長崎戦、水戸戦、仙台戦と連勝を遂げたジェフ。
今週末はアウェイで、甲府と対戦します。
これがシーズン前半、最後の試合にもなりますね。
甲府は2年間指揮を執った伊藤監督が磐田に移籍し、吉田達磨監督が就任。
吉田監督と言えば柏アカデミーで黄金期を築いた指導者で、ジェフの小林もアカデミーから指導し、トップチームを率いた際には鈴木大輔も在籍していました。
しかし、その後も新潟などで指揮を執っていますが、トップチームの監督としてはなかなか結果が出ていない印象もありますね。
甲府でも2017年から2018年に指揮を執っており、今回が2度目の就任となりますが、2017年にはJ2に降格。
J018年も4月末に成績不振のため、途中解任となっています。
ただ、そこから甲府はパスサッカーの意識が強まった印象もあり、その流れを再び受ける形になったとも言えるのではないでしょうか。
今季もポストプレーなどを使いながらボールを保持しつつ、中盤の間やサイドを狙うパスワークを展開。
昨年以上にショートパスを意識して多くの選手がパスワークに絡み、前を向く形を作るサッカーを狙っているのかなと感じます。
また、守備時にはフラットな5‐4‐1から、よりシンプルな守り方になったことも、昨年からの変化と言えるでしょう。
内容的には悪くないサッカーをしている印象もあるのですが、ここ6試合は勝ち星から遠ざかっています。
前節までの5試合を引き分けに終わっており、4試合連続で1‐1となっていました。
すっきりしない流れのまま、前節は岩手相手に0‐1で敗戦となってしまっています。
今季はチャンスまでは作れているものの、決定力不足で決めきれないことが多いように感じます。
決定力が問われるところまでいけば最後は選手個々の問題が大きいとも思うのですが、どこかで吉田監督の勝負弱さも出てしまっている可能性もあるのでしょうか。
ここ最近は勝ち星から遠ざかって、焦りなども出ているのかもしれません。
逆にジェフは現在3連勝中。
勢いに乗っている印象もあり、怪我人こそ多いものの、選手の動きは良いのではないかと思います。
前節仙台戦も全体的な内容は良かったですが、チャンス自体はあまり多くなく、2ゴールは出来過ぎな印象もありましたが、波の乗っているからこそ得点が決まったのかもしれません。
近年のジェフは波に乗ると手を付けられなくなるイメージもありますし、今が勝点の稼ぎ時なのかもしれません。
しかし、これを一時的な波として終わりにしないことが何よりも大事で、勝点だけでなくチームとしての発展も期待したいところ。
特に攻撃面においてはまだまだ課題もあると思いますし、今のうちにどこが課題でなぜうまくいっているのかを、しっかりと分析したいですね。
前節仙台戦では前半途中に鈴木大輔が負傷交代し、ブワニカを起用して4‐4‐2に変更しました。
結果的にこれが良い方向に進んで、前線のターゲットが2枚になり、ゴールも生まれたことになります。
前々節水戸戦でもブワニカをシャドーに起用してゴールが生まれていますし、甲府戦ではどんな選択になるのか気になるところです。
4バックにすればボックス守備を形成しやすく相手に間も取られにくくなるし、2トップなら前線にパワーや高さも増えることになる。
3バックなら後方中央を人数で固めやすいし、サイド攻撃も狙いやすくなる。
それぞれにメリットはあると思いますので、改めてどういった方針で戦うのか。
さすがに怪我人などが復帰すれば、1年以上やってきた3バックに戻すのではないかとは思いますが、4バックのメリットも捨てがたい。
どちらのシステムにせよ、今まではサイドを押し込めても中央が薄かっただけに、ブワニカを起用してターゲットを増えたことで、ゴールが生まれた事実は今後へのヒントとなるのかもしれません。
そこをいかに組み込んでいくのか。
結局のところ、この3連勝も毎試合2ゴールを決めていたからこそ、結果に結びついたところがありますし、最終的にはいかにゴールを奪うのかだと思います。
そう考えると、ゴール前の人数不足への解決法や選手選びは、今後を左右する重要な分岐点となるのかもしれません。
連勝で7位にまで浮上したジェフですが、ここからさらに上に行くためには、やはり安定した攻撃の形というのが必要になってくるのではないでしょうか。