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パリ五輪候補新潟GK藤田和輝のレンタルでの獲得とMF末吉塁の岡山への完全移籍

 先週末からオフの動きが活発化してきて、ジェフにも動きがありましたね。
 やはりオフの補強ポイントに関して語ったYoutubeの動画は、木曜日にアップして良かったと思います。
 見木の移籍直前に収録していたので再集録しようか迷ったのですが、「キリがない」から諦めたとしていたのは、こうして次々と移籍が決まってしまう可能性があるからなんですよね。
 このあたりは、この時期仕方のないところだと思います。

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 その動画でも、ジェフの大事な補強ポイントと話していたのがGKでした。
 そのGKに関して、動きがありましたね。

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 新潟からGK藤田和輝をレンタルで獲得。
 藤田と言えば、まず2020年に高卒2年目ながらも、21試合に出場していたシーズンのインパクトがあります。
 当時の新潟はアルベルト監督が指揮しており、外国籍監督は年齢に関係なく選手を起用する印象もありますが、新潟は当時からGKが豊富なイメージでしたし、GK小島の負傷などもあったとはいえ、落ち着いたプレーを見せていたと思います。

 しかし、翌年には同じ新潟アカデミー出身で筑波大学経由で加入した阿部が加入し、大卒新人ながらレギュラーを奪取し、2試合の出場に留まりますが。
 2022年は栃木にレンタルしますが、この年も7試合の出場のみ。
 それでも今年も栃木へのレンタルが延長となると、前年守護神だった川田を抑えて32試合の出場を果たします。


 若く有望なGKということで、ジェフが獲得を狙っても面白い選手ではないかとは思っていましたが、人気もありそうな選手でしたので、まさか実現するとは思っていませんでした。
 186cmと長身ながら反応速度の速いタイプのGKといったイメージで、新潟のGKらしくビルドアップの精度も高く、特に強く伸びるキックを蹴ることが出来る選手ではないでしょうか。
 新潟は小島に阿部と優秀なGKがいる上、2人ともまだ若いですから、そういたチームからGKを狙うというのは賢いと思います。

 今季のJ2上位クラブを見ても東京Vのマテウスを筆頭に、磐田の三浦、山形の後藤、甲府の河田、町田のポープと福井など、優秀なGKを擁しているチームが多い。
 ジェフも鈴木と新井がいるわけですが、どちらも小林監督の目指す後方からのビルドアップが得意なタイプとは違うと思います。
 以前からジェフはGKの補強が後回しになる傾向を感じる部分もありましたし、藤田の補強は来季への本気度を感じることが出来るように思います。


 しかし、レンタル選手ということで将来的な復帰が心配なのと、来年に控えたパリオリンピック日本代表候補ということで、代表活動での離脱が心配ですね。
 藤田は昨年U-22日本代表に選出され控え組中心だったアジア大会メンバーにも選ばれていますが、パリ五輪日本代表はいつになくGKが豊富でフル代表にも選出された鈴木彩艶を始め、海外組の小久保玲央ブライアンや長田澪、柏の佐々木雅士、FC東京の野澤大志ブランドンなどがいますから、現状だとメンバー入りは簡単ではない状況なのかもしれません。
 ただ、それだけジェフで気合いを入れてポジション争いに臨んでくれるのではないかと思いますし、チャンスがあるからには五輪に向けて頑張ってほしいですね。

 一方で課題としては性格も含めて熱いタイプのGKだと思いますし、積極的に前へ出た時のミスを減らすことなども含めて、自身をコントロールできるか。
 また、そういったタイプの選手は、伝統的にジェフには合いにくい印象もなくはないので、うまくなじめるのかにも注目ですね。
 とはいえ、実力は期待できるGKだと思いますし、後方からのビルドアップで相手を引き付けて、藤田から一発で裏返すフィードキックなども今から楽しみしたいと思います。


 続いて、末吉の岡山への完全移籍が決まりました。

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 末吉は2021年、山形からジェフへ移籍。
 初年度は主に左WBとして25試合に出場し、翌年も左右WBの21試合に出場しています。

 今年も右SHの位置で開幕スタメンを果たしており、小林監督にも期待されていた選手だったのではないかと思います。
 今季のジェフは右SBがビルドアップ時に中に絞るスタイルでスタートしており、守備時も4バックと5バックを併用していきました。
 そのため、末吉は右SHながらもWB的な役割も任されることが多く、戦術的にも重要な選手だったと思います。


 しかし、レンタルで加入した田中の台頭もあって、徐々にポジションを失っていきました。
 末吉も真面目に守備をするタイプですが、フィジカル的には田中の方が勝っていて、球際で激しく寄せにいけるところが大きな違いだったのではないかと思います。
 見木移籍時にもお話ししましたが、小林監督はプレスを特に重視していた印象があり、対人守備の点で末吉は物足りない部分があったのではないでしょうか。

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 さらに、末吉は小技が効くアタッカーですが、ロングスプリントという意味では田中の方が期待できた。
 田中が右ワイドの位置でアップダウンことによって、相手をサイドに引っ張り中央でパスワークを作れる部分もあったと思いますし、いわゆる5レーン理論的な意味で田中は適していたのだと思います。

 ただ、当初からそこまでの狙いを持っていたわけではなく、初めは末吉の小技の部分にも期待していたのではないでしょうか。
 しかし、もう1つ足りなかったのは、最後の精度ではないかと思います。
 末吉は2021年こそ1ゴール3アシストをマークしていますが、2022年はゴールもアシストもなく、2023年も夏にレンタル移籍した岡山での1アシストのみ。

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 田中もその点では課題はあるわけですが、末吉は精度の部分もキック力の部分も物足りないところがあったように思います。

 ジェフはその田中が、完全移籍で加入することが決まりました。
 一方の末吉は岡山で右WBでスタメン出場できていましたし、どちらにとっても良い決定なのではないかと思います。
 末吉をものにできなかったのは残念ではありますが、末吉ももう27歳と中堅年代ですし、A契約枠や予算面なども考慮すれば仕方のないところだと思いますから、ライバルにはなりますが岡山で頑張ってほしいと思います。