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連戦初戦は22位徳島と対戦する21位ジェフ 似た者同士の最下位争い

 今週に入って、清水、山形とJ2チームの監督交代が相次いで行われました。
 清水は昨年からうまくいっていなかったので、交代もあり得るだろうとは思っていましたが、山形は開幕前には予想できない展開でした。
 現在清水は19位、山形は18位となっています。

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 こうなってくると、21位に低迷するジェフも監督交代の可能性が過りますが、クラブの置かれている状況は大きく異なると思います。
 J2降格にもかかわらず多大な戦力を残した清水はもちろん、山形も今季は勝負の年だったのではないでしょうか。
 だからこそ、この早い段階で監督交代を決断したのだろうと思うのですが、今年のジェフは外国籍選手もおらず、若手も増えておりリスタートのシーズンとなるはずです。

 さらに監督交代した2チームは、昨年から監督を継続している。
 良くも悪くも監督の手腕はわかっている状況で、今後の大きな変化は期待しづらかったという判断ではないでしょうか。
 ジェフの場合は、まだ小林監督のすべてを把握したわけではないはずです。


 さらに、清水には秋葉コーチ、山形には渡邉コーチと、監督経験のある経験豊富な指導者が控えており、いずれも今回監督昇格となっています。
 外国籍監督ということもあって、何かあったら監督への昇格が準備できている状況だったはずです。
 ジェフの場合は坂本コーチの昇格という可能性も出てきますが監督経験はないですし、江尻監督で失敗したようにシーズン中にクラブの功労者にバトンを渡したくはないというところもあるはずです。

 そして、何よりもここ数戦ジェフの試合内容は、決して悪くはない。
 内容は悪くはないからこそ決断が出来ず、勝点を拾えないままずるずると降格してしまうケースもありますが、時期的にもまだ様子を見て良い段階でしょう。
 個人的には少なくとも岡山戦、金沢戦のような攻撃が作れている限りは、継続して戦ってほしいと思っています。


 とはいえ、もちろんこのまま勝点が増えなければ、最悪の事態もあり得るかもしれません。
 例え良い形を作れても勝点を拾えないチームであれば、どこかにメスを入れなければいけなくなる可能性もあると思います
 今週末からちょうど連戦に入り、4月末からもゴールデンウィーク連戦があるので、ここからの1ヶ月が勝負ではないかと思います。

 今週末からの連戦、ジェフは初戦で徳島と対戦。
 徳島は未だ勝利がなく、4分3敗の勝点4で22位の最下位。
 ジェフは1勝2分4敗の勝点5で21位ですので、勝点1差での最下位争いとなります。

 徳島は昨年指揮を執ったポヤトス監督がG大阪に移籍し、レアル・ソシエダで分析コーチなどを務めたラバイン監督が就任。
 スペイン路線を継続したことになります。
 オフには藤尾、バケンガ、新井などが退団しましたが、柿谷、渡、外山などを獲得しています。


 新体制ということで注目を浴びたチームの1つでしたが、開幕戦で大分に1‐2の敗戦。
 大分のハイプレスに苦しむ展開で、徳島はコンディションもよくなかったのか動きも悪かったように思います。
 出鼻を挫かれたことが、翌戦以降も尾を引いた部分があるのではないでしょうか。

 しかし、その後は内容も改善し、運動量も増えていきました。
 プレスも積極的で、スペイン風のサッカーらしいパスサッカーを展開。
 特にボランチ付近で左右へ繋ぎ、サイドアタックを仕掛けていく攻撃が特徴だと思います。


 攻撃時は主に4‐1‐2‐3のシステムで、ボールを奪われた直後やプレス時には前線が4-4-2のダイヤ気味になることも。
 そこから相手が攻め込んでくると、トップ下が降りて4‐4‐2になる形だと思います。
 守備システムは流動的な印象を受けます。

 ポゼッション率も高く攻撃回数も多い徳島ですが、それでも勝ち星に繋がっていないのは、ボランチやサイドでボールを回せても、なかなかゴール前へパスを入れられていないことが大きいのではないでしょうか。
 前線を務めることの多い渡は高さのあるタイプではないし、サイド攻撃だけでは決定的なチャンスは生まれにくい。
 ここまでの総ゴール数4はJ2最下位で、ジェフの6ゴールを下回る結果となっています。


 可変システムでプレスも積極的。
 ポゼッションスタイルで、攻め込んではいるけれど、ゴール数が増えず勝点も伸びない。
 今年のジェフと徳島は、どこかに通った状況にあるように思います。

 その中でもやはりポイントは、いかに前線へ確実なボールを出せるかではないでしょうか。
 小柄な選手が多いだけに、アバウトな攻撃ではさすがに厳しい。
 ジェフがここ2試合、多くのチャンスを作れたのも、中央で楔のボールを入れられるようになったからだと思いますし、これをどんな相手にも続けられるか。


 そして、そこからゴール前で強さを見せて、得点を奪えるか。
 リードできれば守備にも重点を置けると思いますし、逃げ切り策なども考えられますが、今は得点を取れていないから、それすら出来ていない。
 前節も後半何度か攻め込まれたのは2点ビハインドになってからでしたし、まずはゴールを奪うことが大事だと思います。

 徳島はここまで未勝利というのが、逆に不気味な印象も受けます。
 ただ、そこはジェフも同じようなものだと思いますから、気持ちで負けないようにしたいですね。
 勝ち星から遠ざかって焦りも感じるし、自信を失いつつある部分があるのかなとも思いますが、気負い過ぎずに自分たちを信じて戦ってほしいと思います。