改めて、先日の水戸戦で、田中がJリーグ初ゴールを記録しました。
今季ジェフに加入して、シーズン序盤からスタメン出場の多かった田中ですから、ここまで長かったですね。
おめでとうございます。
得点シーンに関しては、昨日も話した通り。
後方で左サイドから右サイドへと展開し、相手を揺さぶったところで、左サイドからパスを繋いで見木がポケットに侵入。
見木がクロスを上げると、逆サイドから飛び込んでいった田中がゴールを決めています。
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— Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) 2023年10月8日
負けないジェフ千葉
鮮やかな連携で同点ゴール🟡
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🎦 ゴール動画
🏆 明治安田生命J2リーグ 第38節
🆚 千葉vs水戸
🔢 1-1
⌚️ 39分
⚽️ 田中 和樹(千葉)#Jリーグ#千葉水戸 pic.twitter.com/NTSfWddiS3
左サイドでの崩しが見事な展開ではありましたが、田中も背後からうまくゴール前に侵入して足元で合わせています。
ゴールに入っていくタイミングも良かったですし、ダイレクトでしっかりとシュートを決めていますね。
田中は前節岡山戦でも、惜しいシーンがありました。
この時は試合途中から、左SHへポジションチェンジ。
米倉のクロスにフリーで反応してヘディングシュートを放っていますが、GK堀田の正面に飛んでしまい、最後は小森が詰めてゴールをあげています。
今回はヘディングではなく、足元でのシュートでしたが、その悔しさを晴らせたシーンだったのではないでしょうか。
#10月1日#第37節 #ファジアーノ岡山
— ジェフユナイテッド市原・千葉(公式) (@jef_united) 2023年10月1日
ゴールシーンをPLAYBACK🎥
68分#米倉恒貴 選手のセンタリングをゴール右サイド #田中和樹 選手がディングシュート💪GKが弾いたところを #小森飛絢 選手が押し込み追加点⚽✨
5点目👍
DAZN視聴https://t.co/JtKiOqCnM1 #jefunited#今こそWINBYALL2023 pic.twitter.com/uQxRSPDESU
サイドを縦に突破するプレーに特徴のある田中ですが、2試合続けて逆サイドからのクロスボールにうまく飛び込むことが出来ていることになりますね。
本人も最近は「クロスにうまく合わせられるというか、入り込めている感覚だった」と試合後に話していますし、良い流れはあったのでしょう。
ただ、ここまでゴールが生まれなかったのも、最後の精度が課題だったところに原因があるのではないかと思います。
クロスに関しても課題が多く、最近では縦に突破できても、右足でのクロスに自信がないのか、止めてしまうことが多い。
水戸戦でも縦に仕掛けて迷った結果、左足で持ち替えてクロスを上げたこともありましたが、それでは相手の守備も整ってしまうし、質も下がってしまいますね。
個人的にはゴール以上に、クロスの質が大きな課題ではないかと思います。
せっかく田中が素早く縦に攻め込めても、その後のクロスがもう1つだと攻撃がそこで終わってしまう。
もちろん、今季のジェフはシンプルなクロス攻撃がメインではないですが、逆サイドに高さのあるドゥドゥも加わりましたし、素早く仕掛けて相手の守備が薄い状況などでは、狙える選択肢の1つとして欲しいところではないかと思います。
とはいえ、もちろん田中のチームへの貢献は非常に大きい。
ゲキサカにも、以下のような記事が出ています。
「ゴール以外での彼の貢献度は皆さんもよくご存知だと思うが、彼には特別な武器があるし、彼の明確な武器でチームをどれだけ助けてくれたか」
記事内ではハードワークをたたえられていますが、縦へのスピードも重要だと思います。
現代のパスサッカーにおいては、ビルドアップの出口として、ウイングの縦への仕掛けを狙うことが多い。
パスサッカーを展開していればどうしても中央は警戒されるでしょうし、パスワークが詰まって困った時にウイングのスピードに頼るという展開が多い。
それによって中央も空いてきて、結果的にパスワークも狙いやすくなるという関係性を作るのが1つのトレンドだと思うのですが、これにはウイングの縦への突破力が必須になるのだと思います。
しかも、できれば一瞬の速さではなく、ロングスプリントが出来る選手を置いて、サイド裏のスペースを突き、相手を引き付けるかそっこで抜き切ってほしい。
田中はそれが期待できるタイプだと思いますし、そこが大きな田中の武器なのではないかと思います。
田中にはわかっていても、止められないほどのスピードがある。
さらに、田中の場合は守備でも大いに貢献できるし、パスもある程度つなぐことが出来る。
左右両足でボールを扱えていますし、本当にクロス以外は完璧なモダンなサッカーに合うウインガーではないでしょうか。
また、上記の記事にもありましたが、田中本人も話しているように。
「得点以外でも自分しかできない武器、そういうプレーに自信はあった。ゴールを取るに越したことはないけど、取れない時期が続くんだったら他にやるべきことがある。ゴールだけがチームに貢献することじゃないとチームのみんなにも言われていたのでそういった言葉がありがたかった」
無暗に自我を出して、強引なプレーをしないところも、素晴らしいところではないかと思います。
スピードタイプのドリブラーですが、シンプルなプレーが出来る選手だから、パスサッカーに溶け込むことが出来る。
それによって、チームとしてよりスピーディな攻撃が出来ているところがありますね。
田中に関して一番心配すべきなのは、京都からのレンタル移籍であることでしょうか。
京都もJ1では決して戦力が豊富なわけではないでしょうし、復帰を望む可能性も十分にあるのでしょう。
本人の意思も大事なところだと思いますが、何とかジェフに完全移籍で加入して欲しいところですね。