熊本戦では前節磐田戦での負傷もあって佐々木が離脱し、新井一耀がスタメン出場を果たしました。
新井一耀のスタメンは6月11日の水戸戦以来ということで、約3か月ぶりとなりました。
一時新井一耀が負傷離脱したため、その間に佐々木がレギュラーに定着したという流れで、新井一耀はベンチからチームを支える状況となっていました。
熊本戦での新井一耀は、さすがの強さを見せていたと思います。
熊本が守備的に戦ってきてGKからのロングキックも多かったですが、新井一耀含むDF陣はしっかりとそれを跳ね返して対抗。
これによって、ジェフの攻撃ターンが続く流れを作っていきました。
攻撃時にも鋭い縦パスを展開。
特に中長距離のパスが印象的で、攻撃の起点にもなっていました。
この日はハーフカウンターではなく、遅攻からの展開が多い試合となりましたので、DFのビルドアップが目立つ状況でもあったと思います。
ただ、新井一耀は何度か縦パスでのミスがあってそこからピンチも生まれてしまいましたし、パスを出すまでの判断も若干遅いところがある。
また、鈴木大輔は右足でも左足でもパスを出せる選手ではありますが、効き足は右なだけに姿勢が右寄りになることが多く、ポジション取りも右に寄りがちだったように思います。
それによっていつもよりスムーズなパスワークが展開出来ず、特に右から左へと繋ぐ際に佐々木不在の影響が出た部分があったのかなと思います。
さらに77分には小林のパスミスからカウンターが生まれ、大崎が持ち込んでシュートまでもっていかれています。
最後にかわされたのがサポートに行った鈴木大輔ですので、そこが目立ってしまったかもしれませんが、先に前を取られたのは新井一耀でした。
疲れもあったのかもしれませんが、このプレーを見てその直後に新井一耀は交代となったのかなと思います。
なお、このシーンにおいて大崎のシュートを止めたGK鈴木は、新井一耀と鈴木大輔で相手のドリブルを外方向に追いやってくれたため止めやすいシーンだったと話しています。
怖いシーンにも見えましたが、DFとして最低限の仕事はしっかりとこなしていたとも言えるでしょう。
メンデスが投入されたのは、上記2つのポイントがあったからではないでしょうか。
CBからのビルドアップを重視しているチームなだけに、左CBに左利きのDFを置きたいということ。
そして、新井一耀の疲れなども感じて、メンデスの起用に至ったのかなと思います。
メンデスもしっかりと繋ぐ意識を感じましたし、GK鈴木などがボールを保持した際には足を止めずに、開いて後方にポジションを移すなど真面目な姿勢が感じられました。
そういった細かな動きがパスサッカーの土台となるわけですし、高さも十分に見せてくれました。
ただ、まだ連携や足元の部分には怖いところも感じましたし、短い時間だっただけになんとも言えないところもありますね。
個人的にはやはり3バックの方が、あっている選手なのかなとも思いました。
昨年京都では4バックも経験していますが、甲府で活躍した一昨年は3バックの左CBでした。
広いエリアでプレーするタイプではなく、狭いエリアでそこだけを跳ね返す方があっているのかなとも思います。
とはいえ、今後もCB陣が万全で乗り切れるかもわからないですし、何より貴重な左利きのCBでもある。
また、状況次第では前線においてターゲットにもなれるし、攻守のセットプレーでも期待できるタイプ。
選手交代等のバリエーションも広がるのではないかと思いますし、今後数戦は高さのある相手が続きますから、遅くはなりましたがこのタイミングで途中出場できて良かったのではないでしょうか。