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第23戦アブダビGP 最終戦で角田裕毅が初のRLとDOD

 先週行われた今シーズン最終戦
 アルファタウリの角田裕毅が見せてくれました。

 金曜日のフリー走行赤旗中断も多くタイムが伸ばせませんでしたが、予選では常にチームメイトよりも早いタイムを出し6番手に。
 レッドブルのペレスやメルセデスのハミルトンを上回る、素晴らしいタイムをマークしました。
 これが角田にとって、自身最高の予選順位となります。


 決勝でも安定したレースペースを見せますが、1ストップという難しい戦略を取ったたため難しい展開となりました。
 近年F1で使用されているピレリタイヤは新品の方が速いタイムが出せるので、早く入った方が得をすることが多いですから、1ストップでタイヤ交換を遅らせる戦略はなかなか簡単ではないと思います。
 それでも周りと異なる戦略を取ったのは6位に入賞してコンストラクターズポイントでウィリアムズを上回るためだったとチームは説明していますが、マシンのポテンシャルを信頼できていないところがあるのでしょうか。

 それでも結果的に上位が先にピットに入ったことで、角田は初めてラップリーダーになりました。
 F1でのラップリーダーは、日本人ドライバーでは佐藤琢磨以来。
 2人目の快挙となります。


 そして、最終ラップでは厳しいタイヤ状態で一度ハミルトンに抜かれるも、角田抜き返すバトルを見せ8位入賞を果たしました。
 上位進出とはなりませんでしたが、素晴らしい走りを見せてファンが選ぶドライバー・オブ・ザ・デーに初めて選出されています。

 これは長らくアルファタウリのチーム代表を務めた、トスト代表への餞別という意味もあるのかもしれません。
 多くの若手ドライバーを見守った、トスト代表の最後のレギュラードライバーが角田ということになります。
 お疲れ様でした。


 優勝はここでもフェルスタッペン。
 ポール・トゥ・ウインで今季19勝目と、圧巻の結果を残しました。
 シーズン終盤は予選で苦労することも多かったレッドブルですが、来季への開発は早々に始まっているのでしょうし、その課題を克服できるのでしょうか。

 2位にはルクレール、3位にはラッセルが付けました。
 ルクレールはレース後の10秒ペナルティが決まっていたペレスをあえて先に行かせました。
 ラッセルとの差を空けることで、ラッセルを4位に下げて、コンストラクターズラインキングでフェラーリメルセデスの上に立とうという作戦でしたが、タイムが少し足りずに作戦失敗に終わっています。


 4位のペレスはここでもアバウトな接触をしており、精彩を欠いた印象です。
 5位、6位にはマクラーレンのノリスとピアストリが付けました。
 マクラーレンは今季調子を上げており、来季もこの勢いが続くのか注目です。

 逆に苦しんだのがメルセデスのハミルトンで、角田とのバトルに敗れて9位に終わっています。
 7位、10位にはストンマーチンのアロンソとストロールが付けましたが、アストンマーチンもしりつぼみなシーズンでした。
 序盤の飛躍もあってホンダが2026年からの契約をしましたが、ちょっと将来は心配ですね。


 角田はシーズン終盤の活躍もあって、再び評価を上げてきたように思います。
 シーズン中頃にはミスも少なくない時期もありましたが、1年間を通して見ればスピードを示せたシーズンだったのではないでしょうか。
 対リカルドで見てもスピードは十分にあることを感じましたし、より安定感を高めていくことが、何よりも大事なのではないかと思います。

 レッドブル昇格に関しては、そもそもスピード面を重視しているのではなく、安定感やチームの和や経験などが求められるのかもしれません。
 圧倒的王者フェルスタッペンの在籍するチームですから、セカンドドライバーに求められるものも通常とは異なるのではないでしょうか。
 それ故に昇格は簡単ではないとは思いますが、何が起こるのかがわからないのが、F1ですから常にアピールし続けてチャンスを伺うことが重要ですね。

 ともかく、角田の活躍もあって、とても面白いシーズンだったと思います。
 最終戦でも素晴らしい活躍を見せて、希望を感じるまま締めくくってくれましたね。
 お疲れ様でした。