2013年以来となる、レッドブルのドライバーズタイトルとコンストラクターズタイトル獲得で終えた2022年のF1。
オフにはそのレッドブルに、大きな発表がありました。
F1は2026年からパワーユニットの大きなレギュレーション変更が行われますが、そのシーズンからレッドブルはフォードと手を組むことになりました。
これによってホンダとの関係は、2025年までになることになります。
現体制で見事な成果を上げていますし、新規参戦メーカーのPUには不安も大きいわけですが、ホンダはF1撤退を発表しつつも参戦を継続している中途半端な状況なだけに、そこがそもそもの問題なのでしょう。
名目上は撤退となっているホンダですが、2026年からのPU供給登録リストにはホンダの名前がありました。
ホンダはカーボンニュートラル実現のためにリソースを回すという理由で撤退したわけですが、F1もカーボンニュートラルを進めるということで、参戦継続の方向に傾きつつあるようです。
ただ、撤退時の説明でも感じましたが、撤退にせよ参戦にせよ、ようは言い訳がほしいのでしょう。
ホンダに限らず多額の資金がかかるF1参戦に対しては、株主も上層部も賛成派・反対派に分かれることが多いので、何かしらの理由が必要なのだろうと思います。
そこで大事なのが企業として力強い意思決定を行うことが出来るのかではないかと思いますが、そこはともかくホンダは次の供給先を探す必要が出てきてしまいました。
しかし、フェラーリ、メルセデス、レッドブルと、上位チームはPU枠が埋まっている状況。
そんな中で候補に挙がっているのが、2番手グループのアストンマーチンやマクラーレンなどですが、マクラーレンとホンダは喧嘩別れで終わっているし、その時のドライバーであるアロンソは現在アストンマーチン所属ということで、関係性も気になる状況となっています。
今週末のF1開幕戦バーレーンGPに向けて行われたテストでは、そのアストンマーチンが好調。
しかし、マクラーレンは大きく苦しんでいた印象で、不安を抱えた状態での開幕となります。
一方のレッドブルはテストでも素晴らしいタイムを刻んでおり、今年のタイトルは早くも決まったとすら言われています。
角田裕樹が所属するアルファタウリは、ロングランを中心にテストを行っていましたが、一発のタイムはまずまず。
ただ、アルファロメオ、ハースといったライバルが悪くないタイムを出していただけに、相対的に見ると厳しいかもしれません。
ポイント争いに絡めるかどうかといったところでしょうか。
今年はガスリーがアルピーヌに移籍したため、ベテラン新人ニック・デ・フリースとの戦いになります。
一発のタイムでは角田に分があるのではないかと予想しますが、デ・フリースは理論派なだけにチーム内での信頼関係がどちらに転ぶかが気になるところ。
レース戦略なども含めて、より賢く振る舞う必要があるのではないでしょうか。
アルファタウリもフォードとのジョイントが発表になりましたが、それもあってか昨年途中から角田への風当たりが若干厳しくなっているようにも思います。
さらにチーム身売りの噂も出ていますが、レッドブル内で立場がなくなっても、ホンダが他チームへPU供給すればそちらへの移籍もあり得るでしょう。
角田としては自信を持ってドライビングをすることで小さなミスを減らし、各方面にアピールしなければいけません。
チームメイトとの勝負だけでなく、F2には岩佐歩夢も控えているだけに、角田にとっては勝負の1年となります。
昨年までのように一時的に光る走りを見せるだけではダメで、安定感も求められると思います。
速さだけでなくチームを引っ張る姿勢なども含めて総合的に評価されるのがF1だと思いますし、開幕戦から良いスタートを切って存在感を見せつけて欲しいですね。