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第28節 ジェフ 0-0 甲府 真夏の連戦でお互いに重い試合内容に

 試合当日にジェフチームスタッフの後藤聖弥さんが逝去されたと、ジェフの公式サイトで発表されました
 以前所属した磐田の公式サイトでも発表されており、ジェフに所属した下平も悲しみのメッセージをTwitterでつづっています

 今年5月にはジェフのサプライヤーとなったhummelの公式サイトにてインタビュー記事も掲載されており、ジェフでどのように貢献していたのかを窺い知ることが出来ます。
 詳細は記載されていませんので何とも言いようがありませんが、ジェフに携わっていた方をこのように失うのは、とても悲しく思います。
 心よりお悔やみ申し上げます。


 試合に関しては、お互いに真夏の連戦ということもあってか、かなり重い展開になりました。
 甲府はボールを持つ時間が長かったものの、強引な縦パスも少なく、カウンターも無理をしないような展開に。
 ジェフも後方で引いて守る時間が長く、攻撃回数の少ない試合となりました。

 70分頃からは甲府の運動量が落ちてジェフも攻め込めましたが、そこまでの時間帯が守り一辺倒になり過ぎていた印象です。
 ただ、甲府も何度かいい形は作りかけるも、最後のところで迫力が欠けていました。
 あれだけ攻める時間が長かっただけに、逆に勢いを加速しきれなかったところがあるのかもしれません。


 一方のジェフも終盤に何度か攻め込めたとはいえ、その回数は少なく。
 試合終盤は佐々木の負傷などもあり、2種登録の選手たちを起用せざるを得ない展開となりました。
 若い選手たちも頑張っているとはいえ、試合全体で見ると内容の乏しい試合だったことを受け止めなければいけないのではないでしょうか。

 甲府甲府であそこまで攻めるチャンスがあったにもかかわらず、決め手に欠く内容でした。
 お互いにJ2中位らしい試合となってしまったのではないでしょうか。

■防戦の時間帯続いた前半のジェフ

 ジェフは復帰間近と思われていた鈴木大輔が、再び負傷し全治3ヶ月と発表
 レオンソ、風間が控えに回り福満、熊谷がメンバー外で、ソロモン、見木、末吉、西久保がスタメンに入り、右WBに末吉、左WBに秋山。
 サブには新明、桑原と2種登録の選手が入りました。

 甲府は夏にポルトガルのクラブから加入した、ブラジル人DFエドゥアルド・マンシャが早々にスタメン。
 前節負傷した宮崎がメンバーから外れて、鳥海がシャドーに。
 控えにも新加入のFWジェトゥリオが入りました。


 8分、甲府の攻撃。
 中盤左サイドからのスローイン
 リラが競った背後で鳥海が受けると、反転してシュートを放ちますが、GK新井がセーブ。

 ジェフはソロモンがスタメンということもあって、前線へロングボールを蹴って攻撃を狙っていきます。
 試合が落ち着いた10分過ぎからは、甲府がボールを持ちジェフが守る展開に。
 ただ、甲府も縦パスに関しては慎重で、長いボールが目立つ状況でした。


 23分、ジェフの攻撃。
 ハーフウェイラインより後方で得たFK。
 田口が蹴ると、ファーでソロモンが競り勝ちますが、GK岡西がキャッチ。

 31分、甲府のチャンス。
 西久保のパスがマンシャにカットされたところから、長谷川、鳥海と繋ぐと、鳥海が小林をかわします。
 鋭いクロスでしたが、中央であわず。


 36分にも、甲府の攻撃。
 甲府が中盤でボールを奪うと、荒木がDFラインの背後を狙ったアーリークロス
 リラが飛び込みますが、クロスには間に合わず。

 前半中頃から甲府がボールを持つのに対して、ジェフの守備は全体がずるずると下がっていってしまいました。
 それによって甲府攻撃機会が増える展開に。
 しかし、スコアは動かないまま、折り返しを迎えます。

