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第4節 秋田 1-0 ジェフ 遅攻で秋田の堅守を崩しきれず

 アウェイで行われた秋田戦は0‐1の完封負け。
 ここまで無失点の秋田の堅守を、崩しきれずに終わりました。

 秋田も得点はロングスローからの1得点でしたし、そこまで攻撃でやられた印象はなかった。
 むしろジェフは攻守の切り替えの早さで、秋田のカウンターをうまく止めていたところもあったと思います。
 サイドの守備など課題もあったとはいえ、守備はそこまで悪くはなかったでしょう。


 また、カウンターでも何度か惜しい形を作れていました。
 速攻に入る時の人数のかけ方も良いですし、スピードもある。
 ゴールは生まれませんでしたが、可能性は感じたと思います。

 では、何が足りなかったのかと考えると、この試合では特に遅攻の部分ではないかと思います。
 特に前半途中からはボールを持てていたものの、流れの中からシュートに持っていけなかった。
 そこが大きな課題で、ゴールが奪えず敗れた試合だったと言えるのではないでしょうか。

■序盤のプレスを耐えてジェフが攻め込む展開

 ジェフは日高が移籍後初スタメンとなり、椿が控えに。
 サブに熊谷、西久保が復帰し、矢口、高橋、田邉が外れました。
 この日はアンカーに田口が入り、小林が右インサイドに。

 秋田は開幕からスタメン変更なし。
 サブも同じで、不動のメンバーとなっています。
 2勝1分と負けもなく盤石な状況。


 9分、秋田の攻撃。
 左サイドからのCKを藤山が短く繋いで、三上がクロス。
 河野が頭で合わせますが、枠の外。

 序盤はボールが宙を浮く展開が続き、ハイプレスの秋田が押し込みます。
 そこを何とか耐えると、10分過ぎからは秋田のプレスが落ち着いていきます。
 そこからはジェフが攻め込む展開に。


 しかし、26分には秋田の攻撃。
 後方からのロングボールを受けた飯尾がクロス。
 これを鈴木が跳ね返し、こぼれ球をファーの高田が狙いますが枠の外。

 33分には、セットプレーからジェフの決定機。
 中盤からのFKを田口がキック。
 鈴木大輔がゴール前で競り勝ってシュートを放つとGK圍が弾き、見木も詰めますがゴールならず。


 このプレーで得たCK。
 田口と並んだ日高が蹴ると、ニア出すらしてファーで松田がヘディングシュート。
 しかし、枠を捉えきれず。 

 43分、ジェフはGK新井が足を痛めて下がり、GK鈴木が入りました。
 序盤以降のジェフは中盤でうまくボールを展開し、攻守の切り替えも速く危なげない展開でした。
 しかし、ボール保持時の攻撃がもう1つで、得点を奪えず折り返します。

■ロングスローから失点し0-1の敗戦

 47分、ジェフの攻撃。
 小林のボール奪取からカウンター。
 小森、呉屋と繋出、見木が飛び込んでいき、PA内で倒れたようにも見えましたがノーホイッスル。

 その直後、ジェフの決定機。
 左サイドから日高がアーリークロス
 ファーの呉屋がフリーになりますが、合わせきれず。


 後半に入ってジェフがカウンターで良い形を作り続けましたが、51分に秋田が先制。
 右サイドの高田からロングスロー。
 ゴール前で、河野が頭で競り勝ちゴール。

 58分、秋田は三上、齊藤を下げて、水谷、丹羽を投入。
 63分、秋田の攻撃。
 中村とのワンツーで高田が抜け出してクロスを上げ、こぼれ球を諸岡、青木と狙いますが、ゴールならず。


 その直後、ジェフは呉屋、小林、末吉を下げて、ブワニカ、風間、椿を投入。
 68分、ジェフのチャンス。
 田口から左前方の日高に大きく展開すると、中央へラストパスを送り、小森が狙いますが枠の外。

