし、水戸戦以外でも相手のプレスからピンチに陥るシーンが目立っています。
 ジェフとしては、プレスからリズムを作る展開が理想と言えるのかもしれません。

 なお、東京V戦ではジェフ高木俊幸の弟にあたる山口の高木大輔がスタメン出場し、公式戦で3年ぶりのゴールを決めています。
 しかし、前節水戸戦ではメンバーから外れているということで、怪我などがあったのでしょうか。
 ちなみに、東京Vは前節ジェフ戦で高木俊幸にもゴールを決められているので、2試合連続で元東京Vの高木兄弟に得点を奪われていることになりますね。


 対するジェフは前節東京V戦でも引き分けて、ここ4試合勝ち星なし。
 まだそこまで気にする段階ではないとはいえ、順位も17位まで落ちてしまいました。
 それぞれの試合はともかく、11試合をこなして9ゴール止まりの攻撃が、大きな課題となっていると思います。

 尹監督体制になってから攻撃面で苦しんでいる根本的な原因を考えると、やはり堅守を目指しているにもかかわらず、速攻が作れないことではないでしょうか。
 そのため、2年目からは小林コーチも招聘してポゼッションする時間が伸びていますが、東京Vや山口などのようにパスサッカーにこだわりを持っているチームと比べればどうしても見劣りしてしまう。
 そう考えるといくらボール保持するサッカーをしていても、他チームと差が出るのは必然とすら言えるのかもしれません。


 もう尹監督体制も3年目ですし、速攻か遅攻かのいずれかでゴールに向かう明確なルートを作って、攻撃に手応えを掴めなければチームの成長は頭打ちに合うのではないでしょうか。
 離脱者も戻ってきて個々のコンディションは良いように見えますが、それでも得点が増えず勝点も伸ばせない状況が続くと、限界が見えてきてしまうかもしれません。
 まだシーズンも先が長いですが、重要な局面に来ている可能性もあるのかなと思います。

 山口戦に関しては19時スタートで前節のようなスタミナ切れも起きないかもしれないし、相手はプレス対策に不安があるので相性は良いのかもしれません。
 また、ジェフが味スタ、フクアリと関東2連戦なのに対し、山口は水戸、ジェフと遠方アウェイ2連戦で、日程的にも優位な状況です。
 しっかりと勝つことを前提として、さらに今後の可能性も示すことの出来る試合を期待したいですね。