■一度は押し返すも厳しい試合内容に

 後半に入ってからも立ち上がりは甲府が攻め、ジェフが守る流れ。
 62分、甲府の攻撃。
 右サイドの関口がクロスに石川が飛び込みますが、合わせきれず。

 65分、ジェフはソロモン、ブワニカを下げて、レオンソ、風間を投入。
 同時に甲府もリラ、石川を下げて、三平、松本を投入。
 甲府も徐々に足が止まり、ジェフが攻め込む時間もようやく作れるようになりました。


 69分、久々にジェフの攻撃。
 中央の風間からのパスを受けた末吉がクロス。
 風間が頭で合わせますが、力なくGK岡西がキャッチ。

 71分、ジェフのチャンス。
 ハーフウェイライン後方から、田口が矢のようなロングスルーパス
 末吉が抜け出してシュートを放ちますが、GK岡西がセーブ。


 81分、甲府は鳥海を下げて飯島を投入。
 85分、ジェフは秋山、田邉を下げて米倉と17歳の谷田が入り、米倉が右WBに入り末吉が左WBに移りました。
 同時に甲府も関口と長谷川を下げ、フォゲッチとジェトゥリオを投入し、ジェトゥリオがシャドーに。

 89分、ジェフは佐々木が負傷交代し桑原を投入すると、そのまま左CBに入りました。
 70分から10分間はジェフも攻め込みましたが、その後は再び甲府が攻め込む展開に。
 しかし、甲府も攻撃の迫力を欠いてスコアレスで終わりました。

■ずるずると下がるジェフの守備問題

 ジェフはずるずるとラインが下がった結果、攻撃にも押し返せず苦しい試合となりました。
 守備時のジェフは、プレスとリトリート時がはっきりしているので、リトリート時にボールを持たれると全体が下がりがちな傾向があります。
 尹監督は就任時から守備時のスタートポジションを守ることを重視してきた監督なので、そこから前に出ていくというのが難しいのでしょう。

 甲府もそれを理解して、かなりじっくりと繋いできた部分もあるのかもしれません。
 特に3バックの時はプレス時は3‐4‐3で行けるけれど、リトリート時は5‐4‐1で守るので、どうしても後方が重くなり、前へと出ていきずらい。
 現代の主流はリトリートしながらプレスにも行く守備だと思うのですが、そのミックスがなかなかできていませんね。


 それでも、この日はソロモンと見木がスタメンで復帰。
 レオンソなどよりも細かくポジション修正をすることによって、リトリートした状態でもいつもよりは相手のコースを限定することが出来ていたと思います。
 そこは収穫とは言え、あれだけ引いて守る時間が続くと厳しいですね。

 甲府も左WB荒木のクロスや両シャドー仕掛け。
 WBでもプレーできる須貝を右CBを置いて、流動的に攻撃参加する形など、攻撃の狙いは作れていたと思います。
 前節の町田も左CBが外に開いて攻撃参加してきましたし、やはり3バックでは一方のCBが攻め込むのがトレンドとなっているのでしょうね。


 そこから甲府も良い形を作りかけていましたが、綺麗に崩そうとし過ぎるのか、小さく繋ごうとし過ぎているのか。
 狭いエリアで繋いでボールの動きが少なくなり、そこで潰れておしまいという展開が多かったと思います。
 試合を通じてダイナミックな攻撃がほとんどなかったですね。

 そこはうまくジェフが抑えたとも言えるのかもしれませんが、かなり深く後方で引く形ですので、0‐0で前半から試合をクローズするような戦い方だったと思います。
 怪我人などが増えているだけに仕方のないという発想もあるのかもしれませんが、コロナ禍で大なり小なりやりくりに苦労しているチームは多い状況。
 そんな中でも、未来に繋がるような試合を見せて欲しいと思ってしまうところがありますね。