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第28節 ジェフ 4-0 山口 風間がタクトを振るいドゥドゥ、田中、小森が裏に走って快勝

 ジェフ対山口戦は4‐0でジェフの快勝。
 波に乗ってきた印象がありますね。
 高木などの起用が好調の要因ではないかとYoutubeで話してしまっただけに、若干気まずいところもありますが、相手はスペースのある山口ということもあって、ドゥドゥと田中だったのではないかとも思います。

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 さらにトップ下には風間も入っているので、繫ぎの部分は大丈夫と見たのかもしれません。
 今回もその2列目が機能して、ゴールを量産できたところがあったと思います。

 風間は司令塔としてうまくボールを受け、キープし、縦にパスを出して、攻撃面の指揮を執っていきました。
 ドゥドゥと田中は高い位置を取りがちな相手SBの裏をどんどん取っていった上に、守備面でも大きく貢献。
 裏を取りを狙い続けた小森も含めて、攻撃陣が活躍した試合だったと思います。


 対する山口は試合前にも話しましたが、やはりエスナイデル監督の色が出始めたことによって、逆に悪い流れになっていったように思います。
 中盤の選手がサイドに流れ過ぎて、中央へパスが入らず、ビルドアップがうまくいかない。
 サイドで人数をかけても相手を揺さぶれていないので、窮屈な攻撃になってしまう。

 エスナイデル監督就任直後はカンフル剤という面もあるだろうし、以前の山口の良さも残って結果的に良いバランスで戦えていたように思います。
 これはエスナイデル監督に限らず意外とよくあるパターンだと思うのですが、そこから新監督の色が出始めると逆に低迷する場合もある。
 ジェフからすると、全体的に力の差を見せられた試合だったのではないでしょうか。

■風間、ドゥドゥ、鈴木大輔のゴールで3点リード

 前節町田に勝利したジェフは、ドゥドゥがスタメンで高木俊幸が控えに。
 ベンチには呉屋に代わって新明が入りました。

 前節秋田に敗れた山口は沼田、吉岡、皆川に代わって、池上、松橋、梅崎がスタメン。
 高橋秀典が右SB、前が左SBに回って、松橋が左SHに入り、小林が右SHに移りました。
 控えには、高木俊幸の弟、高木大輔などが入っています。


 6分、ジェフの決定機。
 ドゥドゥが粘って得たCKを田口が蹴ると、意表を突きグラウンダーで中央へ。
 フリーの佐々木がシュートを放って田中が押し込みゴールかとも思われましたが、相手がライン上でクリアしノーゴールの判定。

 立ち上がりはジェフペース。
 プレスとボール回しでリズムを掴んでいきましたが、パスミスもあって落ち着いていきます。
 10分過ぎからは山口もボールを持つ時間が増えていきますが、山口も攻撃のミスが目立つ展開に。


 20分、山口の攻撃。
 高橋壱晟のパスミスから、相手がFKを得ます。
 池上がずらして、前がロングシュートを放ちますが、大きく外れます。

 22分、ジェフが先制。
 中盤右で風間が前をかわしたところから、逆サイド前方へ鋭い展開。
 ドゥドゥ、小森と繋いで風間が左足でシュートを放つと、ゴール左隅に決まって1‐0。


 30分にもジェフの攻撃。
 右サイドから田中がロングスロー。
 混戦状態となり、最後は佐々木がシュートを放ちますが、GK寺門がセーブ。

 32分、ジェフが追加点。
 高い位置でドゥドゥがボールを奪ったところから、右サイドの田中へ。
 田中がシュートを放ち、こぼれたところをドゥドゥが詰めて2‐0。


 40分にもジェフのチャンス。
 高橋が右サイドでボールを奪って、中央の田中へ。
 田中が持ち上がって、シュートを放ちますが、ゴールの左を逸れます。

 その直後にもジェフのチャンス。
 相手が最終ラインでパスミス。 
 小森が拾ってキックフェイントでかわしつつ、長い距離を持ち上がってシュートに行きますが、GK寺門がセーブ。

 44分、ジェフが追加点。
 右サイドの田中がロングスローを上げると、こぼれ球を田口が拾って前へ。
 ドゥドゥが触ると、うまく鈴木大輔が抜け出してシュートを放ち3‐0。
 先制点後はジェフが押せ押せの展開となり、3点リードで折り返します。