 71分、秋田は中村、青木を下げて、梶谷、畑を投入。
 80分、ジェフの攻撃。
 見木の展開から右サイドを椿が持ち上がり、松田がワンタッチクロスを上げ風間が狙いますが、相手選手がブロック。


 86分にもジェフの攻撃。
 スローインの流れから見木がクロス。
 ブワニカが頭で狙いますが、枠の外。

 91分、秋田は諸岡を下げて井上を投入。
 後半中頃からはジェフが攻め、秋田が守る展開が続きましたが、ゴールを奪えず。
 0‐1で敗戦となりました。

■相手を揺さぶってゴールを狙う展開を作れるか

 ジェフはアンカーに田口、右インサイドに小林と、立ち位置を変えてきました。
 相手が守備的な秋田なので、田口の展開力に期待したのと、秋田のフィジカルを踏まえて小林をインサイドに移したのかもしれません。
 また、攻守の切り替えからのボール奪取も狙って、小林が前だった可能性もあると思います。

 攻守の切り替えに関しては、チーム全体で機能していて、ボール奪取からのカウンターで幾度となく良い攻撃が作れていました。
 また、切り替え直後のプレスによって、相手のパスの出所を抑えて被カウンターも防げていたと思います。
 秋田の攻撃と言えばカウンターですし、去年はカウンターでの失点も多かったですが、切り替えの意識を強く持つことで対応できていた印象です。


 また、松田がいつもよりも高い位置を取って、偽SBのような位置取りもしていました。
 相手は4‐4‐2なので、松田が2トップの脇から覗いてボールを捌く意識だったのかもしれません。
 色々と工夫は感じた試合でしたが、結局ゴールは奪えずに終わってしまいました。

 田口を中心とした中盤でのパス回しも悪くなかったようにも思いますが、そこから前方中央へ侵入できなかった。
 これが大きな課題だったのではないでしょうか。
 グラウンダーでの縦パスが、ほとんど入らなかったですね。


 この日は前半から、いつになく前線の頭を狙ったボールが多かった。
 これは前半はジェフが風下だったことや、相手のダブルボランチがパスコースを消す意識が高かったので、楔のパスを入れられないと判断したのかもしれません。
 ただ、それによって落ち着いた攻撃が出来ず、前線を起点とした展開がなかなか作れなかった。

 そのため、サイドへの展開が増えてしまいましたが、サイドチェンジから末吉が仕掛ける攻撃はもう相手に読まれている。
 ぴったりと対面の飯尾が付けていた上、SH三上も戻って数的不利になることも多かった。
 松田がサポートに行く場面あったとはいえ、ワイドに追い込まれて末吉が受ける状態が多く、厳しい展開になりがちだったと思います。


 日高の方がまだ相手に警戒されていないのかチャンスを作れていましたが、相手は高さのある秋田ですし、中央からの仕掛けもなければサイドだけの勝負では厳しい。
 小柄な選手で戦うチームを作り上げるのであれば、やはりもっとボールを持った時に相手を揺さぶって、外でも中でも勝負できるチームを作らなければいけない。
 そのあたりの遅攻の質が、まだまだ足りていないように思います。

 結局、チャンスを作れたのも、セットプレーとカウンターがメインだったわけで、遅攻からの展開が少なかったのが課題でしょう。
 サイドアタッカーの縦への仕掛けも、山形がイサカを獲得したようにメインのパスワークが駄目ならサイドアタックで、と持っていきたいところだったと思うのですが、先にサイドアタックを警戒されたのはのちのち厄介な気がします。
 なんとなく、2インサイドの難しさが出ている部分もあるのかなとも思います。

 チャンスもなかったわけではなく、スタメン出場した日高の活躍や途中投入のブワニカや風間も悪くなかったと思いますが、それでも3試合勝ちなしというのは重く感じます。
 今後も相手が守備的なチームでは似た展開になると思いますが、昨年までのようにセットプレーとクロスから高さで勝負できるチームではないのですから、しっかりと揺さぶって相手を崩せるか。
 そこが大きなテーマとなってきそうな気がします。