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育成型期限付き移籍の田邉秀斗が川崎へ復帰

 川崎から育成型期限付き移籍をしていた田邉が、川崎に復帰することとなりました。
 川崎はDFに負傷者が続出しているため、あり得るだろうなぁとは思って先月もちらっとつぶやいていました
 ジェフとしてはCBの頭数が少ないだけに不安になるところもありますが、育成型レンタルということで仕方のないところだと思います。

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 田邉は昨年7月、ジェフDFに負傷者が続出したこともあって、川崎からレンタル移籍で加入。
 そこから昨年は15試合に出場しました。

 CBの位置から積極的な攻め上がりとスピードのあるドリブルで、チームの課題だった攻撃に変化を付けていきました。
 また、守備でもフィジカルが強く、前へ潰しに出る思い切りもよく、攻守にアグレッシブなCBとして貢献していきました。
 左右に散らす、中距離のパスも印象的でしたね。


 ただ、インパクトのある攻撃面に引っ張られがちですが、相手に裏を取られる場面も多かった。
 それも決定的なシーンで背後を取られ、そのまま失点することすらあり、CBとしては危なっかしいところがあったと思います。
 前に出て潰しにいくプレーに自信があるからこそ、逆をその裏を突かれるタイプとも言えるのかもしれません。

 また、攻撃でも細かな繫ぎなどでのボールロストが目立ち、そこからピンチを迎える場面もありました。
 それもあって、徐々に思い切りのよい攻撃参加も減っていったのでしょう。
 プロの試合を経験して、怖さを知っていった部分もあったのだろうと思います。


 今季も開幕戦で左SBとして途中出場しますが、1点リードで迎えた86分に出場したにも関わらず、強引にドリブルで持ち上がってボールを失い、あわやピンチを迎えるシーンがありました。
 裏を取られがちな対応も含めて向こう見ずなところがある印象で、DFとしてはもっと賢くプレーすることが求められると思います。
 特にJ1レベルともなれば、1つのミスが試合を決めることも増えるはずです。

 今季のジェフは全体的に前への意識が高いので、CBの思い切った攻撃参加などは難しい状況にあり、丁寧なビルドアップが求められている状況です。
 守備においても後方が薄くなりがちなので、まずは安全第一のステイが求められている印象です。
 そのため、攻撃的なCBである田邉は、相性が悪いようにも思いますね。


 田邉を活かすのであれば後方が厚めの3バックで、攻守に田邉が前に出ても他にカバーがいる状況が理想なのではないかと思います。
 要するに昨年の方が田邉としては活きやすかったのでしょうが、あてはまるケースが限定的で使い勝手の難しいところがありますね。
 昨年も鈴木が再び怪我をしなければ、田邉の出場機会はここまで延びなかったかもしれません。

 イメージ的には、スピード系の闘莉王のような感じでしょうか。
 ただ、闘莉王は高校時代からリーダーシップがあって、チームを自分色に染め上げることが出来た。
 どうしてもこういったタイプは影響力が強くなりがちなので、それだけの能力が備わらなければ難しいところがありますね。


 とはいえ、田邉もフィジカル能力は高いし、中距離のパスや左右への散らしも可能性を感じる。
 左右へ散らせるのでSBよりCBで使いたいけど、裏への対応が怪しいという難しさもあるわけですが、まだ20歳でダイヤの原石であることには間違いないのだろうと思います。
 しかし、すぐに成熟するかというとそこも微妙な印象がありましたから、川崎復帰も仕方ないかなと思います。

 ジェフに関しては昨年8月に全治6~8か月の重傷を負った佐々木も、そろそろ復帰となるでしょうか。
 また、西久保の本格的なCBへのコンバートもあり得るかもしれません。
 今年の左右WBは縦への仕掛けを求められますが、西久保はその点で期待しにくいし、将来を見据えてもCBで勝負するのはありなのかなとも思います。


 また、右SB兼右CBのような立ち位置にいる松田のところに西久保が入って、松田がCBに移るという形も可能ではあるのでしょう。
 2人とも跳躍力はあるものの、長身タイプではないところが気になるところではありますが、松田はここまでも安定感のあるプレーを見せている。
 これに佐々木と特別指定で加入した久保庭も計算に入れれば、人数的にはやりくりできなくもないと思います。

 CBは途中からの加入が難しいポジションなので、補強も悩ましいところがあると思います。
 もともと選手層も薄いポジションでもあるので、他選手のレンタル補強などもあるかもしれませんが、レンタルでは今回のようなことにもなりかねない。
 23歳の松田、19歳の西久保、22歳の佐々木と若い選手も揃っているので、21歳の久保庭も含めて若い選手の成長にも期待したいところです。