■後半から山口が巻き返すも追加点を取って快勝

 山口はHTに小林、矢島、松本を下げて、高木大輔、五十嵐、生駒を投入。
 後半から山口が気持ちを入れ直してきました。

 しかし、52分にはジェフの攻撃。
 ドゥドゥなどの守備から、見木が前へ。
 風間が毛てシュートに行きますが、GK寺門がセーブ。


 54分、守備にいって足を痛めたドゥドゥと風間を下げて、米倉と福満を投入し、左SHに田中が回りました。
 65分、山口の攻撃。
 ロングパスを受けた松橋が左サイドでキープし、神垣が受けてロングシュートで狙いますが、GK鈴木がセーブ。

 60分過ぎからジェフの運動量が落ち、山口が攻め込んでいきます。
 68分にも山口の攻撃。
 山口が高い位置でボールを奪い、五十嵐がシュートを放ちますが、GK鈴木の正面。


 70分、ジェフは田中が下がって、高木俊幸を起用。
 75分、ジェフのセットプレーの流れで、ヘナンと佐々木が接触
 これにジェフベンチが激高し、長時間試合が止まると、川原コーチが退場に。

 77分、山口は松橋をさげて新加入のシルビオジュニオールを投入。
 78分、田口の縦パスを受けた、小森のパスに反応した福満が裏へ。
 これを神垣が倒したとして、一発レッドで退場に。


 このプレーで得たFK。
 日高が直接ゴール左隅に決めてゴール。
 これで4‐0となりました。

 大量リードのジェフは83分、佐々木、田口を下げて、新井一耀と新明を投入。
 福満がボランチに入りました。
 山口も池上を下げて水口を投入。 

 4点リードでも、ジェフは最後まで積極的にゴールに迫っていきました。
 96分には五十嵐が左サイドからグラウンダーのクロス。
 しかし、これも流れて4‐0で勝利となりました。

■ビルドアップをベースに攻撃陣が躍動

 エスナイデル監督はジェフ時代同様に、U字のビルドアップが目立つようになってきた印象です。
 アンカーが2CBの真ん中に入って後方で繋ぎ、インサイドもサイドに流れがちになる。
 それだと4‐3‐3システムなので、中盤中央は空っぽになってしまいます。

 エスナイデル監督が山口就任直後は、名塚監督の遺産もあって、インサイドが中央で受けて仕掛ける場面も目立った。
 この日も後半、池上などがバイタルエリアで受けるシーンがありましたが、ああいったシーンの方が怖さを感じますね。
 同サイドに人数を集めた見え見えのサイド攻撃ではゴール前でも対策が取りやすいし、守備側も密集してくるのでクロスを上げるシーンでも窮屈な場面が多かったと思います。


 そんなサイド重視の攻撃に、ジェフもしっかりと対応していきました。
 相手が3バック気味にパスを回す際は、風間がトップ下に回り、左SHが前方中央に上がって2トップ+トップ下でプレスをかけ、左SBが前に出て、左CBがスライドする守り方で戦ってきました。
 しかし、この日は小森と風間の2トップを変えず、4‐4‐2で守る形を変えませんでした。

 それだけサイドの守備を重視した戦い方だったと言えるでしょう。
 山口は攻撃時に前掛かりになる上、ボールを受ける動きも少ないので、ジェフとしてはプレスがかけやすかった。
 そのため、4-4-2のプレスでもいけると判断したのかもしれません。


 さらに、山口の場合は、3バックへのフォローも少ない。
 先ほども話したように、アンカーが後方に下がり、インサイドはサイドに流れることも多いので、実質的にボランチがいないビルドアップになる。
 SBも高めの位置を取るので、その状態でボールを失うと、後方の選手も少ないので、ジェフからすればハーフカウンターに移りやすい状態でした。

 結果的にエスナイデル監督率いる山口と対戦することで、エスナイデル監督の課題を改めて感じる試合だったかなと思います。
 一方のジェフも後方でビルドアップはするのですが、しっかりとボランチはフォローに来るし、SHや前線なども受ける動きを見せる。
 丁寧なチーム作りをしていると思います。


 町田や山口などプレスに来る相手にも負けていないのは、そのあたりの要因が大きいでしょう。
 確かにパスミスはまだまだ多く、そこが大きな課題ではありますが、相手のプレスをかわせばその裏を取れるという狙いがある。
 ダメならサイドへロングキックというリスクマネジメントも、しっかりとできていると思います。

 そのベースが安定してきた上で、この日はトップ下の風間がタクトを振るい、ドゥドゥや田中、小森などが裏へ仕掛け続けることが出来た。
 そこが勝利の要因ではないかと思います。
 チームに自信も感じつつありますし、良い波に乗りつつあるのかもしれませんね。